トップ 事例を探す 富山県 【事例】富山県射水市の部活動地域展開 ─ R7休日完全移行・スポーツ24種目+文化11種目・令和13年学校部活動廃止予定
全種目 👥 5~10万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 富山県

【事例】富山県射水市の部活動地域展開 ─ R7休日完全移行・スポーツ24種目+文化11種目・令和13年学校部活動廃止予定

公開:2026.05.13 更新:2026.05.19
この記事でわかること

・令和7年度に休日部活動の地域展開を完了し、令和13年度の学校部活動廃止を明示
・スポーツ24種目・文化芸術11種目を市教委が一元管理し、種目内に複数の受け皿を整備
・スポーツ安全保険の市教委一括加入とオンライン申請で事務基盤を構築

自治体名 富山県射水市
人口規模 約9万人
中学校数 市内中学校(市教委生涯学習・スポーツ課が一括管理)
運営形態 市教育委員会主導・実施団体登録制・地域クラブ展開型/「射水市学校部活動在り方検討会」設置
対象競技 スポーツ24種目(バスケ・剣道・柔道・ハンドボール・卓球・ソフトテニス・バレー6チーム・ソフトボール2チーム・軟式野球3チーム・サッカー・陸上2地域別・ヨット・バドミントン・体操ほか)/文化芸術11種目(美術6校・吹奏楽5校ほか)
保護者負担額 スポーツ安全保険(区分A1)は市教委が加入。実施団体ごとに参加費を設定

取り組みの概要

富山県射水市は、令和4年度から中学校の休日部活動の地域展開を開始し、令和7年度に休日部活動の地域展開を完了しました。令和8年度から平日の地域展開を検討する段階に入り、令和13年度には学校部活動の廃止を予定しています。富山県内では先行的な取組として、スポーツ庁の重点地域実証事業にも位置付けられています。

令和7年11月1日現在、スポーツ24種目・文化芸術11種目の地域クラブが活動中。剣道は4地域別、バレーボールは6チーム、軟式野球は3チームと、種目内で複数の受け皿が並走する大規模展開を実現しています。市教育委員会生涯学習・スポーツ課が一元的に運営し、実施団体への登録・参加申請をオンライン申請システムで受け付けています。

特徴的な取組

  • 令和7年度に休日部活動の地域展開完了: 令和4年度開始から3年で休日活動の完全展開を達成。全国的にも先行する完了スピード。
  • スポーツ24種目+文化11種目の大規模展開: 種目内に複数チーム(バレー6・ソフトボール2・軟式野球3など)を擁し、地域別運営(剣道4地域・陸上2地域)で生徒の活動拠点を確保。
  • 市教委による安全保険一括加入: スポーツ安全保険(区分A1)に市教育委員会が加入し、実施団体・保護者の事務負担を軽減。安全網を制度的に担保。
  • オンライン申請システムの本格運用: 参加申請をURLからのオンライン申請で受け付け、紙書類のやり取りを削減。実施団体との連絡もシステム化。
  • 射水市学校部活動在り方検討会の設置: 持続的な部活動環境を検討する常設の協議機関を設置。学校の働き方改革を踏まえた長期計画を策定。
  • 令和13年度に学校部活動廃止を明示: 「いずれ完全移行」ではなく令和13年度という具体的な廃止予定年度を市民に提示し、関係者の計画策定を促進。

課題と解決策

課題 解決策
多種目・多チームの一元管理 市教委生涯学習・スポーツ課が窓口を一元化。実施団体登録・参加申請をオンライン申請システム化し、事務処理を効率化
保険加入の実施団体ごとの煩雑さ スポーツ安全保険(区分A1)に市教委が一括加入。実施団体は本来の指導活動に集中できる体制を構築
競技人口の偏りによる単独活動の困難 剣道4地域別、陸上2地域別、バレー6チーム、軟式野球3チームなど、種目内に複数受け皿を整備
文化芸術活動の受け皿確保 美術6校・吹奏楽5校など文化芸術11種目を運動部と並列で整備。文化部活動の地域展開を実現
平日活動の継続性 令和8年度から平日地域展開の検討を開始し、令和13年度の学校部活動廃止に向けて段階的に準備

成果・効果

令和4年度から開始した休日部活動地域展開は令和7年度に完了。スポーツ24種目・文化芸術11種目で地域クラブが稼働しています。市教育委員会のオンライン申請システムと安全保険一括加入により、実施団体・保護者・教育委員会の三者にメリットがある運営モデルを確立。富山県内における先行モデルとして、令和13年度の学校部活動廃止に向けた長期ロードマップを公表しています。

出典

→ 原文: 射水市公式ホームページ「部活動の地域移行等に向けた実証事業について」
→ 原文: 射水市公式ホームページ「射水市学校部活動在り方検討会」
→ 原文: 射水市公式ホームページ「令和6年度 部長の政策宣言」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

富山県射水市は、令和4年度に中学校の休日部活動の地域展開を開始し、令和7年度に休日活動の完全展開を完了させました。多くの自治体が段階的な移行スケジュールのみを示すなか、射水市は令和13年度を学校部活動の廃止予定年度として明示しています。同じ富山県内で16種目を扱う富山県高岡市と並び、富山県内では地域展開の先行モデルが集積しています。廃止年度を逆算できる形で示すことで、保護者や実施団体が計画的に準備できる環境が整っている点が特徴です。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、市教育委員会生涯学習・スポーツ課がスポーツ24種目・文化芸術11種目を一元管理しています。剣道は4地域、陸上は2地域、バレーボールは6チーム、軟式野球は3チームと種目内に複数の受け皿を整備し、競技人口の偏りに対応しています。事務面では、スポーツ安全保険(区分A1)に市教委が一括加入することで実施団体ごとの保険手続きを省略し、参加申請もオンライン申請システムで受け付けて紙書類のやり取りを削減しています。文化芸術活動も美術6校・吹奏楽5校など11種目を運動部と並列で整備しており、文化部の地域展開が後手に回りがちな課題への対応事例となっています。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

射水市モデルを他地域が採用する際の論点は、市教育委員会の業務量の増加です。多種目・多チームを一つの窓口で管理するには、オンライン申請システムの導入と保険一括加入の予算化が前提となります。人口5〜10万人規模の自治体では、生涯学習・スポーツ課への専任スタッフ配置が現実的な検討事項となります。安全保険の一括加入は実施団体の参入障壁を下げる効果が大きく、初期投資として優先度の高い施策といえます。

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