トップ 事例を探す 茨城県 【事例】茨城県笠間市の部活動地域移行 ─ カサマジュニアクラブ行政直営×13種目+吹奏楽×年会費0円×ウェルネス高校連携全国大会出場コーチ指導
全種目 👥 5~10万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 茨城県

【事例】茨城県笠間市の部活動地域移行 ─ カサマジュニアクラブ行政直営×13種目+吹奏楽×年会費0円×ウェルネス高校連携全国大会出場コーチ指導

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・笠間市が令和6年度から運営する「カサマジュニアクラブ」(行政直営)の13種目+吹奏楽展開モデル
・年会費0円・保険料800円市全額負担で実現する参加機会の経済的公平性最大化
・ウェルネス高等学校(スポーツ専攻)連携で全国大会出場35回コーチが中学生バレー部を指導する地域資源活用

自治体名 茨城県笠間市
人口規模 約7.1万人(2024年時点)
中学校数 市内中学校・義務教育学校(68部活動)
運営形態 行政主導型「カサマジュニアクラブ」(教育委員会直営)×スポーツ協会・スポーツ少年団・民間クラブ・ウェルネス高等学校連携
対象競技 スポーツ13種目(野球・サッカー・バスケ・バレー・軟式テニス・卓球・ソフトボール・剣道・柔道・陸上・相撲・弓道・ゴルフ)・文化芸術:吹奏楽
保護者負担額 年会費0円・保険料は実費(800円・市費負担)

取り組みの概要

茨城県笠間市は、茨城県の地域スポーツクラブ活動体制整備事業の実証16市町村の1つとして、市内中学校・義務教育学校の68部活動を対象に地域移行を推進している。教育委員会が事業主体となる行政主導型で「カサマジュニアクラブ」を設立し、笠間市内在住の中学生を対象に休日活動をサポート。指導者は会社員・公務員・自営業・定年退職者など多様な属性で構成され、月平均4回の活動を市内学校施設で実施。年会費は0円、保険料800円は市が全員負担という低額設計で、参加機会の公平性を最大化している。令和6年度からスタートし、令和8年度には休日の部活動を完全にクラブ化する計画。スポーツ協会・スポーツ少年団・民間クラブ・スポーツ専攻のウェルネス高等学校など、専門特化スタイルの団体との連携が特徴。

特徴的な取り組み

  • 行政主導型「カサマジュニアクラブ」の市営運営: 笠間市教育委員会が事業主体となり、行政直営の地域クラブ「カサマジュニアクラブ」を設立。市内在住の中学生を対象に休日活動をサポートする市運営型モデル。
  • 13種目+吹奏楽の多種目展開: 野球・サッカー・バスケ・バレー・軟式テニス・卓球・ソフトボール・剣道・柔道・陸上・相撲・弓道・ゴルフのスポーツ13種目に加え、文化芸術として吹奏楽も展開。市内中学校・義務教育学校に68部活動が存在する豊富な実態に対応。
  • 年会費0円・市が保険料負担の超低額設計: 年会費0円・保険料800円は市が全員負担という超低額設計。経済的負担による参加機会格差を完全に排除した参加機会の公平性最大化モデル。
  • ウェルネス高等学校との連携: 専門特化スタイルのウェルネス高等学校が市内に新設されたことを活かし、スポーツ専攻のバレーボール部の協力を得て笠間中学校のバレーボール部員の指導を実施。指導者は茨城県において全国高等学校選抜チーム等のコーチ・監督を務める実績ある人物。
  • 相撲・剣道の競技団体連携と全国大会出場: 相撲においては、クラブ化して中体連の登録ができ、総合体育大会に出場し、全国大会にも出場。剣道においては市内に4つの運営団体があり、話し合いを進める。スポーツ少年団からは相撲と剣道、ウェルネス高等学校からはバレーボールの協力という地域資源活用モデル。

課題と解決策

課題 解決策
市内中学校・義務教育学校の68部活動で、全てに専門的指導者が配置できていない 行政が「カサマジュニアクラブ」を立ち上げ、スポーツ協会・スポーツ少年団・民間クラブ・ウェルネス高等学校に専門指導を依頼
地域の各団体の指導者と関係団体との連携不足 地域には同様の競技を行っている運営団体の存在があり、行政として関係団体との十分な話し合いを今後も重ねる方針を明確化
令和8年度の完全クラブ化に向けた指導者の掘り起こしと資質向上 新たな体制の整備に取組み、地域で設立された部活動地域移行に特化した総合型地域スポーツクラブとの連携・協働を図る
経済的負担による参加機会格差 年会費0円・保険料800円は市が全員負担で参加機会の公平性を担保

成果・効果

令和5年度実証事業で、相撲部のクラブ化と中体連の登録ができ、総合体育大会への出場および全国大会出場まで実現した。剣道部では市内に4つの運営団体があり、各団体との話し合いを進めて統合的な地域クラブ運営の体制構築を開始。ウェルネス高等学校との連携によるバレーボール部指導は、全国大会出場35回・全国優勝1回準優勝2回3位5回の実績を持つ指導者から、現役の高校生と一緒に練習できる環境で指導を受けるという、中学生にとって極めて貴重な機会を提供している。令和6年度からスタートしたカサマジュニアクラブは令和8年度の休日部活動完全クラブ化を目指し、平日の学校部活動に加え、休日のクラブ活動への参加希望生徒を集めて運営している。

出典

→ スポーツ庁実証事業報告書: 「令和5年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業 成果報告書」茨城県笠間市(PDF)

→ 茨城県教育委員会: 茨城県教育委員会「部活動地域移行」ポータル

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

笠間市の最大の特徴は「年会費0円・保険料も市負担」の超低額設計。多くの自治体が受益者負担を導入する中で、参加機会の経済的公平性を最大化する政策判断は注目に値する。さらに、市内に新設されたウェルネス高等学校(スポーツ専攻)との連携で、全国大会出場35回・全国優勝経験のあるコーチから中学生が指導を受けられる環境を作っている点は、地域資源を最大限活用する好例。相撲のような地味な競技でクラブ化→中体連登録→全国大会出場まで実現した成果は、競技選択の多様性確保の重要性を示している。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

年会費0円の運営は市の財政負担が大きく、補助金縮小後の自立化が課題。笠間市は茨城県実証事業の補助を受けているが、令和8年度の完全クラブ化以降の財源スキームの設計が必要。剣道部で4つの運営団体との調整が必要なケースは、競技団体間の利害調整に時間がかかる典型例で、調整役の専従人材確保が前提となる。ウェルネス高等学校のような専門特化教育機関がない自治体では、近隣大学や実業団との連携を代替策として検討する必要がある。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

教育委員会直営の行政主導型は責任所在が明確で、ガバナンスは透明。13種目+吹奏楽という多種目展開は、生徒の競技選択の自由度を最大化している。スポーツ少年団・民間クラブ・ウェルネス高等学校との連携網は、単一団体依存リスクを大幅に分散。一方、行政依存度が高いため、長期的には総合型地域スポーツクラブへの一部移管も視野に入れた発展シナリオが必要。地域で設立された部活動地域移行に特化した総合型クラブとの連携・協働を図ることが既に明示されている点は、将来の自立化への布石として有効。

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