【事例】長野県飯山市の部活動地域展開 ─ 岳北4市町村連携検討・「JHSみゆき野ベースボールクラブ」が城南中野球部を受託
この記事でわかること
・岳北4市町村連携で広域受け皿を構築し、小規模自治体の限界を補う設計
・スポーツ協会型と種目別独立団体型の二系統並走で種目特性に対応
・月謝3,000円+保護者会費10,000円/年で家庭負担を分散運用
| 自治体名 | 長野県飯山市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約1.9万人(2025年時点) |
| 中学校数 | 市内2校(城南中学校・城北中学校)/岳北地域4市町村で広域検討 |
| 運営形態 | 業務委託型(飯山市スポーツ協会・JHSみゆき野ベースボールクラブ等)/岳北4市町村広域連携 |
| 対象競技 | 卓球部(モデル事業)・野球部(地域展開済)から段階拡大 |
| 保護者負担額 | 野球:月謝3,000円+保護者会費10,000円/年(種目により別途設定) |
取り組みの概要
飯山市は、長野県北信地域(岳北地域)の中心都市として、休日部活動の段階的な地域移行を進めています。岳北地域を構成する4市町村(飯山市・木島平村・野沢温泉村・栄村)が共同で「学校部活動地域移行に係るアンケート」を実施し、4市町村連携による休日部活動の移行枠組みを検討。市内ではモデル事業として、城南中学校・城北中学校の卓球部を飯山市スポーツ協会に業務委託し、地域移行の試行を開始しました。野球は「JHSみゆき野ベースボールクラブ」(代表:安川輝塁氏)が城南中学校を活動拠点として運営しており、令和6年度には第64回長野県中学校総合体育大会夏季北信地区予選で4位入賞・県大会出場を果たしています。
特徴的な取り組み
- 岳北4市町村による広域連携検討: 飯山市・木島平村・野沢温泉村・栄村の4自治体が共同で部活動地域移行アンケートを実施し、4市町村連携の移行枠組みを検討。単独自治体では成立しにくい種目を広域で受け皿化する設計。
- 飯山市スポーツ協会への業務委託モデル: 城南中・城北中の卓球部を飯山市スポーツ協会に業務委託し、複数校横断の運営構造をモデル事業として試行。
- 種目別任意団体による運営: 野球は「JHSみゆき野ベースボールクラブ」が独立した任意団体として運営し、競技力と地域連携を両立。県大会出場の実績も生まれている。
- 体系的な休養日設定: 野球クラブでは月・火・木・金の16:45〜19:00を平日活動とし、休日は土日のいずれか1日に限定。週2日の休養日を確実に設定して負荷管理を重視。
- 保護者会組織による家庭連携: 月謝3,000円とは別に保護者会費10,000円/年を設定し、家庭・地域・運営団体の三者連携を組織的に運用。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 市内中学校2校のみで単独自治体では受け皿規模が小さい | 岳北地域4市町村(飯山市・木島平村・野沢温泉村・栄村)の広域連携枠組みで検討 |
| 雪国・中山間地域で年間を通じた安定運営が難しい | 飯山市スポーツ協会という常設組織を受け皿に据え、季節変動に左右されない運営体制を構築 |
| 競技力維持と教員負担軽減を両立する必要 | JHSみゆき野ベースボールクラブのような独立運営団体に競技力を担保させつつ、教員指導から切り離す |
| 過剰な活動・休養日不足のリスク | 平日4日+休日1日+週2日休養という明確な活動枠を設定し、生徒の負担を制度的に制御 |
成果・効果
モデル事業として始まった卓球部の業務委託では、複数校横断の運営が試行され、岳北4市町村連携の検討材料となるアンケート結果が蓄積されました。野球部では地域団体への完全移行後も県大会出場という競技成果を維持しており、「地域移行=競技力低下」という懸念に対する反証事例となっています。月3,000円という比較的抑えた月謝設定と、保護者会費を別建てで運用する財源設計は、家庭の負担感を分散しながら持続性を確保する工夫です。
出典
→ 原文1: 飯山市スポーツ推進係・部活動の地域移行について(飯山市公式サイト)
→ 原文2: 野球クラブの活動状況(飯山市公式サイト)
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