トップ 事例を探す 栃木県 【事例】栃木県宇都宮市の部活動地域展開 ─ 多ステークホルダー協議会で「教員の負担感」を起点に方針策定を推進
全種目 👥 30万人以上 🏫 大規模校(300人以上) 📍 栃木県

【事例】栃木県宇都宮市の部活動地域展開 ─ 多ステークホルダー協議会で「教員の負担感」を起点に方針策定を推進

公開:2026.04.28 更新:2026.05.02
この記事でわかること

・92%という客観データを起点に協議会を設置し、地域移行の必要性を関係者で共有
・県内先行の栃木市・佐野市の事例を参照し、同一県のフレームワーク内でモデルを設計
・教育長が「今年度中に方針策定」と期限を公言し、逆算型スケジュール管理を実践

自治体名 栃木県宇都宮市
人口規模 約52万人(2024年時点)
中学校数 市立中学校 25校(市内約280部活動・顧問700人余り)
運営形態 協議会主導で方針策定中(2024年7月初回会合)
対象競技 スポーツ・文化芸術活動(全種目)
保護者負担額 調査時点で未定(方針策定中)

取り組みの概要

宇都宮市は、栃木県教育委員会が策定した「とちぎ部活動移行プラン」(令和5〜7年度を計画期間)に基づき、市立25校の中学校を対象とした部活動の地域移行を推進しています。市教委の意識調査では92%の教職員が部活動の指導を負担に感じているという結果が得られており、市内25校に約280の部活動・700人余りの顧問が存在する規模感の中で、働き方改革の観点からも地域移行の必要性が強調されています。2024年7月3日に「宇都宮市部活動地域連携・移行推進協議会」が初会合を開催し、会長に日本女子体育大学の横嶋剛教授、副会長に宇都宮市スポーツ振興財団の千賀貴司理事長を選出。学校関係者・保護者・スポーツ団体・行政が一堂に会して課題の共有と方針の検討を開始しました。教育長は「多くの関係者の連携と協力が大事。今年度(2024年度)中に方針を策定したい」と表明しており、2024年度中の方針策定を目指しています。協議会では教員の負担感の大きさが議論の焦点となっており、「帰宅時間が遅くなる」「部活後の生活指導が難しくなる」といった現場の声も共有されています。栃木市や佐野市など県内先行自治体の取り組みを参考にしながら、宇都宮市の実情に合わせたモデルの構築を進めています。

特徴的な取り組み

  • 多ステークホルダー協議会の設置:学校・保護者・スポーツ団体・行政が参加する協議会を2024年7月に設置し、幅広い関係者の合意形成を重視した進め方を採用。初回会合では教員の負担感や移行後の生活指導の在り方など現場の声を丁寧に拾い上げた。会長は日本女子体育大学の横嶋剛教授。
  • 県内先行事例(栃木市・佐野市)の参照:栃木市(令和5年度から地域クラブ活動開始・令和6年度に拡充実装)や佐野市(令和8年度本格実施目標)など県内先行事例のノウハウを参考に、宇都宮市に適した移行モデルを設計する方針。
  • 栃木県「とちぎ部活動移行プラン」との連動:県の令和5〜7年度計画に基づく段階的移行を市として支援。県が策定した地域クラブ活動のガイドラインや大会参加要件の整理を活用しながら、市独自のローカルルールを上乗せする形で計画を策定中。
  • 教員の働き方改革を明確に目標に据える:「帰宅時間が遅くなる」という教員の負担感を協議会の議論の中心に置き、教員の休日勤務削減・長時間労働解消を地域移行の主要目標として明確化。移行後も必要な場合に限り教員が指導に関与できる「兼職兼業」の整備も検討。

課題と解決策

課題 解決策
92%の教職員が負担感を感じる中での合意形成 地域移行によって教員が顧問を担わなくてよい仕組みを整備し、休日勤務を段階的に解消
移行後の生活指導・安全管理の主体が不明確 協議会で責任の所在を明確化し、地域クラブ運営団体との役割分担を合意形成で決定
地域移行に必要な受け皿団体・指導者の確保 栃木県・市スポーツ協会等と連携した指導者バンクの整備と、既存スポーツ団体のクラブ化支援
2024年度中に方針策定を完了しなければならない時間的制約 協議会の定例開催と専門部会の活用で意思決定を加速。県のプランに沿ったフレームワークを活用し独自検討の範囲を絞り込む

成果・効果

2024年7月の協議会初会合では、教員・保護者・スポーツ団体から現状の課題と地域移行への期待・懸念が具体的に共有されました。市教委の意識調査で判明した「92%の教職員が負担感を感じている」というデータは、地域移行の必要性を客観的に示す重要な根拠として機能しています。市内全中学校で休日部活動を少なくとも1種目以上地域クラブへ移行するという方針案が示されており、栃木県計画の令和7年度(2025年度)末を目途とした移行完了目標に向けて動いています。政令市クラスの人口を持つ宇都宮市での移行が実現すれば、北関東の大都市型地域移行モデルとして県内外への波及効果が期待されます。

出典

→ 原文: 部活動の地域移行に向け協議会が初会合「帰宅時間が遅くなる」など教員の負担感大きく 宇都宮(ライブドアニュース・2024年7月3日)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

宇都宮市は、市教委の意識調査で92%の教職員が部活動の指導を負担に感じているというデータを地域移行の必要性を示す根拠として公式に位置づけ、2024年7月に「宇都宮市部活動地域連携・移行推進協議会」を設置した。初回会合では「帰宅時間が遅くなる」「部活後の生活指導が難しくなる」といった教員の現場の声が公式に共有され、教員の働き方改革を地域移行の主要目標として明確に掲げている。市立25校・約280部活動・顧問700人余りという規模のなかで、学校・保護者・スポーツ団体・行政が一堂に会し、幅広い関係者の合意形成を重視した協議体制を整えた。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、同じ栃木県内の栃木市(令和5年度から地域クラブ活動を開始・令和6年度に拡充実装)や佐野市(令和8年度本格実施目標)の先行事例を参照しながら、宇都宮市の実情に合わせたモデルを設計する方針を採用している。栃木県の「とちぎ部活動移行プラン」(令和5〜7年度)という共通フレームワークのもと、県が整備したガイドラインや大会参加要件を活用しつつ、市独自のローカルルールを上乗せする形で計画を策定している。同一都道府県内の先行事例は制度・地域特性が近く、ノウハウを転用しやすいという利点がある。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

方針決定を待たずに協議会を立ち上げ、議論を通じて方針を固めていくアプローチは、参加者の当事者意識を高める効果がある。一方、協議が長期化すると現場の不確実感が増すため、策定期限を明示した逆算型のスケジュール管理が欠かせない。宇都宮市では教育長が「今年度中に方針を策定したい」と公言しており、期限の明示が意思決定を加速する手法として機能している。

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →