【事例】岐阜県海津市の部活動地域展開 ─ 市内2エリア分割・2総合型SC・19種目一体運営
・岐阜県海津市の地域移行で直面した課題と解決策
・運営主体の選択背景と財源確保の工夫
・他の自治体が参考にすべき視点
| 自治体名 | 岐阜県海津市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約3.2万人(令和5年度時点) |
| 中学校数 | 3校 |
| 運営形態 | 総合型地域スポーツクラブ2団体(海津市中学校地域クラブ) |
| 対象競技 | 陸上競技等19種目 |
| 保護者負担額 | 年額13,000円(月換算約1,083円) |
取り組みの概要
岐阜県海津市では、令和4年度から「海津市中学校地域クラブ」として活動を開始しました。市内を2つのエリアに分割し、それぞれに総合型地域スポーツクラブが対応する体制を整備。陸上競技等19種目を月4回の活動で提供しており、年額13,000円(月換算約1,083円)で参加できます。指導者謝金は666円/時間という独自設定で、市内3校・生徒808人を対象に受け皿が不足する地域にも対応しています。
特徴的な取り組み
- 市内2エリア分割による面的カバー:市を2つのエリアに分け、各エリアの総合型SCが担当。受け皿の手が届かない地域をゼロにする仕組みを構築。
- 19種目の多種目展開:小規模都市ながら19種目を提供。競技多様性を確保することで、元部活動の生徒が希望する種目を選べる環境を実現。
- 令和4年度からの早期スタート:国の改革推進期間(令和5〜7年度)に先行して令和4年度から活動を開始し、運営ノウハウの早期蓄積を図った。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 地域によっては受け皿となる団体が存在しない | 市を2エリアに分割し、各エリアの総合型SCが管轄することで地理的な空白を解消 |
| 19種目の指導者確保 | 666円/時間の謝金水準で地域の退職教員・公認スポーツ指導者を広く確保 |
成果・効果
令和4年度から活動を開始した「海津市中学校地域クラブ」は、人口3.2万人の小規模都市で19種目を展開するモデルとして注目されます。2エリア分割体制により、市内全3校の生徒808人がアクセスできる環境を整備しており、地方部における受け皿構築の参考事例となっています。
出典
→ 原文: スポーツ庁「運動部活動の地域移行に関する実証事業事例集」(令和5年度)
💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント
海津市の最大の特徴は「受け皿が不足する地域への対応」を明確な課題として設定し、エリア分割という具体的な解法を採用した点です。1つの団体が全市をカバーしようとすると、遠方の生徒には物理的なアクセス障壁が生じます。エリア別に担当を分けることで、この問題を制度設計の段階から解決しています。
19種目という多様な選択肢は小規模都市では珍しく、複数の総合型SCの連携があってこそ実現できる規模感です。人口3万人台でこの多種目展開を成立させた実績は、同規模の自治体にとって有力な参考事例です。
📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策
エリア分割モデルは、境界に住む生徒の帰属先(どちらのクラブか)が曖昧になる可能性があります。居住地や通学校単位で担当エリアを明確化し、入会時のルールを文書化しておくことが重要です。また指導者謝金666円/時間は継続的な指導者確保に課題が生じる可能性があり、行政補助の継続前提となっていると考えられます。
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