【事例】東京都練馬区の部活動地域展開 ─ NPO法人の総合型クラブ7団体が休日の地域クラブ活動を通年展開・各校2名の部活動指導員も配置
・練馬区がNPO法人の総合型クラブ「SSC」7団体で休日の地域クラブ活動を通年展開する仕組み
・ボッチャや車椅子バスケなど学校部活動にない種目で多様なニーズに応える種目設計
・既存の総合型クラブ網を受け皿にする際の指導者確保・安全管理の論点
| 自治体名 | 東京都練馬区 |
|---|---|
| 人口規模 | 約76万人(2026年7月時点) |
| 中学校数 | 区立33校 |
| 運営形態 | 総合型地域スポーツクラブ(NPO法人格を持つ区内7つのSSCが休日の地域クラブ活動を運営・区教育委員会が事務局) |
| 対象競技 | バレーボール、バスケットボール、サッカー、ダンス、ボッチャ、車椅子バスケットボール、ダブルダッチ、スラックライン等 |
| 保護者負担額 | 調査時点で未公表 |
取り組みの概要
練馬区は「練馬区立中学校部活動在り方検討委員会」(SSC・学校・PTA等で構成)を設置し、令和6年度から検討を重ねてきました。令和7年度に総合型地域スポーツクラブ(SSC)による休日の地域クラブ活動の実証事業を実施し、令和8年度からは通年での展開に移行しています。区内には体育館等を拠点とするNPO法人格のSSCが7団体(SSC大泉・SSC谷原・SSC桜台・SSC光が丘・SSC平和台・SSC上石神井・SSC豊玉・中村)あり、それぞれが近隣の複数中学校の生徒を対象に日曜日を中心とした活動を実施。学校部活動の代替にとどまらず、ボッチャや車椅子バスケットボール、ダブルダッチ、スラックラインといった学校部活動にない種目も提供し、生徒の多様なニーズに応じてスポーツ・文化活動に親しむ機会を確保することを目的に掲げています。令和8年度第1回検討委員会(令和8年7月10日開催)では、参加人数が前年度より増えていることが報告され、令和9年度以降の地域展開のあり方の検討を開始しています。
特徴的な取り組み
- 7つのNPO法人SSCによる分担運営: 区立体育館・スポーツ交流センターを拠点とする7つのSSCが、それぞれ近隣の複数中学校(例:豊玉・中村SSCは豊玉中・豊玉第二中・中村中)を受け持つエリア分担で休日の地域クラブ活動を展開しています。
- 学校部活動にない種目の提供: バレーボール・バスケットボール・サッカー・ダンスに加え、ボッチャ・車椅子バスケットボール・ダブルダッチ・スラックラインなど、パラスポーツやアーバンスポーツ系の種目を取り入れ、「部活動の代替」を超えた多様な活動機会を用意しています。
- 期別開催と周知の工夫: 年間を第1期・第2期等に区切って開催し、期ごとに参加者アンケートの中間報告と周知チラシの配付を実施。チラシ配付回数を前年度より増やすなど、参加のすそ野を広げる工夫を続けています。
- 部活動指導員を各校2名配置する予算措置: 学校部活動側でも令和8年度に全区立中学校へ各校2名の部活動指導員を配置するための予算を確保し、未配置校の募集種目を公表して人材を募っています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 指導者の確保が難しく、毎週開催が困難なSSCがある | SSC間での人材情報の共有を進め、単発イベントではなく年間を通じて継続的に活動できる仕組みを目指す |
| 台風接近時等の実施判断・緊急連絡体制が団体任せ | 生徒の安全を第一とした対応を各団体に求めつつ、緊急時の連絡方法を区として今後検討 |
| 学校施設は教育活動優先のため活動場所が限られる | 一部の小学校を会場として活用。区立施設も含めた会場確保を関係部署・学校と協議 |
成果・効果
令和8年度第1回検討委員会では、通年展開に移行した地域クラブ活動の参加人数が前年度の実証事業より増えていることが成果として報告されました。学校側からは「生徒や保護者にも本事業が浸透してきている」との評価があり、PTAからも周知継続の要望が出ています。一方で、次期学習指導要領で部活動が学校教育の一環と位置づけられる方向性を踏まえ、学校からは部活動指導員の報酬引き上げ等の待遇改善を求める意見も出ており、区は国の認定クラブ制度への考え方の整理も含め、令和9年度以降の地域展開のあり方を検討しています。
出典
→ 原文: 令和8年度第1回 練馬区立中学校部活動在り方検討委員会(令和8年7月10日・練馬区)
→ 参考: 総合型地域スポーツクラブ(SSC)(練馬区公式ホームページ)
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