トップ 事例を探す 茨城県 【事例】茨城県筑西市の部活動地域展開 ─ 公認地域クラブ「ちっくんクラブ」登録制度で令和8年4月休日移行
全種目 👥 10~30万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 茨城県

【事例】茨城県筑西市の部活動地域展開 ─ 公認地域クラブ「ちっくんクラブ」登録制度で令和8年4月休日移行

公開:2026.07.22 更新:2026.07.22
この記事でわかること

・筑西市が令和8年4月から休日部活動を地域クラブへ転換し学校部活動は原則平日のみとする方針
・市公認地域クラブ「ちっくんクラブ」の登録制度と施設減免・学校施設利用・大会補助の4支援
・推進協議会・受け入れ状況アンケートで受け皿を可視化する進め方と他地域への示唆

自治体名 茨城県筑西市
人口規模 約10万人
中学校数 市立中学校(義務教育学校後期課程を含む・複数校)
運営形態 行政主導(筑西市教育委員会 文化スポーツ課・学校部活動地域展開推進協議会)による公認地域クラブ登録制度
対象競技 スポーツ・文化・芸能の全種目(登録協力団体)
保護者負担額 会費は各クラブで異なる。市は公共施設利用料の減免・休日の中学校施設利用等で支援

取り組みの概要

筑西市は、中学生一人一人のニーズに応じたスポーツ・文化芸術活動の場を整えるため、令和8年度から休日の中学校部活動を「地域クラブ活動」に転換し、学校部活動は原則として平日のみとする方針を打ち出しました。筑西市教育委員会 文化スポーツ課が推進主体となり、その受け皿の中核として市公認地域クラブ「ちっくんクラブ」を設立。令和8年1月13日から地域展開協力団体の登録受付を開始し、令和8年4月から「ちっくんクラブ」を始動させます。制度設計は「学校部活動地域展開推進協議会」で協議されており、茨城県の「地域クラブ活動ガイドライン」に沿った形で進められています。スポーツ団体・文化団体・芸能団体など、中学生を受け入れる(または受け入れられる)多様な団体を協力団体として束ねる仕組みです。

特徴的な取り組み

  • 市公認地域クラブ「ちっくんクラブ」の登録制度: 非営利の地域クラブ・保護者団体などで、活動拠点が筑西市にあり、代表者が市在住で、市内中学校(義務教育学校後期課程を含む)に在籍する生徒や市内在住の中学生を受け入れる団体が登録可能。登録申請書・加入者名簿・宣誓書などの様式一式と記載例を市が用意し、傷害保険加入者証の写し添付を求めるなど、質と安全を担保する登録要件を設けています。
  • 登録クラブへの具体的な支援: 「ちっくんクラブ」登録団体には、①市公共施設利用料の減免、②休日日中(9:00〜18:00)の中学校施設の利用、③中学校体育連盟または同等の大会に参加する団体への補助、④市ホームページ・SNSによる周知、という4つの支援を提供。認定と支援をセットにし、地域の担い手が活動しやすい環境を整えています。
  • 推進協議会と協力団体の見える化: 「学校部活動地域展開推進協議会」で支援内容や運営を協議し、部活動地域展開の特設ページで「協力団体の紹介」「よくある問合せ(Q&A)」を公開。スポーツ・文化団体向けに中学生の受け入れ状況に関するアンケートを実施し、受け皿の実態を把握しながら制度を組み立てています。

課題と解決策

課題 解決策
休日部活動を担う受け皿団体の確保 市公認地域クラブ「ちっくんクラブ」の登録制度を設け、非営利クラブ・保護者団体等を協力団体として募集
地域クラブの活動場所・費用の負担 公共施設利用料の減免と休日日中の中学校施設利用を支援。大会参加団体には補助を交付
受け皿の質・安全の担保 登録要件(拠点・代表者・受入対象)と傷害保険加入者証の添付・宣誓書を求め、推進協議会で協議

成果・効果

筑西市は、令和8年4月の休日移行に向けて、公認地域クラブ「ちっくんクラブ」という明確なブランドと登録制度を先行整備し、令和8年1月から協力団体の登録受付を開始しました。登録様式一式と記載例を市が用意し、公共施設利用料の減免・休日の中学校施設利用・大会参加補助・SNS周知という4つの支援を明示することで、地域団体が「登録すれば場所と費用面の後押しがある」状態を作っています。推進協議会で運営を協議し、協力団体の紹介やQ&Aを特設ページで公開、受け入れ状況アンケートで受け皿の実態を把握するなど、制度の透明性と実効性を両立。茨城県のガイドラインに沿いながら、市独自の公認クラブ制度で休日部活動の受け皿を面的に整える基盤が形づくられています。

出典

→ 原文: 筑西市部活動地域展開 特設ページ(筑西市公式ホームページ・文化スポーツ課)
→ 参考: 筑西市公認地域クラブ「ちっくんクラブ」について(筑西市公式ホームページ)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

筑西市の巧みな点は、「ちっくんクラブ」という親しみやすい公認ブランドを立て、そこに登録すれば具体的な支援(施設減免・学校施設利用・大会補助・周知)が付いてくる、という分かりやすいインセンティブ設計にしたことです。地域移行では「受け皿になってほしい」と呼びかけるだけでは団体は動きません。筑西市は「登録=メリット」を明示し、様式と記載例まで揃えることで、地域団体の参入ハードルを実務レベルで下げています。休日を地域クラブ、平日を学校部活動と役割を明確に分けた設計も、生徒・保護者・団体の三者にとって理解しやすく、令和8年4月という近い期限に間に合わせる現実的な組み立てです。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

公認クラブ登録制度は、登録するメリットが薄いと団体が集まりません。筑西市が「施設利用料減免・休日の学校施設利用・大会参加補助」という団体が実際に困る部分を支援対象にしたのは的確です。導入する場合は、地域団体が何に困っているか(場所・費用・大会参加資格)を先に把握し、その解決を登録メリットに組み込むことが有効です。また、筑西市のように受け入れ状況アンケートで受け皿の実態を可視化してから制度を詰めると、絵に描いた餅になりません。傷害保険加入者証の添付や宣誓書といった安全・質の担保要件を、間口を狭めすぎない範囲で設けることも重要です。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

推進協議会で運営を協議し、登録要件・様式・Q&A・協力団体紹介を公開、受け入れ状況アンケートで実態把握を行う点で、透明性とガバナンスは堅実です。傷害保険加入者証の添付・宣誓書で安全面も担保しています。支援が施設減免・学校施設利用・大会補助と現物・制度中心のため、直接的な財政負担が比較的軽く持続性に有利な一方、会費は各クラブ任意で経済的事情への配慮は今後の論点です。登録協力団体をどこまで増やし、休日の全部活動をカバーできる受け皿の厚みを確保できるかが、令和8年4月の休日移行を実効あるものにできるかの分岐点になります。

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