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【事例】長野県上田市の部活動地域展開 ─ 「うえJOY」ブランドと補助金・マニュアル整備で令和8年度本格移行

公開:2026.04.29 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・令和5〜7年度の3年間で補助金・2つのマニュアル・認定制度の4点セットを本格移行前に先行整備
・「うえJOY」ブランドで異なる運営主体のクラブを一体的に見せ、保護者・生徒の選択を促す仕組みを構築
・令和8年5月下旬・7月上旬にクラブ情報を順次公表し、段階的な普及を図る

自治体名 長野県上田市
人口規模 約155,000人(令和5年時点)
中学校数 複数校(市立中学校が対象)
運営形態 市教育委員会認定クラブ制(「うえJOY」ブランドで統一)
対象競技 スポーツ・文化芸術活動全般(認定クラブが種目設定)
保護者負担額 不明(調査時点で未公表)

取り組みの概要

長野県上田市は令和5年度に「上田市地域クラブ活動推進協議会」を設置し、改革推進期間(令和5〜7年度)に環境整備を進めてきました。令和8年度から「うえJOY」という愛称のもとで本格的な地域クラブ活動への移行を開始しています。既存の学校部活動や地域団体が市教育委員会に登録申請することで認定クラブとなる仕組みで、地域の多様な人材との豊かな交流を通じた新しい価値の創出を目指しています。「上田市地域クラブ創設等支援補助金」による財政支援と、安全管理・ハラスメント防止の2つのマニュアル整備が特徴です。

特徴的な取り組み

  • 「うえJOY」ブランドによる一体的な地域クラブ活動の推進: 市全体の地域クラブ活動に「うえJOY」という統一愛称を設定。地域クラブへの親しみやすさと認知度を高め、市民全体で支える文化を醸成しています。令和8年5月下旬・7月上旬に順次クラブ情報を公開し、段階的に普及を図っています。
  • 補助金制度による新規クラブ設立の後押し: 「上田市地域クラブ創設等支援補助金」を創設し、認定された地域クラブが申請できる財政支援を整備。クラブ設立時の初期費用を軽減することで、地域団体・スポーツ協会・民間事業者が新たなクラブを設立しやすい環境を作っています。
  • 安全管理・ハラスメント防止マニュアルの策定: 「安全管理マニュアル」と「ハラスメント防止マニュアル」を策定し、全認定クラブが遵守する基準を明文化。参加する生徒の安心・安全を制度的に確保しています。
  • 登録認定制度による質の担保: 市教育委員会への登録申請・認定プロセスを設けることで、活動の質と安全性を行政が担保する仕組みを整備。収支予算書の提出も義務付け、クラブの財務透明性も確保しています。

課題と解決策

課題 解決策
人口減少下での学校部活動の維持困難と種目縮小 学校の枠を超えた地域クラブ活動への移行で、複数学校の生徒が合同で活動できる体制を整備
地域クラブ設立時の初期費用負担 「上田市地域クラブ創設等支援補助金」で新規設立クラブを財政的に後押し
地域指導者の安全管理・ハラスメント対応の不安 2つの専用マニュアルを策定・配布し、指導者が安心して活動できる基準を明文化

成果・効果

令和5年度の推進協議会設置以来、3年間の準備期間を経て令和8年度から「うえJOY」として本格始動しました。安全管理マニュアル・ハラスメント防止マニュアルの策定により、地域指導者が活動しやすい制度的環境が整備されています。補助金制度を活用した新規クラブ設立の動きが令和7年度の認定作業で進んでおり、令和8年5月・7月に順次クラブ情報が公表される予定です。「地域の多様な人材との豊かな交流を通じた新しい価値の創出」という基本目標のもと、スポーツのみならず文化芸術活動も含めた幅広い地域クラブ活動体制の構築が期待されています。

出典

→ 原文: 上田市教育委員会「中学校部活動の地域展開」公式ページ

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

上田市は令和5年度に「上田市地域クラブ活動推進協議会」を設置し、3年間の準備期間(令和5〜7年度)を経て令和8年度から「うえJOY」という統一愛称のもとで本格的な地域クラブ活動への移行を開始した。この取り組みでは、補助金・安全管理マニュアル・ハラスメント防止マニュアル・登録認定制度という4点セットを本格移行前に整備する設計を採用している。既存の学校部活動や地域団体が市教育委員会に登録申請することで認定クラブとなる仕組みで、収支予算書の提出義務により財務の透明性も確保される。対象はスポーツに限らず文化芸術活動も含む幅広い構成となっている。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

「うえJOY」という統一愛称は、異なる運営主体が運営する複数のクラブを「同じ上田市の地域クラブ活動」として市民に認識させ、保護者・生徒がクラブを選択する際の安心感につながる仕組みとして機能する。「上田市地域クラブ創設等支援補助金」は地域団体・スポーツ協会・民間事業者の新規クラブ設立時の初期費用を軽減し、多様な主体の参入を促す設計となっている。補助金で設立を後押しし、認定制度で活動の質と財務透明性を担保するという二層構造が、上田市の地域移行モデルの核心を成している。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

今後の焦点は補助金制度の継続性と実際のクラブ設立数の確認にある。令和8年5月下旬・7月上旬に順次クラブ情報が公表される予定であり、この公表内容が制度設計の実効性を測る最初の指標となる。補助金が複数年にわたって継続されるかどうかが地域団体の新規クラブ設立意欲に直接影響するため、財政支援の見通しが地域移行の定着を左右する重要な要素となる。

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