トップ 事例を探す 熊本県 【事例】熊本県大津町の部活動地域展開 ─ 体育協会23団体・NPO法人クラブおおづ・指定管理者「大津つなぐプロジェクト」3層連携モデル
全種目 👥 1~5万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 熊本県

【事例】熊本県大津町の部活動地域展開 ─ 体育協会23団体・NPO法人クラブおおづ・指定管理者「大津つなぐプロジェクト」3層連携モデル

公開:2026.05.13 更新:2026.05.19
この記事でわかること

・23団体・NPO・推進委員の3層連携で既存資源を再定義
・5者共同企業体が9体育施設をR5-R10で指定管理
・合同活動・拠点校・地域連携の3方式を種目特性で並行運用

自治体名 熊本県菊池郡大津町
人口規模 約3.7万人(36,585人・令和8年4月末時点)
中学校数 2校(大津中学校・大津北中学校)
運営形態 スポーツ・文化団体+教育委員会の共同運営型(合同活動方式/拠点校方式/地域連携方式の3方式並行)
対象競技 全種目(体育協会23競技団体に加盟競技をベースに段階展開)
保護者負担額 「可能な限り低廉な会費」を設定。経済困窮家庭への支援を検討

取り組みの概要

熊本県大津町は、令和5~7年度を「改革推進期間」、令和8~13年度を「改革実行期間」と位置付け、休日の中学校部活動を段階的に地域クラブ活動へ展開する取組を進めています。令和6年度には熊本県内から南関町とともにスポーツ庁の地域クラブ活動移行への実証事業に選定され、課題整理に取り組みました。

同町には2つの中学校(大津中学校・大津北中学校)があり、町内のスポーツ環境は大津町体育協会(23競技団体加盟)・NPO法人クラブおおづ・スポーツ推進委員(20名)の3つの組織が連携して支えています。さらに令和5年4月から令和10年3月まで、9つの町体育施設の指定管理者として5者の共同企業体「大津つなぐプロジェクト」が運営にあたっており、これらの基盤を活かした地域展開モデルが構築されつつあります。

特徴的な取組

  • 3層連携体制: ①23競技団体を統括する大津町体育協会、②ジュニアスクール6種目・サークル9種目を展開するNPO法人クラブおおづ、③校区スポーツ振興会と連携する20名のスポーツ推進委員 ─ という既存の3組織を地域展開の核に位置付け。
  • 指定管理者「大津つなぐプロジェクト」の活用: 9つの町体育施設の指定管理(R5-R10)を担う5者共同企業体が活動場所の調整・運営を担当。施設確保のハードルを大幅に下げる仕組み。
  • 3方式並行: 競技や学校の状況に応じて「合同活動方式」「拠点校方式」「地域連携方式」の3方式を並行運用。1つのモデルに統一せず、種目特性に応じた柔軟な運用を許容。
  • 指導者承認制: 指導者は大津町教育委員会による承認制とし、指導の質を町が責任を持って担保。スポーツ庁・文化庁ガイドラインに基づくコンプライアンス研修も実施。
  • 合同練習会の継続: 令和6年度は各学校の部活動担当者との打合せ会議と各種目の合同練習会を実施。令和7年度も継続しながら各種目協会のヒアリングを進める段階的アプローチ。

課題と解決策

課題 解決策
地域に多数のスポーツ組織が併存し役割が重複しやすい 体育協会・クラブおおづ・スポーツ推進委員の3団体を地域展開の核として明確化し、各種目協会へのヒアリングで分担を整理
休日活動の場所と運営の継続性 5者共同企業体「大津つなぐプロジェクト」が9つの体育施設をR5-R10で指定管理。場所確保と運営の連続性を制度的に保証
種目ごとに最適なモデルが異なる 合同活動・拠点校・地域連携の3方式を並行運用。種目特性・参加生徒数に応じて柔軟に選択
経済困窮家庭の参加機会 「可能な限り低廉な会費」設定に加え、経済困窮家庭への支援策を検討

成果・効果

令和6年度はスポーツ庁の地域クラブ活動移行への実証事業に熊本県内から南関町とともに選定され、合同練習会の継続実施を通じて種目別の課題整理を実施しました。令和7年度は町スポーツ・文化関係団体と連携しながら、各種目協会のヒアリングや指導者との調整を進め、休日の地域展開に取り組みます。

出典

→ 原文: 大津町ホームページ「大津町の中学校部活動の休日地域展開について」(生涯学習課)
→ 原文: 大津町ホームページ「大津町スポーツ関連組織の紹介」
→ 原文: 大津町ホームページ「3月末の最新の人口」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

大津町は、令和5~7年度を「改革推進期間」、令和8~13年度を「改革実行期間」と位置付け、休日の中学校部活動を段階的に地域クラブ活動へ展開しています。町内には大津中学校・大津北中学校の2校があり、町内のスポーツ環境を大津町体育協会(23競技団体加盟)・NPO法人クラブおおづ・スポーツ推進委員(20名)の3組織が連携して支えています。令和6年度には南関町とともに、スポーツ庁の地域クラブ活動移行への実証事業に熊本県内から選定されました。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、既存の複数組織を統廃合せず「3層連携」として機能分担した点が特徴です。体育協会(23団体)が競技の専門性を担い、NPO法人クラブおおづがジュニアスクール6種目・サークル9種目を運用し、スポーツ推進委員が校区スポーツ振興会との連携を担います。さらに令和5年4月から令和10年3月まで、5者共同企業体「大津つなぐプロジェクト」が9つの町体育施設の指定管理者として運営にあたり、活動場所の確保が制度的に保証されています。指導者は大津町教育委員会の承認制とし、スポーツ庁・文化庁ガイドラインに基づくコンプライアンス研修も実施しています。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

既存のスポーツ組織が複数並立する自治体では、役割をどこに集約するかが最初の論点になります。大津町のように機能分担で設計する場合、各組織の代表者が参画する協議体を早期に設置することが重要です。指定管理制度と地域展開を結びつける発想は、施設使用料・運営連続性の課題を一括で解決できる手段ですが、指定管理の更新時期と改革実行期間のスケジュール整合を計画段階で押さえる必要があります。

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