トップ 事例を探す 熊本県 【事例】熊本県和水町の部活動地域展開 ─ 保護者「見守りスタッフ」制度で地域総がかりの安全体制
全種目 👥 1万人未満 🏫 小規模校(〜150人) 📍 熊本県

【事例】熊本県和水町の部活動地域展開 ─ 保護者「見守りスタッフ」制度で地域総がかりの安全体制

公開:2026.04.29 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・5人の地域指導者を約30人の見守りスタッフが補完し、複数体制での安全管理を実現
・スポーツ協会・PTA・教員ら多様な関係者による検討委員会で合意形成し段階的に移行
・見守りスタッフは義務化ではなく協力依頼とし、専門知識不問で参加できる役割として設計

自治体名 熊本県和水町
人口規模 約9,000人(令和6年度時点)
中学校数 2校
運営形態 地域クラブ活動(見守りスタッフ制度・地域総がかり型)
対象競技 陸上競技、水泳、バドミントン(令和7年度よりバレーボール追加予定)
保護者負担額 調査時点で未公表

取り組みの概要

熊本県和水町では、地域クラブ活動の指導者数が十分ではなく、複数体制による活動が困難な状況がありました。より安全で安心な指導体制とするため、保護者を主体とした「見守りスタッフ」制度を導入し、地域指導者や保護者を含めた地域総がかりで子供たちの活動を支える仕組みを構築しました。令和5年度に町内のスポーツ協会・総合型地域スポーツクラブ・スポーツ推進委員・PTA・中学校教員・外部指導者等を委員とした「部活動検討委員会」を設置して移行の方針を決定し、令和6年度から陸上競技・バドミントン・水泳の3種目で本格実施を開始しました。

特徴的な取り組み

  • 保護者による見守りスタッフ制度: 地域クラブ活動に参加する子供たちの保護者に「見守りスタッフ」を依頼し、地域指導者の補助として配置。令和6年度は5人の地域指導者と約30人の見守りスタッフが3種目をサポートする体制を実現した。
  • 多様な関係者による検討委員会での合意形成: スポーツ協会・総合型地域スポーツクラブ・スポーツ推進委員・PTA・中学校教員・外部指導者等が一体となった検討委員会で移行方針を決定。多様な立場からの意見が地域全体の合意形成につながった。
  • 段階的な種目拡大: 令和6年度は陸上競技・バドミントン・水泳の3種目でスタートし、令和7年度には新たにバレーボールを地域クラブ活動として追加する計画で、段階的に活動の幅を広げている。

課題と解決策

課題 解決策
指導者数が十分ではなく、1人体制のクラブもあり安全管理に不安がある 保護者を「見守りスタッフ」として活動に組み込み、5人の地域指導者を約30人の見守りスタッフで補完する体制を構築
小規模な町で複数体制による活動が困難 地域総がかりで子供の活動を支える仕組みを構築し、町内の多様な関係者が役割を分担

成果・効果

令和6年度から陸上競技・バドミントン・水泳の3つの地域クラブ活動において、5人の地域指導者と約30人の見守りスタッフが活動をサポートする体制が稼働しています。その他の種目についても休日部活の地域クラブ活動への移行に向けた準備が進められており、令和7年度にはバレーボールが新たに地域クラブ活動として活動を開始する予定です。

出典

→ 原文: 令和6年度 地域スポーツクラブ活動体制整備事業(地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業)事例集(スポーツ庁, 令和7年)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

和水町は人口約9,000人の小規模な農村自治体で、地域クラブ活動への移行を進める中、指導者の絶対数が少なく1人体制のクラブも生じるという安全管理上の課題に直面していました。この課題への対応として、和水町は保護者を「見守りスタッフ」として活動に組み込む体制を構築しました。見守りスタッフは指導の担い手ではなく、安全確認や緊急対応補助を担う役割として位置づけられており、スポーツの専門知識を持たない保護者でも参加できる設計となっています。令和6年度は5人の地域指導者と約30人の見守りスタッフが陸上競技・バドミントン・水泳の3種目をサポートする体制が稼働しています。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

令和5年度に和水町は、スポーツ協会・総合型地域スポーツクラブ・スポーツ推進委員・PTA・中学校教員・外部指導者等が参加する「部活動検討委員会」を設置し、多様な立場からの意見を集約して移行方針を決定しました。この合意形成プロセスを経て、令和6年度から3種目で地域クラブ活動を本格実施。令和7年度にはバレーボールを追加する計画で、段階的に対象種目を拡大しています。見守りスタッフへの依頼は義務化ではなく協力依頼として位置づけており、保護者の参加ハードルを下げる工夫が取り組みの持続性を支えています。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

和水町の取り組みは、指導者が1人しか確保できない小規模自治体においても、保護者が見守り役として加わることで安全体制を複数人で担える可能性を示しています。見守りスタッフの役割(安全確認・緊急対応補助)を明確に定義し、義務化ではなく協力依頼として位置づけることが、持続可能な地域総がかり体制の実現に寄与しています。

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