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【事例】富山県南砺市の部活動地域展開 ─ 提言書から始まる3タイプ設置計画・総合型SC連携

公開:2026.04.29 更新:2026.04.29
この記事でわかること

・富山県南砺市の地域移行で直面した課題と解決策
・運営主体の選択背景と財源確保の工夫
・他の自治体が参考にすべき視点

自治体名 富山県南砺市
人口規模 約4.7万人(令和5年度時点)
中学校数 8校
運営形態 総合型地域スポーツクラブ(競技団体連携型)
対象競技 バドミントン等複数種目
保護者負担額 月額3,000円+保険料2,000円/年

取り組みの概要

富山県南砺市では、令和4年3月に「部活動の地域移行に関する提言書」を策定し、地域クラブ活動の受け皿として「拠点校型」「地域型」「独立型」の3タイプを計画しました。競技団体と連携した総合型地域スポーツクラブがバドミントンを中心に活動を実施しており、月12回の活動を月3,000円(保険料別)で提供しています。市内8校に在籍する中学生約1,086人に対して、指導者謝金500円/時間の水準で地域指導者を確保しながら活動を継続しています。

特徴的な取り組み

  • 提言書による3タイプ設置計画:「拠点校型」「地域型」「独立型」の3分類を設け、地域の実情に応じた柔軟な受け皿選択を可能にした。
  • 競技団体連携型の総合型SC:競技団体が持つ指導者ネットワークと施設・大会情報を活用することで、指導の質と安定性を確保。
  • 月3,000円・月12回の活動設計:1回あたり約250円という割安感を保護者に提供しながら、安定した活動頻度を維持。

課題と解決策

課題 解決策
8校に対して多様な受け皿を整備する必要 3タイプ(拠点校型・地域型・独立型)を設けることで、地域特性に応じた柔軟な対応を可能にした
総合型SCの指導者確保と財源 競技団体との連携により指導者ネットワークを活用し、参加費収入で一定の財源を確保

成果・効果

令和4年3月の提言書策定から始まったプロセスは、地域移行を「議論から実施」に移す上での行政の意思決定を明確にする効果をもたらしました。バドミントンを軸に総合型クラブが月3,000円で稼働しており、人口4.7万人の中山間地域においても持続可能な運営体制が整いつつあります。

出典

→ 原文: スポーツ庁「運動部活動の地域移行に関する実証事業事例集」(令和5年度)

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

南砺市の3タイプ設置計画は、「一つのモデルですべての学校を統一する」という固定観念を解体した点で注目に値します。地域によって既存クラブや競技団体の充実度は異なるため、柔軟なタイプ分けを導入することで、現場の実情に合った移行が実現しやすくなります。

指導者謝金500円/時間という設定は他市と比べると低めですが、競技団体の正式な指導者として位置付けることで、指導者のモチベーションを金銭以外の面(競技普及・育成の満足感)でも維持する設計が取られていると考えられます。提言書というかたちで方向性を明文化してから動き出した行政プロセスは、合意形成モデルとして参考になります。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

3タイプ設置計画は自由度が高い反面、どのタイプを優先するかの行政判断が難しくなります。提言書という形で方向性を明文化してから動き出した南砺市の手順は、内部合意の確認書類として有効です。競技団体との連携が前提となるため、地元の競技団体の協力姿勢を早期に確認することが重要です。

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