トップ› 事例を探す› 兵庫県› 【事例】兵庫県姫路市の部活動地域展開 ─ 「姫カツ」189クラブ・生徒3,912人で令和8年9月に休日移行が始動
全種目 👥 30万人以上 🏫 大規模校(300人以上) 📍 兵庫県

【事例】兵庫県姫路市の部活動地域展開 ─ 「姫カツ」189クラブ・生徒3,912人で令和8年9月に休日移行が始動

公開:2026.05.21 更新:2026.09.26
この記事でわかること

・令和8年9月5日に189団体・生徒3,912名・指導者693名で「姫カツ」が始動し、加入率は69.2%に達した実績。
・会費(年3,000円+月1,500〜3,000円)と指導者報酬(日額4,500円・大会引率9,000円)を市が数字で固定した設計。
・1次募集74団体という未達から2次募集・競技別の開始時期ずらしで189団体まで積み上げた立て直しの手順。

自治体名 兵庫県姫路市
人口規模 約52万人(中核市・兵庫県播磨地域)
中学校数 市立中学校(生徒数13,266人)・姫カツクラブ189団体が活動
運営形態 姫路市・学校・関係団体が設立した「姫カツコンソーシアム」(会長=姫路市教育次長)が運営主体。令和8年4月16日設立
対象競技 チーム型15種目(野球・サッカー・バレーボール・バスケットボール・剣道・ソフトボール・体操・柔道・ソフトテニス・吹奏楽・コーラス等)+スクール型4種目(陸上競技・水泳競技・卓球・ギターマンドリン)の計19種目
保護者負担額 年会費3,000円+月会費(週1日スポーツ3,000円/週1日文化2,000円/隔週1,500円)。就学援助・教育扶助世帯には月額1,000円を上限に助成

取り組みの概要

兵庫県姫路市は令和8(2026)年9月5日、休日の学校部活動に代わる新たな地域クラブ活動「姫カツ」を始動しました。189団体の姫カツクラブが各中学校の施設で活動を開始し、参加生徒は3,912名、登録指導者は693名です。活動は休日および祝日に3時間程度行われます。一部のクラブは10月以降の開始で、サッカーは10月、陸上競技は12月の開始が予定されています。

運営主体は令和8年4月16日に設立された「姫カツコンソーシアム」で、会長は姫路市教育次長が務めます。指導者とコンソーシアム事務局の関係は雇用契約ではなく、業務委託契約またはボランティアとしての参画と位置づけられています。市は令和10(2028)年10月以降を目途に、平日・休日ともに姫カツへ完全移行する2段階のロードマップを公表しており、令和8年9月26日時点でこのスケジュールの変更を示す公表はありません。

特徴的な取り組み

  • 189クラブ・生徒3,912人・指導者693人で始動: 令和8年9月5日から189団体が活動を開始しました。参加者の募集は1次が6月30日〜7月21日、追加募集が7月27日〜8月3日に行われ、8月5日時点の申込者は3,912人(3年生および市外在住生徒計52名を含む)です。市内中学校の生徒数13,266人、休日展開の対象となる部活動の加入者数5,576人に対し、姫カツクラブへの加入率は69.2%となりました。
  • 会費は年3,000円+月1,500〜3,000円で統一: 会費体系は市が示しており、年会費3,000円に加えて月会費が週1日のスポーツで3,000円、週1日の文化で2,000円、隔週で1,500円です。クラブごとに金額がばらつかない設計になっています。
  • 困窮世帯には月額1,000円を上限に助成: 生活保護法に基づく教育扶助、または学校教育法に基づく就学援助を受けている世帯を対象に、支払った月会費の一部を月額1,000円を上限として助成します。年会費は対象外で、会費が未納の場合も対象外です。申請期限は前期(4月1日〜8月31日分)が9月30日、後期(9月1日〜翌3月31日分)が3月25日です。
  • 指導者報酬は日額4,500円・大会引率は日額9,000円: 指導報酬の基準は、3時間以内の通常活動が日額4,500円、1日概ね6時間以上かつ指定の大会に限る大会引率が日額9,000円です(いずれも源泉所得税を含む)。年間の活動回数は52回が上限ですが、令和8年度は年間30回を上限とし、大会引率も年間12回上限のところ令和8年度は7回を上限としています。ボランティアとして無償で参画することも可能です。
  • 指導者要件は18歳以上+研修受講・有効期間は最長3年: 登録要件は、国の「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」および市の「姫カツ活動ガイドライン」の遵守、18歳以上(高校生を除く)であること、市が指定する指導者研修等の受講、暴力団員に該当しないこと、学校教育法第9条各号に該当しないこと、暴力・暴言・ハラスメント・性犯罪歴等がないことの7項目です。公認スポーツ指導者資格等の保有者は研修受講を免除できる場合があります。代表指導者は他クラブの代表指導者および指導者を兼務できません。
  • クラブ運営には1団体4万円を全額補助: 姫カツクラブ支援補助金は1団体につき40,000円を上限とし、補助率は補助対象経費の10割です。同一年度に1団体1回限りで、登録済みの姫カツクラブのみが対象となります。日本中学校体育連盟主催大会に出場するための指導者資格取得費は対象に含まれます。
  • 既存の地域活動を「姫カツ連携活動」として登録: 公民館などの公共施設や民間団体による既存の活動を「姫カツ連携活動」として登録する制度も併設しており、令和8年6月26日時点で400を超える活動が登録されています。市内には小学校区単位で設置された「スポーツクラブ21」が71クラブ(69小学校区+2地域)あり、地域スポーツの基盤となっています。
スポンサーリンク

課題と解決策

課題 解決策
準備段階で運営団体の登録が目安に届かず、地域的な偏りもあった(1次募集は6競技74団体) 2次募集を実施し、募集期間も延長した。最終的に令和8年9月5日時点で189団体が活動を開始した
対象部活動の加入者5,576人に対し姫カツへの申込は3,912人(加入率69.2%) 既存の地域活動を「姫カツ連携活動」として登録する制度を併設し、400を超える活動から選べるようにした
競技によって受け皿の準備状況が異なる 一律開始とせず、サッカーは10月、陸上競技は12月と競技ごとに開始時期をずらした
指導者の確保と質の担保 日額4,500円(大会引率9,000円)の報酬基準を明示したうえで、18歳以上・研修受講・欠格事由なしの7要件を設定。令和8年8月8日にキックオフ研修会を実施した
家庭の経済状況による会費負担の差 教育扶助・就学援助受給世帯に月会費を月額1,000円上限で助成する参加者助成金を設けた

成果・効果

令和8年9月5日の始動により、189団体・参加生徒3,912名・登録指導者693名という規模で休日の地域クラブ活動が動き出しました。対象部活動の加入者5,576人に対する加入率は69.2%です。準備段階では1次募集の登録が6競技74団体にとどまり、市が目安としていた100団体に届かず地域的な偏りも指摘されていましたが、2次募集と募集期間の延長を経て189団体まで積み上げた形です。

大会参加の面でも実務が整いつつあり、姫カツクラブの兵庫県中学校体育連盟大会への参加申請は令和8年9月9日を提出期限として受け付けられ、中播地区中体連の令和8年度新人大会ではソフトテニス・バレーボール・バスケットボール・軟式野球・サッカー・柔道・剣道・ソフトボール・バドミントンの要項が公開されています。一方で、活動開始後の検証結果や制度の見直しについては、令和8年9月26日時点で市から公表されていません。

よくある質問(FAQ)

Q. 姫路市の中学校の部活動はなくなった?

A. 休日の学校部活動は令和8年9月5日に「姫カツ」へ移行しました。平日については、令和10年10月以降を目途に平日・休日とも姫カツへ完全移行する2段階のロードマップが公表されています。

Q. 姫カツはいつから始まった?

A. 令和8(2026)年9月5日に189団体が活動を開始しました。ただしサッカーは10月、陸上競技は12月の開始が予定されており、競技によって開始時期が異なります。

Q. 保護者の費用負担・会費はいくら?

A. 年会費3,000円に加え、月会費が週1日のスポーツで3,000円、週1日の文化で2,000円、隔週で1,500円です。教育扶助または就学援助を受けている世帯は、月会費について月額1,000円を上限に助成を受けられます(年会費は対象外)。

Q. 姫カツの指導者になるには?報酬はいくら?

A. 18歳以上(高校生を除く)で、市が指定する指導者研修等を受講し、暴力・ハラスメント・性犯罪歴等がないことなど7つの要件を満たす必要があります。報酬は3時間以内の通常活動で日額4,500円、指定の大会引率で日額9,000円です。ボランティアとして無償で参画することもできます。

出典

→ 原文: 姫カツ(中学校部活動の休日地域展開)はじまる!(姫路市公式サイト・2026年9月3日)

→ 参考: 姫カツクラブ参加者の募集結果について(姫路市公式サイト・2026年8月18日)

→ 参考: やってみたいを実現!姫カツクラブ参加者募集を開始します!(姫路市公式サイト・2026年6月12日)

→ 参考: 姫カツクラブ参加者助成金(姫路市公式サイト)

→ 参考: 姫カツクラブ指導者登録要項(令和8年3月・姫路市教育委員会・PDF)

→ 参考: 姫カツクラブ登録団体・指導者向け情報(姫路市公式サイト)

→ 参考: 姫カツクラブ支援補助金(姫路市公式サイト)

→ 参考: 姫カツ連携活動(姫路市公式サイト)

→ 参考: スポーツクラブ21の紹介(姫路市公式サイト)

→ 参考: 姫路市中学校部活動及び地域クラブ活動部員等派遣事業補助金(姫路市公式サイト)

→ 報道: 神戸新聞「中学部活動の地域展開『姫カツ』に6競技74団体登録 目安100団体届かず、地域も偏在で2次募集へ」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域展開・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

姫路市の事例で他自治体がまず見るべきは、会費と指導者報酬の両方を市が数字で固定した点です。会費は年3,000円+月1,500〜3,000円、指導報酬は通常活動が日額4,500円、大会引率が日額9,000円と明示されています。多くの自治体が「各クラブが適切に決める」として金額を空欄にしたまま移行日を迎えるなか、姫路市は保護者が払う額と指導者が受け取る額の双方を先に確定させました。この数字があるからこそ、令和8年度は活動回数の上限を年30回に絞るといった財政面の調整も具体的に設計できています。189団体・生徒3,912名という規模は、この価格設計が受け入れられた結果と読めます。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

姫路市も団体集めでは苦戦しています。1次募集の登録は6競技74団体にとどまり、市が目安とした100団体に届かず地域的な偏りも生じました。ここで市が取った手は、期日を動かさずに2次募集と募集期間の延長で積み増すことと、競技ごとに開始時期をずらすことの2つです。サッカーを10月、陸上競技を12月へ後ろ倒しした判断は、準備が整わない競技を無理に9月へ押し込まず、かつ全体の開始日は守るという現実的な折衷です。もう一つ移植しやすいのが「姫カツ連携活動」で、新設クラブだけで受け皿を埋めようとせず、公民館や民間の既存活動400件超を登録制で束ねています。加入率69.2%という数字は、裏を返せば対象部活動の加入者のうち約3割が姫カツ以外の道を選んだということでもあり、この受け皿の幅が効いてきます。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

運営主体を「姫カツコンソーシアム」という協議体に一本化し、指導者との関係を雇用ではなく業務委託またはボランティアと明記した点は、責任の所在が整理されており評価できます。代表指導者の兼務禁止、登録有効期間を最長3年とする更新制、欠格事由の明文化も、質の担保として機能する設計です。ただし持続可能性の論点は活動回数の上限にあります。年52回が本来の上限であるところ、令和8年度は30回に抑えられており、これが初年度限りの調整なのか財政的な制約が続くのかは公表されていません。令和10年10月の平日・休日完全移行に向けて、この回数上限をどこまで戻せるかが指導者の定着を左右します。

スポンサーリンク

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →
企業の方へ
部活動地域展開の市場・本サイトの読者層に関心のある企業向けのご案内ページをご用意しています。
FOR BUSINESS →