トップ 事例を探す 茨城県 【事例】茨城県茨城町の部活動地域移行 ─ 町内2中学校合同サッカー部×茨城町FCジュニアユース受け皿×企業テニス教室の多角的小規模モデル
サッカー 👥 1~5万人 🏫 小規模校(〜150人) 📍 茨城県

【事例】茨城県茨城町の部活動地域移行 ─ 町内2中学校合同サッカー部×茨城町FCジュニアユース受け皿×企業テニス教室の多角的小規模モデル

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・茨城町が令和5年1月に検討会議を設置し、町内2中学校合同のサッカー部を「茨城町FCジュニアユースクラブ」に地域移行した実証モデル
・企業主催テニス教室との連携で「学校部活動にない種目」を月1回定期開催に発展させた新しいアプローチ
・8者構成検討会議(教委・コーディネーター・校長・PTA・学校運営協議会・スポーツ協会・受け皿団体代表)の多層合意形成ガバナンス

自治体名 茨城県東茨城郡茨城町
人口規模 約3.0万人(2024年時点)
中学校数 2校(明光中学校・青葉中学校)
運営形態 茨城町FCジュニアユースクラブを受け皿団体・町部活動地域移行検討会議が推進・茨城県実証事業16市町村の1つ
対象競技 サッカー(モデルケース)・テニス(企業主催教室)・段階的に他種目拡大予定
保護者負担額 受益者負担検討中(県補助事業を活用した運営)

取り組みの概要

茨城県東茨城郡茨城町は、令和5年1月に「部活動地域移行検討会議」を立ち上げ、町内2中学校(明光中・青葉中)合同でのサッカー部地域移行をモデルケースとして令和5年7月から開始。「茨城町FCジュニアユースクラブ」を受け皿団体として、土日・休日の地域移行を実施している。さらに企業主催のテニス教室を6・10・11・12月に月1回開催し、令和6年度は年間を通じて月1回の開催を計画。茨城県の地域スポーツクラブ活動体制整備事業の実証事業に参加する16市町村の1つとして、県総括コーディネーターによる訪問・助言と県地域クラブ活動人材バンクの活用も得て、町内2中学校という小規模自治体ながら体系的な地域移行を推進している。

特徴的な取り組み

  • 町内2中学校合同でのサッカー部地域移行: 明光中・青葉中の2中学校合同でサッカー部の土日・休日地域移行を実施。少子化で単独校では部員数確保が困難な状況に、合同部活動と地域クラブ移行を組み合わせた解決策。
  • 茨城町FCジュニアユースクラブの受け皿団体活用: 既存の地域クラブチーム「茨城町FCジュニアユースクラブ」を受け皿として活用。新組織立ち上げの負担を回避しつつ、専門指導者を確保。代表者を検討会議委員に参画させることで、保護者・地域住民の理解形成も促進。
  • 企業主催テニス教室との連携: サッカー部以外の地域移行可能性を探るため、企業主催のテニス教室を6・10・11・12月に試行開催。令和6年度から年間月1回の定期開催に発展。企業連携という新しいモデルを模索。
  • 多層構成の検討会議: 検討会議に茨城町FCジュニアユースクラブ代表・教育委員会(学校教育課・生涯学習課)・コーディネーター・各中学校長・部活動主任・茨城町スポーツ協会代表・各中学校PTA会長・各中学校区学校運営協議会代表が参画。多角的な合意形成構造。
  • 町主催の部活動指導者研修会開催: 指導者の資質向上のため、町主催で部活動指導者研修会を開催。地域クラブ指導者と部活動顧問の連携体制構築にも貢献。

課題と解決策

課題 解決策
少子化による部員数減少・指導する教職員減少で、生徒がやりたい部活動がない/専門指導が得られない 町内2中学校合同でサッカー部を地域移行。複数校生徒の受け皿として茨城町FCジュニアユースクラブを認定
令和6年度以降に地域移行できそうな部活動の発掘 令和5年度は検討会議を4回開催。地域移行可能種目をピックアップし、地域指導者と協議する場を設定
地域指導者と顧問教員の連携不足 地域クラブの指導者を検討会議に参画させ、各中学校長・部活動主任との直接対話を実現。町主催研修会で資質向上
保護者・地域住民の地域移行への理解 令和5年度に保護者・地域住民への地域移行周知の機会を複数回設定。検討会議委員に各中学校PTA会長と学校運営協議会代表を参画

成果・効果

令和5年度は検討会議を4回開催し、サッカー部の地域移行をモデルケースとして実施。茨城町FCジュニアユースクラブ代表者の検討会議参画により保護者・地域住民の理解を得て、スムーズな地域移行を実現した。各中学校長の理解のもと、サッカー部顧問が地域クラブの会議等に事務局と共に参加し意見交換を行うことで、地域移行後も地域クラブ指導者と部活動顧問が連携を図る体制が構築された。企業主催テニス教室は実証から年間定期開催へと発展しており、生徒が主体的に活動できる新しいモデルを構築中。茨城県の実証事業16市町村の1つとして、県地域クラブ活動人材バンクとの連携で広域指導者確保にも取り組んでいる。

出典

→ 原文: スポーツ庁「令和5年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業 成果報告書」茨城県茨城町(PDF)

→ 茨城県教育委員会: 茨城県教育委員会「部活動地域移行」ポータル

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

茨城町の最大の特徴は、既存の地域クラブチーム「茨城町FCジュニアユースクラブ」を受け皿として活用し、その代表者を検討会議委員にも参画させた点。これにより「受け皿団体側の現場感覚」と「学校現場・保護者の理解」を同じ場で擦り合わせることが可能になり、地域移行後の連携体制を最初から組み込めた。さらに企業主催テニス教室との連携で「学校部活動にない種目」を模索する姿勢は、運動機会の少ない生徒への新たな選択肢提供という観点で意義深い。人口3万人・中学校2校の小規模自治体でも応用しやすい現実解。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

サッカー部地域移行のモデル化は受け皿となる地域クラブチームの存在が前提となる。茨城町FCジュニアユースクラブのような専門指導者を擁するクラブが存在しない自治体では、まず受け皿となるクラブの発掘・育成から始める必要がある。また、企業主催テニス教室との連携は珍しいモデルで、地域企業の理解と継続コミット確保がカギとなる。検討会議に各中学校PTA会長と学校運営協議会代表を参画させる構造は他自治体にも容易に再現可能で、参考価値が高い。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

検討会議に町教委2課・コーディネーター・各中学校長・部活動主任・スポーツ協会・PTA・学校運営協議会・受け皿団体代表が参画する8者構成は、多角的な合意形成の典型例。サッカー部顧問が地域クラブの会議等に事務局と共に参加することで、平日と休日の指導の連続性が担保されている。茨城県実証事業の一員として県補助金で運営しているため、補助終了後の自立化シナリオ(受益者負担導入時期・金額の設計)が次のフェーズの最重要課題。

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