トップ 事例を探す 石川県 【事例】石川県津幡町の部活動地域展開 ─ 2中学校1,051人・全国でも稀少な「相撲」地域クラブ・津幡町相撲連盟主導・ジュニアクラブ指導者継続
その他 👥 1~5万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 石川県

【事例】石川県津幡町の部活動地域展開 ─ 2中学校1,051人・全国でも稀少な「相撲」地域クラブ・津幡町相撲連盟主導・ジュニアクラブ指導者継続

公開:2026.05.16 更新:2026.05.19
この記事でわかること

・全国でも稀少な「相撲」を最初の対象種目として地域移行を実施
・ジュニアクラブからの指導者継続で混乱のない移行環境を確保
・令和7年度から男子バドミントン部にも拡大し競技団体との対話も進展

自治体名 石川県津幡町
人口規模 約3.7万人
中学校数 公立2校(津幡中学校・津幡南中学校)・全生徒数1,051人・35運動部活動
運営形態 競技団体運営型(津幡町相撲連盟)
対象競技 相撲(休日地域移行・R7予定: 男子バドミントン拡大)
保護者負担額 月の活動内容に応じてその都度算出して徴収

取り組みの概要

石川県津幡町は、2校の中学校(津幡中学校・津幡南中学校)に1,051人の生徒が通い、35の運動部活動があります。H30年と比較してR6年は小学生の合計が210人、中学生は86人それぞれ減少しており、部活動の維持は年々難しくなっています。同町は令和6年度に初めて部活動地域移行を実施し、全国でも稀少な「相撲」の休日地域移行に取り組みました。

同町の最大の特徴は、相撲をジュニアクラブから教えている環境があり、その指導者がそのまま中学生を休日に指導する環境が整ったこと。これにより生徒・保護者ともに安心して休日の地域クラブに移行でき、混乱は起こりませんでした。コーディネーターを配置し、各種競技団体等と連絡・調整・協議を重ねた結果、令和7年度から男子バドミントン部の地域移行についても協力を得ることができ、他の競技団体とも前向きな話し合いが進んでいます。

特徴的な取組

  • 全国でも稀少な「相撲」地域クラブ: 部活動地域移行の対象として「相撲」を選んだ全国的にも稀少な事例。津幡町相撲連盟が運営主体となり、月10回の活動を実施。
  • ジュニアクラブ指導者がそのまま中学生指導に移行: 相撲を小学生から教えているジュニアクラブの指導者が、そのまま中学生を休日に指導する環境を活かした極めて自然な移行モデル。
  • 「混乱は起こらなかった」スムーズな移行: 生徒・保護者ともに安心して休日の地域クラブに移行できた事例。継続的な指導者関係が信頼性の高い移行を可能化。
  • 令和7年度から男子バドミントン部に拡大予定: 相撲からスタートし、令和7年度には男子バドミントン部の地域移行も決定。コーディネーター主導で他競技団体との連携も拡大中。
  • 津幡町総合体育館内相撲場を活動場所に: 町の総合体育館内に専用の相撲場があるという施設的優位性を活かし、競技活動を継続的に展開。
  • 「月の活動内容に応じてその都度算出」の柔軟な会費体系: 月の活動内容に応じてその都度算出して徴収する柔軟な料金設定。固定料金ではなく、活動量に対応した負担設計。
  • 2校間部活動の不均衡解消: 2校で生徒が分かれてしまい、片方の中学校だけにある部活動が存在する状況に対し、地域クラブで全町統合した活動機会を提供する設計。

課題と解決策

課題 解決策
H30比R6で小学生210人・中学生86人減少という少子化 部活動の維持を急がず、競技団体・地域指導者との関係構築を優先。令和6年度から地域移行を着実に開始
部員の新規募集を停止した部活動が出てきている 2校で生徒が分かれている現状を踏まえ、地域クラブで2校統合の活動機会を提供する設計
地域クラブへの移行に対する生徒・保護者の不安 ジュニアクラブの指導者がそのまま中学生を指導するため、信頼関係がある状態で移行し「混乱は起こらなかった」状況を実現
競技団体との連携・調整 コーディネーターを配置し、各種競技団体等と連絡・調整・協議を重ねる。結果として令和7年度の男子バドミントン部移行協力も実現
家計の経済負担と月ごとの活動量変動 月の活動内容に応じてその都度算出して徴収する柔軟な料金設定で、活動量と負担の整合性を担保
競技活動場所の確保 津幡町総合体育館内相撲場という専用施設を活用し、競技専門性を担保

成果・効果

令和6年度に初めて部活動地域移行を実施し、相撲部の休日地域移行に取り組みました。津幡町相撲連盟による運営で月10回の活動を実施し、各学年クラブ平均10名という安定した参加を確保。指導者4名・運営スタッフ4名で運営し、生徒・保護者ともに混乱なく移行を実現しました。コーディネーター主導の競技団体協議の結果、令和7年度には男子バドミントン部の地域移行協力も決定。「相撲」という競技を起点に、他の競技団体とも前向きな話し合いが進む波及効果も生まれています。

出典

→ 原文: スポーツ庁「令和6年度 地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業 石川県(成果報告書概要)」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

津幡町の取り組みで注目されるのは、全国的にも稀少な「相撲」を地域移行の対象に選んだ点である。多くの自治体が主要競技から着手するなか、津幡町は小学生から相撲を教えるジュニアクラブの指導者がそのまま中学生を担当できる環境を活かし、津幡町相撲連盟が運営主体となって月10回の活動を実施した。指導者と生徒の継続的関係が保たれたため「混乱は起こらなかった」と報告されている。この事例は、地域固有の指導者資源を起点に競技を選定することの有効性を示している。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

他地域で同様のモデルを導入する場合、専用施設と指導者継続環境の両方が揃う競技を見極める作業が出発点となる。津幡町は総合体育館内の相撲場と津幡町相撲連盟の指導体制が揃っていたが、強み種目は地域により異なる。「月の活動内容に応じてその都度算出」という柔軟な会費体系は活動量にばらつきがある競技に適する一方、保護者には算出基準を事前に明文化して提示する必要がある。コーディネーターを配置して競技団体との協議を重ねた結果、令和7年度の男子バドミントン部移行協力につながった点も参考になる。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

津幡町は、ジュニアクラブから続く指導者関係を活かして「相撲」を最初の対象に選び、混乱のない地域移行を実現した。一つの種目での成功が令和7年度の男子バドミントン部移行決定や他競技団体との対話拡大という波及効果を生み、地域固有の資源から着手する戦略の有効性を示している。

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →