トップ 事例を探す 長野県 【事例】長野県茅野市の部活動地域展開 ─ 令和7年10月方針策定・地域クラブ登録制度で48部(運動37+文化11)を段階展開
全種目 👥 5~10万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 長野県

【事例】長野県茅野市の部活動地域展開 ─ 令和7年10月方針策定・地域クラブ登録制度で48部(運動37+文化11)を段階展開

公開:2026.07.10 更新:2026.07.10
この記事でわかること

・茅野市の令和7年10月方針策定・令和8年度末休日展開完了ロードマップの全体像
・スポーツ健康課/生涯学習課の領域分業型・様式1〜7標準化による登録制度設計
・5.4万人規模で運動部37+文化部11の全48部を対象とする網羅型地域展開の実例

自治体名 長野県茅野市
人口規模 約5.4万人(2024年時点)
中学校数 市内中学校(対象部数:運動部37+文化部11=計48部)
運営形態 茅野市(スポーツ健康課/生涯学習課で領域分業・「茅野市クラブ活動地域展開協議会」で意思決定)
対象競技 全種目(運動部37+文化部11の計48部を対象)
保護者負担額 調査時点で未公表

取り組みの概要

茅野市は令和6年3月に「茅野市クラブ活動地域展開協議会」を中学校関係者・有識者で発足し、4回の協議を経て令和6年10月に「茅野市クラブ活動地域展開方針」を策定しました。さらに令和7年10月に「茅野市部活動地域展開の方針」を策定し、令和8年度末を目途に休日の中学校部活動の地域クラブへの展開完了を目指しています。地域クラブ登録制度を運用開始し、スポーツ健康課(運動系)と生涯学習課(文化芸術系)で申請窓口を分けた領域分業型の制度設計が特徴です。

特徴的な取り組み

  • スポーツ健康課/生涯学習課の領域分業: 地域クラブ登録の申請窓口をスポーツ系はスポーツ健康課、文化・芸術系は生涯学習課に分けており、既存の行政組織を活かした現実的な分業設計。中規模都市が新しい部署を作らずに始められるモデルです。
  • 方針策定を2段階で実施: 令和6年10月「クラブ活動地域展開方針」→令和7年10月「部活動地域展開の方針」と、1年間で2段階の方針改定を実施。国の令和7年12月ガイドライン改定に先立ち、市として早期対応した形です。
  • 地域クラブ登録要件を様式1〜7で標準化: 登録要項および申請様式(様式1〜7)を整備し、地域クラブとして登録したい団体が明確なルールで申請可能。認定要件の書類標準化は佐久市NACSと同様のアプローチです。
  • 運動部37+文化部11の全48部を対象: 特定種目に絞らず、市内中学校の全部活動を対象とした網羅型の設計。段階的な展開が前提ですが、方針レベルでは全部活動を地域クラブ化する明確なスコープを提示しています。
  • 令和8年6月時点で「参加できるスポーツ・文化芸術団体」一覧を公表: 地域クラブ・民間クラブ・教室講座を含む一覧を市が随時公表しており、生徒・保護者が実際の選択肢を確認できる情報基盤を整備しています。

課題と解決策

課題 解決策
48部全ての地域クラブ化には受け皿確保が必須で、単独団体では対応困難 方針で「地域の多様な主体が運営・実施する地域クラブ活動」と明記し、既存の民間クラブ・教室講座も選択肢に含める柔軟設計。
領域分業(スポーツ課と生涯学習課)による申請の複雑化 登録様式1〜7で書類を標準化し、担当課が異なっても申請フォーマットは統一。生涯学習課とスポーツ健康課で情報共有する運用が想定される。
参加費・指導者資格要件など詳細ルールが未公表で運営団体側の予見性が低い 方針レベルの枠組みを先に固め、令和8年度末の休日展開完了に向けて詳細ルールを順次公表する段階的アプローチ。

今後の見通し・ロードマップ

令和8年度末までに休日の中学校部活動の地域クラブへの展開完了、平日の部活動は「できるところから展開を進める」方針。参加できるスポーツ・文化芸術団体一覧が令和8年6月に公表されており、今後は各中学校で生徒・保護者向けの詳細説明会・選択肢マッチングが進む見込みです。運動部37+文化部11の全48部という広いスコープを、5.4万人規模の自治体でどう実現するかは、同規模自治体にとって参考になる先例になります。

出典

→ 原文1: 茅野市学校教育課「中学校部活動の地域展開について」

→ 原文2: 茅野市「中学生が参加できるスポーツ及び文化芸術団体」一覧

→ 原文3: 茅野市「中学校の部活動が変わります!! よくある質問」PDF

※本記事の調査日は2026年7月。令和8年度末の休日部活動地域クラブ化完了に向けて、参加費・指導者要件・登録団体数などが公表され次第、加筆更新予定です。

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

茅野市の事例で特徴的なのは、5.4万人規模で運動部37+文化部11の計48部という広いスコープを対象にしていることと、スポーツ健康課/生涯学習課の領域分業型で新設部署を作らずに始めている点です。方針策定を令和6年10月→令和7年10月と1年間で2段階で改定しており、国ガイドライン改定に先立って市として早期対応した機動力も注目に値します。地域クラブ登録要件を様式1〜7で標準化する制度設計は、佐久市NACSと同様のアプローチで、長野県内では認定・登録型モデルが主流化しつつあります。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

5万人規模で48部を地域クラブ化するには受け皿確保が最大の壁になります。茅野市のように既存の民間クラブ・教室講座も含める広義の「地域クラブ」定義を採用するのが現実的です。スポーツ健康課/生涯学習課の領域分業は既存組織活用のメリットが大きい一方、部活動地域展開が両課にまたがる案件(吹奏楽×スポーツ拠点共有等)で連携ロスが起きやすい点は注意が必要です。登録様式の標準化は書類負担軽減に有効です。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

令和6年10月・令和7年10月と2段階で方針改定した機動力は評価できますが、参加費・指導者要件など詳細ルールが未公表の段階では運営団体側の予見性が低く、令和8年度末の休日展開完了目標に向けた実効性は詳細ルール公表のスピードに依存します。5万人規模で48部を全て地域展開する目標は野心的で、実現すれば同規模自治体のモデルケースとなる一方、受け皿不足で目標未達となるリスクも織り込んでロードマップを見る必要があります。

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