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【事例】群馬県吉岡町の部活動地域展開 ─ スポーツ少年団を核に3年生継続活動を保障する段階移行モデル

公開:2026.05.01 更新:2026.05.02
この記事でわかること

・既存のスポーツ少年団を活用し、新組織を立ち上げることなく受け皿の約7割を確保
・引退後の3年生も地域クラブで活動を継続できる仕組みを構築し、高校入学前のブリッジ機能を担保
・令和7年度は教育委員会がスポーツ安全保険を一括負担し、保護者の実質負担をゼロに実現

自治体名 群馬県北群馬郡吉岡町
人口規模 約2.3万人(令和8年時点)
中学校数 1校(吉岡町立吉岡中学校)
運営形態 スポーツ少年団・スポーツ協会専門部を実施主体とした地域クラブ活動
対象競技 陸上・バスケットボール・バレーボール・卓球・柔道・テニス(男女)、文化系活動
保護者負担額 令和7年度は実質無料(スポーツ安全保険は教育委員会が一括加入)

取り組みの概要

吉岡町は令和5年11月に「吉岡町休日部活動の段階的な地域移行推進計画」を策定し、令和5〜7年度を改革推進期間と定めました。受け皿の約7割を既存のスポーツ少年団が担う体制を構築し、令和7年(2025年)4月から地域クラブ活動として本格実施しています。令和7年度は新人戦終了後の第2・第4土日を地域クラブに切り替え、令和8年度は新人戦終了後の全土日を移行、令和9年9月以降に完全移行するという3段階のスケジュールを設定しています。31名の指導者(教員の兼職兼業3名含む)を確保しており、ヤマダホールディングス陸上部からの外部指導者支援も実現しています。

特徴的な取り組み

  • スポーツ少年団を核にした受け皿整備:新組織を一から立ち上げるのではなく、既存のスポーツ少年団内に中学生部門を設置する方式を採用。立ち上げコストを抑えながら、地域に根づいた指導者・施設を最大限に活用しています。
  • 3年生の継続活動保障:部活動引退後の3年生も地域クラブに継続参加できる仕組みを構築。引退後のブランクなく活動を続けられる環境を実現し、高校入学前のブリッジ機能も担っています。
  • 企業スポーツとの連携・元日本代表による指導者研修:ヤマダホールディングス陸上部からの外部指導者支援を実現。令和5年12月には元バレーボール日本代表・益子直美氏を招いたコーチング研修会を実施し、指導の質向上を図っています。

課題と解決策

課題 解決策
持続可能な費用負担モデルの構築 令和7年度はスポーツ安全保険を教育委員会が一括負担して実質無料を実現。段階的な運営モデルを検討中
指導者の継続的な確保と育成 教員の兼職兼業許可要綱を整備し、企業スポーツ(ヤマダHD陸上部)との連携を構築。コーチング研修会で指導の質を向上

成果・効果

令和7年4月から本格実施に移行し、6競技・文化部門で地域クラブ活動をスタートしました。31名の指導者確保と企業スポーツとの連携という先進的な体制が整い、日本スポーツ協会誌「Sport Japan Vol.71」にも掲載されるなど全国的な注目を集めています。3年生の継続参加という独自の仕組みは、部活動引退後の生徒が活動を継続できる環境として高く評価されています。

出典

→ 原文: 吉岡町教育委員会「吉岡町休日部活動の段階的な地域移行に係る基本方針」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

吉岡町は令和5年11月に「休日部活動の段階的な地域移行推進計画」を策定し、令和5〜7年度を改革推進期間として定めた。受け皿の約7割を既存のスポーツ少年団が担う体制を整え、令和7年4月から陸上・バスケットボール・バレーボール・卓球・柔道・テニスと文化部門の計7部門で地域クラブ活動を本格スタートした。令和7年度は新人戦終了後の第2・第4土日を地域クラブに切り替え、令和8年度は新人戦終了後の全土日を移行、令和9年9月以降に完全移行するという3段階のスケジュールを設定している。31名の指導者を確保し、ヤマダホールディングス陸上部からの外部指導者支援も実現。令和7年度は教育委員会がスポーツ安全保険を一括負担し、保護者の実質負担ゼロを達成した。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

吉岡町の取り組みでは、新たな組織を一から立ち上げるのではなく、既存のスポーツ少年団内に中学生部門を設置する方式を採用した。立ち上げコストを抑えながら地域に根づいた指導者・施設を最大限に活用するこのモデルが、人口約2.3万人の小規模町での地域移行を可能にした基盤となっている。また、部活動を引退した3年生も地域クラブへの継続参加が可能な仕組みを構築しており、夏の引退後もブランクなく活動を継続できる高校入学前のブリッジ機能を担っている。さらに令和5年12月には元バレーボール日本代表・益子直美氏を招いたコーチング研修会を実施し、指導者の質向上にも取り組んでいる。日本スポーツ協会誌「Sport Japan Vol.71」に掲載されるなど全国的な注目も集めている。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

スポーツ少年団を核にした段階移行モデルは、財政・人材が限られる小規模自治体にとって参考になる選択肢といえる。他地域が同様のモデルを採用する際には、中学生と小学生が混在するスポーツ少年団の組織調整が課題となる。活動時間帯や練習グループを分けるゾーニングの工夫と、教員の兼職兼業許可要綱を整備したうえでの現場経験者による指導体制の確立が、移行期の質を担保するうえで重要な手段となる。

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