トップ 事例を探す 東京都 【事例】東京都町田市の部活動地域展開 ─ 南成瀬中が別法人「NANNARU UNITED」を設立、勤務時間で部活動とクラブ活動を切替
全種目 👥 30万人以上 🏫 大規模校(300人以上) 📍 東京都

【事例】東京都町田市の部活動地域展開 ─ 南成瀬中が別法人「NANNARU UNITED」を設立、勤務時間で部活動とクラブ活動を切替

公開:2026.07.27 更新:2026.07.27
この記事でわかること

・町田市立南成瀬中が市の方針を待たず学校独自に別法人「NANNARU UNITED」を設立したこと
・教員の勤務時間を境に「部活動」と「クラブ活動」を切り替える時間区分方式
・年会費3,000円+月会費の負担設計と、保護者の反発への説明対応

自治体名 東京都町田市(対象校:市立南成瀬中学校)
人口規模 約43万人(令和8年時点)
中学校数 市立中学校17校(本事例は南成瀬中学校の先行事例)
運営形態 学校主導・一般社団法人「NANNARU UNITED」によるハイブリッド型(教員顧問+地域指導者)
対象競技 男子バレーボール部ほか(対象範囲は段階的に拡大)
保護者負担額 年会費3,000円+活動回数に応じた月会費(保険料・指導者謝礼に充当)

取り組みの概要

東京都町田市立南成瀬中学校は、2025年度から学校とは別に一般社団法人「NANNARU UNITED(ナンナル ユナイテッド)」を設立し、独自の部活動地域連携モデルを開始しました。背景には、教員の業務増加で学校だけでは部活動を支えきれなくなっていたこと、そして町田市内では地域移行の議論が十分に進んでいなかったことがあります。当時の校長が「このままでは子どもの活動場所が失われる」との危機感から、市全体の方針を待たずに学校独自で動くことを決断しました。運営は時間で区切る方式を採り、教員の勤務時間である午後4時45分までは顧問教員が関わる「部活動」、それ以降・土日・長期休業は地域指導者が主体の「クラブ活動」として実施しています。

特徴的な取り組み

  • 学校主導で別法人を運営核に: 学校を主体としつつ、運営の核を学校とは別の一般社団法人「NANNARU UNITED」に委ねることで、担当教員が替わっても活動が途切れない体制を構築しました。町田ゼルビアスポーツクラブも協力しています。
  • 勤務時間を境にした時間区分方式: 教員の勤務時間である午後4時45分を境に「部活動」と「クラブ活動」を切り替え、学校教育としての意義と地域指導者の専門性を両立させています。
  • 地域からの寄付支援: 地元の町内会や商店会からの寄付による支援が生まれ、地域ぐるみで活動を支える形が育ちつつあります。

課題と解決策

課題 解決策
「今まで無料だったのに」という保護者の会費への反発 説明会を重ね、会費の使途(保険料・指導者謝礼)を丁寧に説明して理解を得た
教員異動により部活動が継続できなくなるリスク 学校とは別の法人を設立し、顧問教員が替わっても活動を継続できる体制にした

成果・効果

生徒が自分たちで練習メニューを考えるようになり、「部活動が楽しい」という声が生まれています。教員の異動時にも活動を継続できるようになり、地元の町内会・商店会からの寄付による支援も得られています。なお、参加生徒数などの定量的な数値成果は現時点で公表されていません。

出典

→ 原文: タウンニュース町田版「南成瀬中で『部活』地域移行 別団体立ち上げ、今年度から」(2025年9月4日)

→ 参考: 町田市立南成瀬中学校 公式サイト(部活動ページ・NANNARU UNITED)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

多くの自治体が「市の方針を待って」動くなか、南成瀬中は市全体の議論を待たずに1校からボトムアップで動いた点が異例です。学校とは別の法人を設立して教員異動リスクを断ち切る発想は、単独校でも実装できる再現性の高さが魅力です。行政の計画が遅れている地域でも、学校と地域協力者の意思があれば持続可能な仕組みを作れることを示す事例といえます。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

単独校での別法人設立は、法人格の取得・会計・保険・謝金原資の確保を学校外の担い手が担う必要があり、校長のリーダーシップと地域協力者の存在が前提になります。まずは既存の総合型地域スポーツクラブや地域スポーツ団体と組み、法人設立のハードルを下げるのが現実的です。会費徴収は「無料だったのに」という反発が起きやすいため、使途の透明化と説明会の開催が欠かせません。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

学校が主体でありつつ運営を別法人に委ねる構造は、教員の負担軽減と活動継続の両立に有効です。一方で、単独校・少額会費・寄付に依存する財源は規模が小さく、持続性は担い手法人の運営体力と地域支援の継続性に左右されます。今後、市の制度的な裏付けや複数校への展開が加われば、安定度はさらに高まると考えられます。

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