【事例】長野県伊那市の部活動地域展開 ─ 認定制度・支援補助金・立ち上げ様式一式でクラブ設立を後押し
・伊那市の「認定制度+支援補助金+立ち上げ様式一式」による地域クラブ設立支援の三点セット
・地域展開協議会の全回公開・推進計画策定・アンケート公表による透明な合意形成
・スポカルパレットでの指導者登録集約と部活動だより継続発行による他地域への示唆
| 自治体名 | 長野県伊那市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約6.4万人 |
| 中学校数 | 6校 |
| 運営形態 | 行政主導(伊那市教育委員会 学校教育課)による認定制度型。地域展開協議会が制度設計、支援補助金で認定クラブを後押し |
| 対象競技 | 運動部・文化部の全種目 |
| 保護者負担額 | 受益者負担(クラブごと)。市は認定地域クラブへ支援補助金を交付 |
取り組みの概要
伊那市は、少子化の下で中学生がスポーツ・文化芸術活動を継続して親しむ機会を確保し、学校部活動の地域クラブへの移行を検討するため、「伊那市立中学校部活動の地域展開協議会」を設置しました。協議会は令和6年度に3回、令和7年度に2回(令和8年3月まで)開催され、会議録・資料を市公式サイトで全て公開しています。市は「伊那市立中学校部活動地域移行に係る推進計画(ガイドライン)」を策定するとともに、地域で中学生に適切な活動を提供する団体を「認定地域クラブ活動」として認定・支援する仕組みを導入。認定要綱・申請書に加え、認定クラブへの「支援補助金交付要綱」まで整備し、認定と財政支援をセットにした制度設計としています。
特徴的な取り組み
- 認定制度と支援補助金のセット運用: 「伊那市認定地域クラブ活動の認定に関する要綱」で地域クラブを認定し、地域で中学生に適切な活動を提供する団体を支援。さらに「認定地域クラブ活動支援補助金交付要綱」を設け、認定クラブに補助金を交付する仕組みを用意しました。認定という「入口」と補助金という「後押し」を一体化することで、地域クラブの立ち上げ・継続を促しています。
- 地域クラブ立ち上げの手引きとひな形一式: 「地域クラブの立ち上げについて(考え方・すすめ方の一例)」を公開し、調査書・規約例・運営方針・事業計画・予算書・年間活動計画表といったExcel/Wordのひな形一式を提供。地域の担い手が一から様式を作る負担を減らし、クラブ設立のハードルを下げています。
- 指導者確保プラットフォームと継続的な情報発信: 指導者・協力者の登録を「スポカルパレット」という登録プラットフォームで受け付け、指導者登録要項を公開。加えて「部活動だより」を第1号から第12号まで継続発行し、令和6年度に実施したアンケート結果も公表するなど、住民との情報共有を丁寧に重ねています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 少子化で生徒がスポーツ・文化活動を継続する機会の確保 | 地域展開協議会で移行を検討し、推進計画(ガイドライン)を策定。認定地域クラブ活動として受け皿を整備 |
| 地域クラブの質の担保と立ち上げの負担 | 認定制度で質を担保し、規約・運営方針・事業計画・予算書等のひな形一式を提供して設立を支援 |
| 指導者・協力者の確保と運営の財政基盤 | 「スポカルパレット」で指導者登録を受け付け、認定クラブへ支援補助金を交付して運営を後押し |
成果・効果
伊那市は、地域展開協議会を令和6年度から5回開催し、会議録・資料をすべて公開しながら推進計画(ガイドライン)を策定するという、透明性の高いプロセスで移行準備を進めてきました。認定制度と支援補助金をセットで設計し、地域クラブ立ち上げのひな形一式(調査書・規約・運営方針・事業計画・予算書・年間活動計画)を提供することで、地域の担い手がクラブを設立しやすい環境を整えています。指導者確保は「スポカルパレット」という登録プラットフォームに集約し、令和6年度アンケート結果の公表や「部活動だより」第12号までの継続発行で、生徒・保護者・地域への周知を積み重ねています。認定・補助・様式・人材・広報を一通り揃えた、実務に落とし込まれた制度基盤が形づくられています。
出典
→ 原文: 伊那市立中学校部活動の地域展開協議会(伊那市公式ホームページ・教育委員会学校教育課)
→ 参考: 伊那市立中学校部活動地域移行に係る推進計画(ガイドライン)、伊那市認定地域クラブ活動の認定に関する要綱・支援補助金交付要綱(伊那市公式ホームページ)
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