【事例】長崎県の部活動地域展開 ─ 教員籍「推進リーダー」が全21市町村を巡回ヒアリング・指導者エントリーシステムで人材バンクを整備
この記事でわかること
・教員籍の推進リーダーが全21市町村を巡回し、対話型ヒアリングで移行の機運を後押し
・令和6年4月から指導者エントリーシステムを運用開始し、デジタル人材バンクを整備
・実証参加が1年で5市町・6校から全21市町村へ急拡大し、対話型支援の効果が表れた
| 自治体名 | 長崎県 |
|---|---|
| 人口規模 | 約131万人(調査時点) |
| 中学校数 | 167校 |
| 運営形態 | 市町村委託・地域スポーツクラブ等(市町村ごとに多様) |
| 対象競技 | 全種目 |
| 保護者負担額 | 市町村・運営主体により異なる |
取り組みの概要
長崎県は、教員籍を持つ県教委職員を「部活動地域移行推進リーダー」として任命し、県内全21市町村を巡回・対話型ヒアリングを実施するという独自の支援モデルを構築しました。推進リーダーは現場を知る元教員として、学校・市町村それぞれの立場から移行の課題を聞き取り、制度整備の後押しをしています。さらに、令和6年4月から「長崎県スポーツクラブ活動・学校運動部活動指導者エントリーシステム」を運用開始し、指導者の人材バンクを整備。令和5年度に5市町・6校だった実証が令和6年度には全21市町村の取り組み開始を予定するまでに拡大しています。
特徴的な取り組み
- 教員籍「推進リーダー」による全市町村巡回ヒアリング: 教員経験のある県教委職員を「推進リーダー」として任命し、全21市町村を巡回。対話型のヒアリングを実施することで、各市町村が抱える具体的な課題(学校現場の不安・地域クラブの状況・財源の問題等)を聞き取り、制度整備・運営主体の選定に向けた助言を行っています。
- 「指導者エントリーシステム」の運用開始(令和6年4月): 地域クラブ活動の指導者を求める団体と、指導したい人材をマッチングする「長崎県スポーツクラブ活動・学校運動部活動指導者エントリーシステム」を令和6年4月から運用開始。人材バンクをデジタル化することで、指導者確保の効率化と透明性の向上を図っています。
- 全21市町村への実証拡大(R5→R6): 令和5年度の5市町・6校という限定的な実証から、令和6年度には全21市町村での取り組み開始へ急速に拡大。推進リーダーによる対話型ヒアリングが、移行に消極的だった市町村の背中を押す効果を発揮した結果と考えられます。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 市町村担当者が移行の必要性・手順を理解できておらず、動き出せない | 教員経験のある推進リーダーが現場の言葉で直接対話型ヒアリングを実施。学校・行政の両方の文化を知る人材が橋渡し役を担う |
| 地域クラブ活動の指導者を探す手段がなく、各団体が個別に四苦八苦 | 令和6年4月に「指導者エントリーシステム」を運用開始。デジタル化された人材バンクで、指導者確保の効率化と情報の可視化を実現 |
| 島嶼部・過疎地など、地理的に取り残される市町村が出やすい | 推進リーダーが全21市町村を漏れなく巡回する体制を設計。物理的に距離のある地域も含めて面的な支援を確保 |
成果・効果
推進リーダーによる全市町村巡回ヒアリングの効果もあり、令和5年度の実証参加5市町・6校から、令和6年度には全21市町村での取り組み開始予定へと大きく拡大しました。指導者エントリーシステムは令和6年4月から運用を開始しており、指導者の人材バンクとしての機能が整備されています。短期間での移行への関与拡大は、対話型アプローチによる機運醸成の成果といえます。
出典
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