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【事例】香川県東かがわ市の部活動地域展開 ─ 全生徒に出場機会を保障する自治体独自バスケ交流大会

公開:2026.04.29 更新:2026.05.02
この記事でわかること

・リーグ戦方式(1チーム3試合)の採用で、参加生徒全員に出場機会を保障した
・審判指導者3名を派遣し、大会参加と審判技能習得を一体化させた点が未経験者に好評
・参加費無料・3県招待・観光連携を組み合わせた、地域スポーツ大会の複合的な設計モデル

自治体名 香川県東かがわ市
人口規模 約2万7千人(令和6年度時点)
中学校数 3校(公立中学校生徒数520人、部活動28部活)
運営形態 市教育委員会・東かがわ市スポーツ協会・東かがわクラブ・バスケットボール協会連携
対象競技 バスケットボール
保護者負担額 参加費無料(保険料等は別途)

取り組みの概要

香川県東かがわ市は、地域クラブ活動への移行を機に、中学生が参加する大会の在り方を根本から見直しました。従来の大会の多くは上位大会への予選という位置づけが強く、トーナメント方式では試合数が少ないまま大会を終える生徒も少なくありませんでした。こうした課題に対応するため、令和6年10月に「東かがわ市長杯バスケットボール大会」を開催しました。この大会は上位大会の予選ではなく、他校生徒との交流と成果発表を目的とした市独自の試みで、香川・徳島・兵庫の3県から男女計8チームが参加しました。東かがわ市バスケットボール協会を大会の主体としつつ、地域クラブ(東かがわクラブ)の事務局と市の地域創生課も連携して運営を担いました。

特徴的な取り組み

  • リーグ戦方式の採用:トーナメントではなく1チーム3試合(8分×2Q制)のリーグ戦を採用し、参加生徒全員に出場機会を保障しました。
  • 審判講習との一体化:東かがわ市バスケットボール協会から審判指導者3名を派遣し、市内外の審判員が交流しながら技能を習得できる場としても機能しました。大会に参加しながら審判技能を習得できる点が未経験者に好評でした。
  • 県域を越えた交流:東かがわ市が香川県の東端に位置することを活かし、隣接する徳島県鳴門市・兵庫県南淡市からチームを招待し、地域の枠を超えた交流を実現しました。
  • 保護者の市内観光促進:試合間の待ち時間を活用できるよう東かがわ市観光パンフレットを設置し、地域経済への波及効果も視野に入れた大会設計を行いました。

課題と解決策

課題 解決策
更衣室やトイレなど施設面の不足 学校施設以外の候補施設を整理し、参加者数に応じた施設での開催を検討
大会運営の予算確保 市教育委員会・スポーツ協会・地域創生課が連携し多部署で運営コストを分担
バスケ以外の競技への展開 他種目でも地域交流大会の開催を検討し、他地域・地域クラブ運営団体との連携強化を図る

成果・効果

リーグ戦方式により参加生徒全員に出場機会が保障されました。「普段会うことの少ない他の市や県外のチームと交流できてよかった」「審判のやり方を丁寧に指導してもらいとても勉強になった」という生徒・指導者双方からの声が寄せられました。また、審判研修を大会と兼ねることで未経験の審判者にも高評価を得るとともに、地域内外からチームを招くことで保護者の観光機会も生まれ、地域経済への波及効果も期待されています。指導者のコーチング質向上にも貢献しました。

出典

→ 原文: スポーツ庁「令和6年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業 事例集」(令和7年3月)p.78-79

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

東かがわ市は、地域クラブ活動への移行を機に、中学生が参加する大会の在り方を根本から問い直した。従来のトーナメント方式では上位大会の予選という位置づけが強く、早期敗退した生徒の試合数が少なくなるという構造的な問題があった。この課題に対応するため、令和6年10月に「東かがわ市長杯バスケットボール大会」を開催した。大会は上位大会の予選から切り離した市独自の試みとして設計され、交流と成果発表を目的に香川・徳島・兵庫の3県から男女計8チームが参加した。東かがわ市バスケットボール協会を主体としながら、地域クラブ(東かがわクラブ)の事務局と市の地域創生課も連携して運営を担った。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、リーグ戦方式(1チーム3試合・8分×2Q制)を採用し、参加生徒全員に出場機会を保障した点が核心にある。加えて、東かがわ市バスケットボール協会から審判指導者3名を派遣し、大会参加と並行して審判技能を習得できる場としても機能させた。この仕組みは未経験者の審判員に高評価を得た。東かがわ市が香川県の東端に位置することを活かし、隣接する徳島県鳴門市・兵庫県南淡市からチームを招待することで県境を越えた交流も実現している。参加費は無料(保険料等は別途)とし、試合間の待ち時間に観光パンフレットを設置するなど、地域経済への波及効果も視野に入れた大会設計が図られた。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

東かがわ市は更衣室やトイレなど施設面の不足を課題として挙げており、参加者数に応じた施設の活用検討を続けている。予算面では市教育委員会・スポーツ協会・地域創生課が連携して運営コストを分担する多部署連携モデルをとった。今後はバスケットボール以外の競技でも地域交流大会の開催を検討しており、他地域の地域クラブ運営団体との連携強化も課題として位置づけている。

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