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全種目 👥 10~30万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 茨城県

【事例】茨城県水戸市の部活動地域展開 ─ 専属コーディネーター3名配置と企業協賛で野球・レスリング・剣道・ソフトボール4種目を実証

公開:2026.04.28 更新:2026.04.28
この記事でわかること

・水戸市が令和7年度に開始した野球・レスリング・剣道・ソフトボール4種目の地域クラブ実証事業の内容
・専属コーディネーター3名配置と企業協賛による財源確保の仕組み
・教員兼職兼業を活用した指導継続性の確保と今後の課題

自治体名 茨城県水戸市
人口規模 約27万2千人(令和5年国勢調査)
中学校数 18校(市立)
運営形態 地域クラブ(休日のみ)・地域指導者・コーディネーター配置型
対象競技 野球・レスリング・剣道・ソフトボール
保護者負担額 企業協賛・ふるさと納税等で軽減を検討中(調査時点で未確定)

取り組みの概要

水戸市は令和7年度から段階的に地域クラブによる実証事業を開始しました。令和7年5月に野球(飯富中・双葉台中・国田義務教育学校の3校)とレスリング(第四中)から着手し、同年8月には剣道(剣道部がある市内13校)とソフトボール(見川中・赤塚中)に拡大する計画です。地域クラブでは部活動顧問に代わって地域の指導者が担当し、教員の兼職兼業も認めることで指導の継続性を確保しています。令和7年度から専属の部活動地域移行コーディネーターを計3名体制に増員し、体制整備を加速しています。

特徴的な取り組み

  • 段階的な種目拡大: 令和7年5月に野球・レスリングから開始し、同8月に剣道・ソフトボールへ拡大。実証成果を確認しながら段階的に種目と対象校を広げる手法を採用。
  • コーディネーター3名体制: 総合教育研究所に専属事務職員2名を新規配置し、既存の部活動地域移行コーディネーター1名と合わせて3名体制を確立。市全体の移行調整を一元管理。
  • 企業協賛・ふるさと納税による財源確保: 保護者負担の軽減を目的に、企業協賛と「水戸黄門ふるさと寄附金」の活用を検討。広報みと・市HPへの掲載と市長からの感謝状贈呈でスポンサー獲得を促進。

課題と解決策

課題 解決策
種目拡大に伴う地域指導者の確保 教員の兼職兼業を認め、平日部活の顧問が地域クラブの指導者を兼ねることで引き継ぎをスムーズに
大会会場等への移動手段の確保 複数校にまたがる場合は拠点校を設定し、集合場所を統一することで移動負担を軽減
地域クラブ維持のための財源確保 企業協賛・ふるさと納税の活用と公費負担の在り方を令和7年度中に決定する方針

成果・効果

令和6年度の先行実証では野球(飯富中・双葉台中・国田義務教育学校3校)において、専門的な地域指導者による効率的・効果的な活動が実現し、平日の部活動との円滑な接続が図られたことが評価されています。この成果を踏まえて令和7年度は種目をレスリング・剣道・ソフトボールへと拡大しており、モデルの横展開が進んでいます。

出典

→ 原文: 地域クラブによる実証事業(部活動の地域移行)(水戸市総合教育研究所)

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

水戸市のモデルで注目すべきは「コーディネーター3名体制」という人員投資の規模です。多くの自治体が兼務や少人数で対応するなか、総合教育研究所に専属職員2名を新設し既存の1名と合わせた3名体制は、地域移行を「推進できる体制」として明確に位置付けている姿勢の表れです。

財源確保の面では、企業協賛に「市長からの感謝状贈呈」「プレスリリース」「広報掲載」という明確なリターンをセットにした仕組みが工夫されています。地域クラブの持続性を高めるために、公費だけに頼らない多元的な財源構造を作ろうとする姿勢は他市でも参考になる点です。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

教員の兼職兼業を活用することは指導の連続性を保つ上で有効ですが、長期的には「教員依存からの脱却」という地域移行の本旨と矛盾する側面もあります。移行初期の過渡的措置として活用しながら、並行して地域の専門指導者を育成・登録するデータベース整備を進めることが重要です。企業協賛についても、単発で終わらせず複数年の包括スポンサー契約を結ぶ仕組みを設計することで安定財源化できます。