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【事例】滋賀県湖南市の部活動地域展開 ─ スポーツ推進委員と連携したニュースポーツ大会で多世代交流

公開:2026.04.29 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・二課連携の推進チームとコーディネーター配置で縦割り行政を超えた体制を構築
・スポーツ推進委員の既存リソースを活用し、新規人材確保なしにニュースポーツ大会を実現
・モルック大会に4歳から70歳超が参加し、多世代が交わる地域スポーツの場が生まれた

自治体名 滋賀県湖南市
人口規模 約53,900人(令和6年度時点)
中学校数 4校
運営形態 行政(学校教育課・文化スポーツ課)とスポーツ推進委員の連携による「部活動地域展開推進チーム」
対象競技 ニュースポーツ全般(モルック、ボッチャ、スポーツチャンバラ等)
保護者負担額 不明(調査時点で未公表)

取り組みの概要

滋賀県湖南市では、学校教育課と文化スポーツ課が連携した「部活動地域展開推進チーム」を設置し、地域コーディネーターとともに地域クラブ活動への移行を進めています。この改革を機にスポーツの新たな価値を創るため、スポーツ推進委員と連携したニュースポーツの体験教室や大会を企画・実施し、幅広いスポーツを体験したいというニーズに応えられる環境整備への一歩を踏み出しました。令和6年度は部活動にバドミントンなど設置のない種目を多様化するニーズに応え、スポーツ推進委員が専門とするニュースポーツを活用した取り組みを展開しました。

特徴的な取り組み

  • 二課連携の「部活動地域展開推進チーム」設置: 学校教育課と文化スポーツ課が連携した推進チームを組成し、地域移行コーディネーターを配置。縦割り行政の壁を超えて教育と文化スポーツ行政が一体的に動く体制を整えた。
  • スポーツ推進委員との連携によるニュースポーツ大会の開催: 令和6年7月・10月に「湖南市モルック大会」を定期的に開催。初心者も大歓迎の形式で、第1回は17チーム(32人)、第2回は21チーム(64人)が出場し、4歳から70歳を超える多世代が参加した。
  • ニュースポーツ体験教室の実施: スポーツ推進委員や関係団体と連携し、ボッチャ・モルック・スポーツチャンバラなどの体験教室を開催。運動部に所属しない生徒のほか、様々な年齢層にスポーツの機会を提供した。

課題と解決策

課題 解決策
バドミントンなど各中学校の部活動にない種目や多種目活動を望む声が多く、生徒のニーズ多様化への対応が必要 既存部活に囚われないニュースポーツをスポーツ推進委員と連携して体験教室・大会として提供
継続的な実施体制として一部のスポーツ推進委員に依存した形になっており、組織的な体制の構築が必要 スポーツ推進委員を含めた地域スポーツを振興する組織体制を構築することを今後の目標として設定
部活動の代替となる地域クラブ活動の充実と、それ以外のスポーツ活動の選択肢の両立 モルック大会等のイベント型の機会を増やすことで、年齢・競技レベルを問わず誰もがスポーツに親しめる環境を構築

成果・効果

スポーツ推進委員が主体的にイベントを企画・運営し、地域スポーツの新たな可能性を広げることができました。ニュースポーツのエンジョイ型の大会により、4歳から70歳を超える多世代が参加し、地域のスポーツ活動の活性化につながりました。また、小学生や中学生の競技スポーツ以外のスポーツ機会が生まれ、子供の運動機会が多様化しました。湖南市モルック大会には「子供(中学生)の参加者を増やすような、学校に出向いてイベントを企画したい」という主催者の声も上がり、今後の展開への期待が示されています。

出典

→ 原文: スポーツ庁「令和6年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業 事例集」pp.82-83

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

湖南市は学校教育課と文化スポーツ課が連携する「部活動地域展開推進チーム」を設置し、地域移行コーディネーターを配置した。この取り組みでは、スポーツ推進委員が専門とするニュースポーツ(モルック・ボッチャ・スポーツチャンバラ等)を活用した体験教室と大会を令和6年度に展開し、各中学校の部活動にない種目や多種目活動を望む生徒のニーズに対応した。縦割り行政の壁を超えて教育と文化スポーツ行政が一体的に動く体制を整えた点が、この事例の構造的な特徴である。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

令和6年7月と10月に開催された「湖南市モルック大会」には、第1回に17チーム(32人)、第2回に21チーム(64人)が参加し、4歳から70歳を超える多世代が一堂に集まった。スポーツ推進委員が主体的に企画・運営したことで、小学生・中学生の競技スポーツ以外のスポーツ機会が生まれ、子どもの運動機会が多様化した。一方で、一部のスポーツ推進委員個人への依存が課題として指摘されており、スポーツ推進委員全体を組織的に巻き込む体制づくりが今後の目標として設定されている。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

ニュースポーツ大会の継続開催には企画・運営を担う人材の確保が課題となる。湖南市でも一部のスポーツ推進委員個人への依存が指摘されており、スポーツ協会や総合型地域スポーツクラブとの役割分担を明確にした連携協定の締結が解決策として有効とされる。定期開催による大会ブランドの育成と参加者増という好循環を生むためには、まず小規模でも継続実施することが重要だ。

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