トップ 事例を探す 岐阜県 【事例】岐阜県大野町の部活動地域展開 ─ 町内・郡内・町外3層受け皿×音楽協会連携によるウインドオーケストラ統合モデル
全種目 👥 1~5万人 🏫 小規模校(〜150人) 📍 岐阜県

【事例】岐阜県大野町の部活動地域展開 ─ 町内・郡内・町外3層受け皿×音楽協会連携によるウインドオーケストラ統合モデル

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・町内・郡内・町外の3層受け皿モデルで全種目をカバーする手法
・吹奏楽部・管弦楽部を音楽協会加盟団体に統合する文化部モデル
・運動系R6.8→文化系R7.4の段階的ローンチで現場混乱を防ぐ設計

自治体名 岐阜県揖斐郡大野町
人口規模 約2.2万人(2024年時点)
中学校数 1校(大野中学校)
運営形態 総合型地域スポーツクラブ「おおのスポーツクラブ」受託+揖斐郡広域連携+音楽協会連携
対象競技 運動系(剣道・柔道は揖斐郡合同/サッカー・ソフトボール・陸上は町外クラブ)+文化系(吹奏楽・管弦楽)
保護者負担額 非公開(活動別に設定)

取り組みの概要

岐阜県大野町は、令和6年8月から運動系部活動、令和7年4月から文化系部活動を対象に休日部活動の地域展開を開始しました。「大野町中学校部活動地域移行ガイドライン」(令和7年3月策定)に基づき、町内・郡内・町外の3層構造で受け皿を整備し、町単独で活動が困難な種目は揖斐郡広域連携や町外クラブとの連携で対応しています。文化部については「大野ジュニアウインドオーケストラ」として吹奏楽部・管弦楽部を統合し、大野町音楽協会の加盟団体として活動する独自モデルを構築しました。

特徴的な取り組み

  • 3層受け皿モデル: ①町内で活動可能な種目は新設「おおのジュニアクラブ」(おおのスポーツクラブ受託)、②町単独困難な剣道・柔道は揖斐郡合同クラブ、③サッカー・ソフトボール・陸上は町外既存クラブと既存組織を最大限活用。
  • 文化部の協会連携モデル: 吹奏楽部・管弦楽部を「大野ジュニアウインドオーケストラ」として統合し、大野町音楽協会の加盟団体に位置付け。毎週土曜午前9時〜12時、大野町総合町民センターで活動。文化部の地域移行で「協会連携」を全面採用した先進事例です。
  • 段階的ローンチ: 運動系R6.8 → 文化系R7.4と種目特性に応じて開始時期をずらし、運営側・保護者側の混乱を防いでいます。
  • 申込フォーム+随時受付方式: 申込フォームまたは入会申込書で随時受付し、保険手続き後に活動開始。年度途中の入会も柔軟に対応する設計です。

課題と解決策

課題 解決策
中学校1校・人口2.2万人規模での種目数確保 町内・郡内・町外の3層構造で活動の場を多層化し、廃部相当の種目も外部クラブで受け皿確保
文化部地域移行の受け皿不足 大野町音楽協会との連携で吹奏楽・管弦楽を「ウインドオーケストラ」として統合運営
少人数競技の存続 剣道・柔道を揖斐郡合同クラブ化し、揖斐町・池田町と連携した広域受け皿を構築

成果・効果

令和7年3月のガイドライン策定により、おおのジュニアクラブの規約、指導者内規、保険手続き、入会フローなどが明文化されました。文化部の地域移行を「音楽協会の加盟団体化」という形で実現したケースは岐阜県内でも先進的で、運動系・文化系の両方を1ヶ年以内に展開した点が他の小規模町への参考となります。

出典

→ 原文: 大野町 大野町休日部活動の地域展開について

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

大野町モデルの本質は「ひとつのクラブで全種目を抱え込まない」という潔さです。総合型クラブ・揖斐郡広域・町外クラブ・音楽協会と4つの主体を組み合わせ、それぞれの強みを生かす役割分担を明文化した点が秀逸です。文化部を音楽協会の加盟団体として位置づけた発想は、運動部中心の議論で取り残されがちな吹奏楽・管弦楽の受け皿問題に明快な解を示しています。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

人口2万人台・中学校1校の自治体は「単独でクラブを成立させるには競技人口が少ない」という壁にぶつかります。大野町は揖斐郡の他町(揖斐町・池田町)と少人数競技を合同化することで解決しました。導入時は隣接自治体との事前協議と、合同チームの大会出場資格に関する中体連との確認が必須です。文化部については地元の音楽協会・文化協会との関係構築が早期に必要となります。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

ガイドライン・規約・指導者内規が公開されており、運営の透明性は確保されています。一方で、町外クラブに加入する競技(サッカー・ソフトボール・陸上)については、生徒の移動手段や費用負担の差が長期的な課題です。広域連携の費用配分ルールも、参加生徒数の変動に応じて見直す仕組みが必要です。

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