トップ 事例を探す 埼玉県 【事例】埼玉県越谷市の部活動地域展開 ─ 越谷アルファーズ・剣道連盟・陸上競技協会と連携した競技別モデル事業を市内中学校で段階拡大
全種目 👥 30万人以上 🏫 大規模校(300人以上) 📍 埼玉県

【事例】埼玉県越谷市の部活動地域展開 ─ 越谷アルファーズ・剣道連盟・陸上競技協会と連携した競技別モデル事業を市内中学校で段階拡大

公開:2026.05.10 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・越谷アルファーズ連携を北部4校6回から西部追加・全10回へ段階拡大している
・剣道連盟・陸上競技協会と種目ごとに合意形成し整った種目から順次モデル化している
・5,000人超のアンケートで月謝許容額や教員兼職意向を把握した上で計画策定している

自治体名 埼玉県越谷市
人口規模 約34万人(中核市)
中学校数 市立中学校15校(生徒数8,386名/令和6年5月1日時点)
運営形態 市教育委員会主導/競技別に既存スポーツ団体(プロチーム・競技連盟)と連携したモデル事業
対象競技 バスケットボール(男女)/剣道/陸上/吹奏楽(協議中)/バドミントン(協議中)など
保護者負担額 月謝目安1,001〜3,000円が中学校1・2年生保護者の最多回答(39%)。実際の地域クラブ活動会費は協議中

取り組みの概要

越谷市教育委員会は、令和4年8月に「越谷市中学校部活動地域移行検討会」を立ち上げ、令和5年12月に「越谷市中学校部活動地域移行推進会議」を設置。令和7年3月に「越谷市地域クラブ活動推進計画」(計画期間:令和7〜8年度)を策定した。中核市規模(人口約34万人・中学校15校・部活動加入率89.6%)の中で、休日の部活動の段階的な地域連携・地域移行を、競技別の既存団体と連携したモデル事業の形で進めているのが特徴である。

具体的には、令和5年度から地元プロバスケットボールチーム「越谷アルファーズ」と連携したバスケットボール男女の部活動支援モデル事業を、北部の北中・北陽中・平方中・新栄中の4校で全6回実施。令和6年度は西部の西中・大袋中・千間台中の3校を追加し、全10回に拡大した。並行して、令和6年度から越谷市剣道連盟・越谷市陸上競技協会との競技別連携も開始されている。

特徴的な取り組み

  • プロスポーツチームとの連携: 地元プロバスケB1所属の越谷アルファーズと連携し、バスケットボール男女の部活動支援モデル事業を実施。令和5年度4校6回 → 令和6年度7校10回と段階拡大。
  • 競技別モデル事業による段階拡大: 「全種目一斉」ではなく、地元競技団体(剣道連盟・陸上競技協会)と協議が整った種目から順次モデル事業化する競技別アプローチ。令和6年度は越谷市陸上競技協会と連携し、合同練習会を令和7年1月以降もしらこばと陸上競技場で継続実施。
  • 5,000人超のアンケートに基づく計画策定: 令和5年9月に、小学5・6年生5,103人/中学1・2年生4,521人/小学保護者2,442人/中学保護者2,679人/中学校教員305人を対象とした大規模アンケートを実施。経費目安・参加意向・教員兼職兼業意向まで実態把握した上で計画化。
  • 外部指導者の段階整備: 部活動指導員(全2種目3名3校)、学校部活動外部指導者(全16種目49名13校)、日本伝統文化外部指導者(茶道15名・華道7名・箏曲13名/15校)を整備済み。
  • 大学生指導者派遣の協議: 県内大学と大学生の指導者派遣に係る協議を積極的に行い、部活動指導員・外部指導者の確保につなげる方針。

課題と解決策

課題 解決策
保護者の経費負担への不安(小学保護者は3,001〜5,000円が34%、中学保護者は1,001〜3,000円が39%が最多) 計画策定段階で月謝の負担感を可視化。県の方針との整合を取りつつ、団体ごとの月謝設定を段階的に検討
教員の兼職兼業意向が低い(地域指導者として関わりたい教員は23%のみ) 教員に依存しない外部指導者ルートを優先整備。大学生・退職教員・競技団体経由での指導者バンクを構築
送迎負担への保護者懸念(複数回答中1,638名が「活動場所までの送迎の負担」を回答) 地区別(北部→西部)にモデル事業を展開し、各中学校の徒歩・自転車圏内で活動できる立地を選定
中学校教員の長時間勤務(年間360時間超が令和5年度50%強) 休日の部活動から段階的に地域クラブへ移行し、平日のみは学校部活動を維持する2層構造で進行

成果・効果

越谷アルファーズ連携モデル事業は、令和5年度の北部4校6回開催から令和6年度に西部3校追加・10回開催へと拡大しており、競技別モデルとして定着しつつある。陸上競技については、越谷市陸上競技協会と連携した部活動地域移行式合同練習会を令和7年1月以降もしらこばと陸上競技場で継続実施する体制が整った。

市内中学校の生徒数推移は平成27年8,735名→令和6年8,386名と微減傾向で、13歳〜15歳の人口9,230名に対し0〜2歳の人口は6,684名と少子化進行が顕著。13年後に約25%減少すると仮定した場合、現在266部の学校部活動が200部を割り込む計算になり、競技別モデル事業による地域クラブ活動の早期立ち上げが将来の競技維持に直結する状況にある。

出典

→ 原文: 越谷市地域クラブ活動推進計画(令和7年3月/越谷市教育委員会)

→ 原文: 越谷市地域クラブ活動推進計画(越谷市公式ホームページ)

→ 原文: 越谷市令和8年度教育行政方針(越谷市公式)

→ 原文: 埼玉県令和5年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業(運動部活動の地域移行に向けた実証事業)/スポーツ庁

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

埼玉県越谷市は、人口約34万人・市立中学校15校・部活動加入率89.6%の中核市規模で、休日の部活動を競技別の既存団体と連携したモデル事業の形で段階的に地域連携・地域移行している。令和4年8月に「越谷市中学校部活動地域移行検討会」を立ち上げ、令和5年12月に「越谷市中学校部活動地域移行推進会議」を設置し、令和7年3月に「越谷市地域クラブ活動推進計画」(計画期間:令和7〜8年度)を策定した。「全種目一斉移行」ではなく、地元プロチーム・競技連盟・競技協会と種目ごとに合意形成し、整った種目から順次モデル事業化する競技別アプローチを採っている点が特徴である。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

具体的な動きとして、令和5年度から地元プロバスケB1所属の越谷アルファーズと連携したバスケットボール男女のモデル事業を、北部の北中・北陽中・平方中・新栄中の4校で全6回実施し、令和6年度には西部の西中・大袋中・千間台中の3校を追加して全10回へ拡大した。並行して令和6年度から越谷市剣道連盟・越谷市陸上競技協会との競技別連携が始まり、陸上競技については令和7年1月以降もしらこばと陸上競技場で合同練習会を継続実施する体制が整った。地区を北部から西部へ段階的に広げる進め方は、市内全15中学校の徒歩・自転車圏内で活動できる立地選定とあわせて、保護者の送迎負担への懸念を緩和する設計につながっている。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

越谷市は、計画策定の前段にあたる令和5年9月に小中学生・保護者・教員を含む5,000人超の大規模アンケートを実施し、月謝の負担許容額(中学校1・2年生保護者は1,001〜3,000円が39%で最多)や教員の兼職兼業意向(地域指導者として関わりたい教員は23%)を把握したうえで計画化している。中学校生徒数が平成27年8,735名から令和6年8,386名へ減少し、0〜2歳人口が13歳〜15歳人口を大きく下回る中、競技別モデル事業の早期立ち上げが将来の競技維持に直結する状況にある。

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