トップ 事例を探す 兵庫県 【事例】兵庫県高砂市の部活動地域展開 ─ R10年4月全面移行・第一次募集19種目28団体認定・スポチャン/よさこい/食農など特色種目
全種目 👥 5~10万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 兵庫県

【事例】兵庫県高砂市の部活動地域展開 ─ R10年4月全面移行・第一次募集19種目28団体認定・スポチャン/よさこい/食農など特色種目

公開:2026.05.20 更新:2026.05.20
この記事でわかること

・高砂市が令和10年4月から「高砂市地域クラブ」に全面移行する明確な期限設定
・第一次募集で認定した19種目28団体の多様性(スポチャン・よさこい・食と農の体験活動含む)
・5種類の様式と教委ヒアリングによる認定制度の具体プロセス

自治体名 兵庫県高砂市
人口規模 約8.6万人(2025年時点)
中学校数 6校(高砂・宝殿・荒井・鹿島・松陽・竜山)
運営形態 高砂市教育委員会の認定制度+民間団体・地域スポーツクラブ・文化団体による受け皿型(28団体公募認定)
対象競技 軟式野球、ソフトボール、サッカー、バレーボール、バトミントン、ハンドボール、陸上競技、相撲、ニュースポーツ、空手道、沖縄小林流・古武道、合気道、スポーツチャンバラ、よさこい、吹奏楽、バイオリン、合唱、野外活動、食と農の体験活動の19種目28団体
保護者負担額 団体ごとに設定(具体額は団体ごとに公開)

取り組みの概要

兵庫県高砂市(人口約8.6万人・中学校6校)は、スポーツ庁・文化庁の「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」を受け、令和9年8月末から中学校部活動を順次終了し、令和10年4月より「高砂市地域クラブ」へ全面移行する計画を策定。教育委員会が認定要件確認書(別紙1〜5の様式)に基づき、第一次募集で19種目28団体を認定しました。スポーツ系の伝統種目に加えて「スポーツチャンバラ」「よさこい」「合気道」「食と農の体験活動」「野外活動」「バイオリン弦楽合奏」など、従来の部活動の枠を超えた多様な選択肢が用意されています。

特徴的な取り組み

  • 令和10年4月全面移行と明確な期限設定: 隣接する加古川市と歩調を合わせ、令和9年8月末までに中学校部活動を順次終了。令和10年4月から「高砂市地域クラブ」体制へ完全移行という明確な期限を設定。
  • 第一次募集で28団体を一括認定: 軟式野球(SPARTANS/TAKASAGO BASEBALL CLUB)、サッカー(A.C高砂J.H.S.UNITED)、ハンドボール(HTT、HC高砂)など、競技ごとに複数団体を認定し、生徒の選択肢を確保。
  • 従来部活動になかった多様な種目: スポーツチャンバラ(高砂武蔵・高砂純心の2クラブ)、沖縄小林流・古武道(妙武館高砂・竜山支部)、合気道(播磨祥平塾・愉々会の2団体)、よさこい(縁華)、バイオリン弦楽合奏団、食と農の体験活動(いのちのデザイン farm club)など、文化・伝統・体験型まで含む幅広い活動を採用。
  • 5種類の様式による認定プロセス: 別紙1(申請書)、別紙2(規約書例)、別紙3(指導者名簿)、別紙4(年間活動計画書)、別紙5(確認書)の5様式を提出し、教育委員会のヒアリングを経て認定される明確な手続き。
  • 団体一覧の公開: 令和8年4月30日時点の認定予定団体一覧をPDFで公開し、保護者・生徒が事前に活動内容を比較できる透明性を確保。
  • 合唱・吹奏楽・弦楽合奏など文化系も拡充: 青い鳥児童合唱団、リーベ・クワイア、高砂市吹奏楽団ジュニアバンド、高砂演奏連盟ジュニア弦楽合奏団など、運動部だけでなく文化部の受け皿も体系的に整備。

課題と解決策

課題 解決策
校区限定の部活動では生涯にわたるスポーツ・文化活動の機会を提供しにくい 市内全域の28団体を受け皿として認定し、校区を越えて参加できる地域クラブ体制を構築
令和10年4月全面移行に向けた団体側の準備不足 R8.4時点で第一次募集を実施し、R9.8末までの18か月の準備期間を確保。第二次募集以降も継続予定
従来の部活動にない種目を希望する生徒のニーズ スポチャン・よさこい・バイオリン・食と農の体験活動など、従来部活動になかった種目を積極認定
団体の安全性・指導の質の担保 5種類の様式(申請書・規約・指導者名簿・年間活動計画・確認書)の提出と教育委員会ヒアリングによる認定制度

成果・効果

第一次募集で19種目28団体という幅広い受け皿を一括認定したことは、人口9万人未満の地方都市としては全国でも稀な規模です。隣接する加古川市が令和9年8月に全部活終了を表明していることと並行して、東播磨地域全体で部活動地域移行の足並みを揃える広域連携の意義もあります。スポーツ系13種目に加え、文化・伝統・体験型として「沖縄小林流・古武道」「合気道」「スポーツチャンバラ」「食と農の体験活動」など多様な活動を採用した点は、生徒の興味関心を中学3年間で広げる「放課後教育」の新しい姿として注目されます。

出典

→ 原文: 高砂市地域クラブ活動団体の募集/高砂市
→ 認定団体一覧: 第一次募集 地域クラブ申請団体一覧(PDF)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

高砂市の最大の特徴は「種目の多様性」と「広域連携」の2点です。第一次募集で認定した28団体には、軟式野球やサッカーといった伝統種目に加え、スポーツチャンバラ・よさこい・沖縄小林流古武道・食と農の体験活動など、従来の中学校部活動では考えられなかった種目が並びます。これは「部活動を地域に移す」のではなく「中学生に地域の多様な体験機会を開く」という発想転換の現れです。また、隣接する加古川市と令和9年8月部活終了で歩調を揃えた点は、東播磨地域全体で地域クラブネットワークを共有する広域戦略として読めます。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

28団体を一括認定するには、(1)十分な数の地域団体が既に存在する地域基盤、(2)5種類の様式と教委ヒアリングという厳格な認定プロセスを回せる事務局体制、(3)団体側に申請書類を整える組織力が必要です。地域団体の少ない自治体では、地域おこし協力隊・スポーツ協会・社会教育施設・大学などを巻き込み「団体育成」から始める必要があります。また、種目数が多いと指導の質・安全管理の監督が困難になるため、認定後の継続モニタリング体制(年間活動計画書の遵守チェック、保護者からのフィードバック収集)が運営フェーズで重要になります。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

5種類の様式提出と教育委員会ヒアリングを経た認定制度は、ガバナンスとして堅実な設計です。団体一覧のPDF公開は透明性確保に寄与しており、保護者が選択する前に情報比較できる仕組みは公平性も担保します。一方、参加費・指導者報酬・運営費の具体額が公開資料に明示されていないため、低所得世帯への支援制度や財源の長期持続性は今後の課題です。28団体という規模を令和10年4月以降も維持するには、団体側の事務負担・指導者世代交代をどう支えるかが鍵となります。

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