トップ 事例を探す 兵庫県 【事例】兵庫県三田市の部活動地域展開 ─ 8中学校4ブロック制・三田市剣道協会主導の「三田朱雀剣道クラブ」からR6.4全市展開
全種目 👥 10~30万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 兵庫県

【事例】兵庫県三田市の部活動地域展開 ─ 8中学校4ブロック制・三田市剣道協会主導の「三田朱雀剣道クラブ」からR6.4全市展開

公開:2026.05.16 更新:2026.05.19
この記事でわかること

・8中学校を4ブロックに分け、Aブロック先行検証後に順次展開する段階方式
・剣道協会主導の「三田朱雀剣道クラブ」を令和6年4月から市内全中学校へ拡大
・平日と休日で指導者を分離し、年額200円という低廉な参加費を実現

自治体名 兵庫県三田市
人口規模 約10.7万人(107,130人)
中学校数 公立8校・生徒数2,792人・69部活動
運営形態 体育・スポーツ協会運営型(三田市剣道協会等)・4ブロック段階展開
対象競技 剣道(三田朱雀剣道クラブ・先行)/野球・陸上競技は受け皿団体調整中
保護者負担額 剣道:年額200円(大会参加費)+スポーツ安全保険(生徒800円/年、指導者1,350円/年)

取り組みの概要

兵庫県三田市は、令和4年12月の国ガイドライン策定を受け、令和8年度までに全ての部活動の休日活動を地域クラブ活動へ移行する取組を推進しています。市内8つの公立中学校(生徒数2,792人・69部活動)を「Aブロック(狭間中・富士中)」「Bブロック(八景中・上野台中)」「Cブロック(けやき台中・長坂中)」「Dブロック(ゆりのき台中)」の4ブロックに分け、Aブロックでの合同部活動の検証を重ねた上で順次展開する段階方式を採用しています。

令和5年度は夏季休業日から狭間中学校・富士中学校の剣道部・野球部・陸上競技部の3部活で合同部活動を実施。剣道については三田市剣道協会が主体となった「三田朱雀剣道クラブ」を設置し、令和5年12月から地域クラブ活動への移行を開始しました。令和6年4月からは市内すべての中学校を対象に剣道クラブ活動を開始する予定で、剣道協会主導モデルが全市展開する段階に入っています。

特徴的な取組

  • 4ブロック段階展開: 市内8中学校を4ブロックに分け、Aブロック(狭間中・富士中)の合同部活動の検証を重ねた上で順次他ブロックへ展開する慎重な段階方式。
  • 「三田朱雀剣道クラブ」を全市展開: 令和5年12月にAブロックで開始した剣道協会主導型クラブを、令和6年4月から市内全中学校対象に拡大。種目団体主導型の好例。
  • 平日と休日で指導者を分離: 平日は部活動指導員、休日は地域指導員が指導する明確な役割分担を設計し、教員の休日業務負担を解消。
  • 剣道協会・教育委員会・文化スポーツ課の三者連携: 三田市剣道協会(運営主体)、三田市教育委員会(学校連携)、三田市文化スポーツ課(地域クラブ整備)が連携して安定運営を実現。
  • 低廉な参加費設定: 年額200円(大会参加費のみ)+スポーツ安全保険(生徒800円/年)で参加可能。経済負担を最小化する設計。
  • 5回の推進委員会開催: 令和5年度は6月・9月・11月・2月に部活動の地域移行推進委員会を計画的に開催し、関係者合意形成を着実に進行。
  • 兵庫ブレイバーズとの連携: 野球部については兵庫ブレイバーズを受け皿に想定し、プロ・社会人野球チームとの連携を模索。

課題と解決策

課題 解決策
8中学校69部活動という大規模な部活動環境の一斉移行困難 4ブロック制を採用し、Aブロックの検証を重ねた上で順次他ブロックへ展開する段階方式
剣道は受け皿団体が確立した一方、野球・陸上は受け皿確保に課題 剣道は三田市剣道協会主導モデルで先行展開、野球は兵庫ブレイバーズ、陸上は三田市陸上競技協会を想定し個別調整を継続
運営の資金面・指導者確保・中体連大会参加規程 体育・スポーツ協会運営型を選択し、既存組織の人材・ノウハウ・大会ルートを活用
平日と休日の指導者役割分担 平日は部活動指導員、休日は地域指導員と明確に分離し、教員兼職兼業届で対応
保険・施設使用・参加申込み等の手続き煩雑化 「目的外使用申請(市→学校)」「参加申込書・同意書(生徒→クラブ)」を制度化し書類フォーマットを統一

成果・効果

令和5年度の取組として、Aブロック(狭間中・富士中)で剣道・野球・陸上の3部活動について合同部活動を実施。剣道については令和5年12月に「三田朱雀剣道クラブ」を設置し地域クラブ活動への移行を実現しました。令和6年4月からは市内すべての中学校を対象に剣道クラブの活動を開始する予定で、3つの剣道クラブを新設します。野球・陸上競技については受け皿団体との調整を継続中で、令和8年度の全部活動休日地域移行に向けた段階展開が進行しています。

出典

→ 原文: スポーツ庁「【兵庫県三田市】令和5年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業(運動部活動の地域移行に向けた実証事業)」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

兵庫県三田市は、人口約10.7万人・公立中学校8校・生徒数2,792人・69部活動という規模を抱えながら、令和8年度までに全ての部活動の休日活動を地域クラブへ移行する計画を進めています。市内8中学校をA〜Dの4ブロックに区分し、Aブロック(狭間中・富士中)で合同部活動を検証したうえで順次他ブロックへ広げる段階方式を採用しました。中規模都市が一斉移行のリスクを避けつつ全市展開へつなげる現実的な設計です。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、剣道協会主導型の運営モデルを「全市展開」した点が特徴です。三田市剣道協会が主体となった「三田朱雀剣道クラブ」を令和5年12月にAブロックで設置し、令和6年4月から市内すべての中学校を対象に剣道クラブ活動を開始する予定で、3つの剣道クラブを新設します。野球は兵庫県たつの市のような地域クラブ型ではなく、兵庫ブレイバーズなどプロ・社会人チームを受け皿に想定し、種目特性に応じて運営主体を使い分けています。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

三田市は、平日を部活動指導員、休日を地域指導員が担う役割分担を設計し、教員の休日業務負担を解消しました。参加費は年額200円(大会参加費)とスポーツ安全保険(生徒800円/年)に抑えられ、経済負担を最小化する設計となっています。剣道協会・教育委員会・文化スポーツ課の三者連携により、既存組織の人材・大会ルートを活用した安定運営を実現しています。

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