【事例】三重県津市の部活動地域展開 ─ 総合型クラブ「あのうスポーツクラブ」の経ヶ峰クラブプロジェクトが安濃地域で拓く新たな地域移行モデル
この記事でわかること
・NPO法人が地域固有の自然資源を活かした体験型プログラムで活動の場を整備
・市議会での議論が行政支援強化につながるボトムアップ型の政策化プロセスを採用
・県のスタートアップ補助との連携でNPO主導モデルの財政的な持続性を模索
| 自治体名 | 三重県津市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約27万8千人(令和5年国勢調査) |
| 中学校数 | 約20校(市立) |
| 運営形態 | 総合型地域スポーツクラブ「あのうスポーツクラブ」主導型 |
| 対象競技 | 全種目(安濃地域を中心に展開) |
| 保護者負担額 | 調査時点で未公表 |
取り組みの概要
津市では三重県が令和4年12月に策定した「三重県部活動ガイドラインおよび新たな地域クラブ活動方針」を踏まえ、地域の総合型スポーツクラブを軸とした部活動地域展開を進めています。特定非営利活動法人「あのうスポーツクラブ」は市内安濃地域を中心に「経ヶ峰クラブプロジェクト」を立ち上げ、地域の中学生が学校の枠を超えて活動できる場の整備に取り組んでいます。同クラブの取り組みは津市議会でも取り上げられており、地域主導による部活動地域展開の先進事例として注目されています。
特徴的な取り組み
- NPO主導の「経ヶ峰クラブプロジェクト」: 地域に根ざしたNPO法人「あのうスポーツクラブ」が主体となり、地域の自然環境(経ヶ峰周辺)を活用したアウトドア・体験型の活動プログラムを企画・運営。行政主導でない「草の根型」の地域移行モデルとして機能。
- 市議会での議論を通じた政策化: 地域クラブの取り組みが津市議会の一般質問で取り上げられることで、行政の支援拡充に向けた政策議論が促進。現場の取り組みが制度化につながるボトムアップのプロセス。
- 三重県ガイドラインとの連携: 令和4年12月策定の「三重県部活動ガイドラインおよび新たな地域クラブ活動方針」を踏まえた取り組みで、県の方針との整合性を保ちながら地域固有の実情に対応。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| NPO主導では財源・指導者確保が不安定 | 市議会での議論を通じて行政の支援制度整備を働きかけ、NPOと行政の協働体制を段階的に強化 |
| 安濃地域に限定された展開(市全体への普及) | 経ヶ峰クラブプロジェクトを「モデル地区」として位置づけ、成果を他地域に横展開する計画を策定中 |
| 三重県内での市町間の進捗格差 | 三重県が令和7年度に「部活動地域移行スタートアップ補助事業」を設け、津市を含む市町の取り組みを財政支援 |
成果・効果
あのうスポーツクラブの「経ヶ峰クラブプロジェクト」は地域の自然資源を活用した独自の活動プログラムとして始動しており、地域住民・学校・行政をつなぐ架け橋としての機能を果たしています。津市議会での議論によって行政の関心が高まり、三重県の補助制度との連携も視野に入れた本格展開の準備が整いつつあります。三重県が令和7年度に設置した「スタートアップ補助事業」は伊勢市・桑名市等が先行して活用しており、津市も今後の活用が期待されています。
出典
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