【事例】滋賀県東近江市の部活動地域展開 ─ 県下最多36のスポーツ少年団と総合型クラブ発の新クラブを中学生の受け皿に
・東近江市が県下最多36のスポーツ少年団を中学生の受け皿として活用する仕組み
・総合型クラブ発のバドミントン倶楽部など実証事業から新クラブを生む方法
・既存の地域資源の棚卸しから始める受け皿づくりの進め方
| 自治体名 | 滋賀県東近江市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約11.4万人(2020年国勢調査) |
| 中学校数 | 9校(全生徒数3,152人・令和6年5月1日現在) |
| 運営形態 | 東近江市立中学校部活動のあり方及び地域連携検討協議会・事務局(学校教育課・スポーツ課)が統括、総合型地域スポーツクラブ・スポーツ少年団が受け皿 |
| 対象競技 | バドミントン、バスケットボールほか(スポーツ少年団36団体が中学生を受け入れ) |
| 保護者負担額 | 参加会費1,000円/月(令和6年度実証事業時点) |
取り組みの概要
東近江市は、東の鈴鹿山脈から西の琵琶湖までが一つの市街となる総面積388.37平方キロメートルの広大な市域を持ち、山林と田畑が78.8%を占めます。生徒数は平成25年度と比べ約350人減の3,152人(令和6年5月1日現在)で、2035年には2,277人と今後10年間で約850人減少すると推計されており、9つの中学校を取り巻くスポーツ・文化芸術活動の環境も校区によって大きく異なります。
こうした背景のもと、市は「東近江市立中学校部活動のあり方及び地域連携検討協議会」を設置し、学校教育課とスポーツ課が事務局を担う体制で地域展開を推進。令和6年度の実証事業では、総合型地域スポーツクラブから誕生した「コミスポようかいちもみじの郷バドミントン倶楽部」と、地域の指導者が立ち上げた「西澤バスケットボール教室」が活動を始めました。
特徴的な取り組み
- 県下最多のスポーツ少年団を受け皿に活用: 市内では78団体のスポーツ少年団が活動しており、うち中学生対象に活動している団体は36団体と滋賀県下で最多。他市町から参加している生徒もいます。
- 中学生対象スポ少団員の募集ポスター掲示: 令和5年度から、中学生対象スポーツ少年団の団員募集ポスターを市内小中学校をはじめ学童保育所、スポーツ関連施設に掲示し、生徒の加入を図っています。
- 総合型クラブ発の新クラブ創出: 実証事業を活用し、総合型地域スポーツクラブから「コミスポようかいちもみじの郷バドミントン倶楽部」が誕生。地域の指導者による「西澤バスケットボール教室」も活動を開始しました。
- 受け入れ団体の拡大: 令和6年度から新たな受け入れ団体として「GENESIS」や「東近江ハンドボールクラブ」が加わり、活動の場が広がっています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 今後10年で生徒数が約850人減少する見込み | 学校単位の部活動に代わる受け皿として、県下最多36のスポーツ少年団と総合型クラブ発の新クラブを整備 |
| 広大な市域で校区ごとに活動環境が異なる | 検討協議会(事務局:学校教育課・スポーツ課)が市全体の方針を協議し、拠点となる中学校で地域クラブ活動を実施 |
| 中学生とスポ少のマッチング | 募集ポスターを小中学校・学童保育所・スポーツ関連施設に掲示し、加入経路を可視化 |
成果・効果
令和6年度実証事業では2クラブが月8回活動し、参加会費は月1,000円、主な活動場所は永源寺中学校・聖徳中学校でした。年間平均参加生徒実数はクラブ当たり3年生6人・2年生9人・1年生4人と報告されています。スポーツ少年団という既存の地域資源を中学生の受け皿として明確に位置付け、新規クラブの創出と並行して進めている点が東近江市の特色です。
出典
→ 原文: 令和6年度 地域スポーツクラブ活動体制整備事業(地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業)成果報告書 概要・滋賀県(スポーツ庁)
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