【事例】宮崎県宮崎市の部活動地域展開 ─ 認定地域クラブ制度「MIYA活」で令和8年11月から休日活動を段階移行
・宮崎市MIYA活の制度全体像と令和8年11月7日開始・令和12年度完全移行のロードマップ
・認定地域クラブ制度・月額2,000円会費・アクティブ/バラエティ2コース制・指導者確保3パターンの設計思想
・中核市規模での認定制度導入モデルとして他自治体が参考にできるポイントと導入時の留意点
| 自治体名 | 宮崎県宮崎市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約39.7万人(2024年時点) |
| 中学校数 | 市立中学校25校(7エリアに分割) |
| 運営形態 | 宮崎市教育委員会が認定する地域クラブ制度「MIYA活(みやかつ)」 |
| 対象競技 | アクティブコース9種目(陸上・野球・バスケットボール・バドミントン・バレーボール・サッカー・テニス・卓球・吹奏楽)、バラエティコース(ボルダリング・ダンス・eスポーツ・伝統芸能ほか) |
| 保護者負担額 | 月額2,000円(経済的困窮世帯への免除制度あり) |
取り組みの概要
宮崎市は、市立中学校の部活動を地域に段階的に移行する新制度「MIYA活(みやかつ)」を令和8年5月28日に発表しました。市教育委員会が中心となり、市立中25校を近隣校3〜5校ずつの7エリア(A〜G)に区分し、各エリアで市が要件を満たすと認定した「認定地域クラブ」が休日の活動を担う仕組みです。令和8年11月7日に休日活動から本格運用を開始し、令和9年度以降は平日も順次移行、令和12年度(2030年)までの完全移行を目標としています。
本記事は、宮崎市の第1次認定申請締切(令和8年7月10日)直後・認定通知(同7月31日)・認定クラブ一覧公表(同8月24日)に先立つ令和8年7月時点の制度発表段階の情報を整理したものです。実運用開始後の状況は活動開始後(11/7以降)に別途更新予定です。宮崎市の令和5〜7年度の準備段階(拠点校部活動・地域部活動指導員配置)については 「宮崎市の部活動地域展開 ─ 7エリア制と拠点校部活動による段階移行」を併せてご参照ください。
特徴的な取り組み
- 認定地域クラブ制度を核とした市直轄運営: 市教育委員会が「認定地域クラブ取扱要綱」を制定し、要件確認書・会則・年間活動計画等の様式一式を公開。市が認定した地域クラブのみが休日の部活動代替活動を担うため、指導者・活動内容・安全体制の質を市が担保する仕組みです。
- アクティブ/バラエティの2コース制: 従来の運動部・文化部に対応する「アクティブコース」として陸上・野球・バスケットボール・バドミントン・バレーボール・サッカー・テニス・卓球・吹奏楽の9種目を各エリアで実施。加えて「バラエティコース」として市域全体からボルダリング・ダンス・eスポーツ・伝統芸能等、従来の学校部活動にはなかった選択肢を提供します。
- クラブ立ち上げ主体3ルート: 認定地域クラブは(1)保護者会、(2)競技団体・文化芸術団体、(3)総合型スポーツクラブ、のいずれかが立ち上げ主体となります。既存の地域資源を最大限活用しつつ、保護者主導ボトムアップも制度として位置づけているのが特徴です。
- 指導者確保3パターン: (1)クラブが独自に指導者を確保、(2)市の人材バンクを介したマッチング、(3)教職員が兼職兼業として指導、の3系統を明示。複数指導者がいる場合の謝金は市から1人分を支払い、不足分は各クラブが負担する運用が説明されています。
- 月額2,000円の統一会費と困窮世帯免除: 全市統一の月額2,000円を基本とし、経済的困窮世帯への免除制度を併設。エリアや種目による会費差をつけない設計で、参加のハードルを揃えています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 教職員の76%が部活動を負担に感じている一方、地域移行後の指導者確保が難航する懸念 | 指導者確保3パターン(独自確保・市人材バンク・教員兼職兼業)を明示し、教員が指導を続ける選択肢も残しつつ市が人材バンクで補完する二段構え。 |
| 認定地域クラブの立ち上げ主体が定まらないエリアが出るリスク | 保護者会・競技団体・総合型クラブの3ルートを認め、既存資源のいずれからも申請可能にすることで空白エリアを回避。 |
| 「生徒がクラブに入るとは限らない」参加不確実性の懸念(保護者説明会で指摘) | 令和8年7月6日以降に生徒向け説明会を順次実施し、認定クラブ一覧(8/24公表)を踏まえた入部意向を丁寧に把握する段階的アプローチを採用。 |
| 複数指導者がいる場合の謝金負担 | 市が1人分の謝金を支給し、超過分はクラブ負担とすることで、市の財政負担を抑えつつ複数指導者体制も可能にする折衷案。 |
今後の見通し・ロードマップ
宮崎市の公表スケジュールに沿った本制度の展開予定は以下のとおりです(令和8年7月時点)。
- 令和8年7月10日: 認定地域クラブ立ち上げ申請の第1次締切
- 令和8年7月31日: 認定通知の発出
- 令和8年8月24日: 認定クラブ一覧を市ウェブサイトで公表
- 令和8年11月7日: 認定地域クラブ活動の本格開始(休日から)
- 令和9年度〜: 平日活動も順次移行
- 令和12年度(2030年): 完全移行を目標
市教育委員会は「数多くの立ち上げ希望が上がっている」と説明しており、第1次申請の状況次第では第2次募集も想定されます。11月の活動開始以降は、認定クラブ数・参加生徒数・指導者確保状況が制度の実効性を測る指標になる見込みです。
出典
→ 原文1: 宮崎市「市立中学校の『部活動地域展開』(MIYA活)について」
→ 原文2: 宮崎市「【MIYA活】宮崎市認定地域クラブ立ち上げ申請について」
→ 報道1: UMKテレビ宮崎「部活動は『MIYA活』へ 宮崎市が2030年までの完全移行を目指す『新たな地域クラブ制度』とは」(2026年5月19日)
→ 報道2: UMKテレビ宮崎「中学校教職員の76%が『部活動を負担に感じている』」(2026年5月)
→ 報道3: UMKテレビ宮崎「中学部活の地域移行 宮崎市の『MIYA活』認定地域クラブの立ち上げで議論進む」(2026年6月19日)
※本記事の調査日は2026年7月。第1次認定クラブ公表(8/24)および活動開始(11/7)以降の状況は、公表され次第、別途加筆更新する予定です。
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