トップ 事例を探す 大阪府 【事例】大阪府東大阪市の部活動地域展開 ─ 花園ラグビー場・3プロスポーツクラブが揃う「スポーツのまち」が挑む地域移行の課題と展望
全種目 👥 10~30万人 🏫 大規模校(300人以上) 📍 大阪府

【事例】大阪府東大阪市の部活動地域展開 ─ 花園ラグビー場・3プロスポーツクラブが揃う「スポーツのまち」が挑む地域移行の課題と展望

公開:2026.04.28 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・令和6年度に中高校生のラグビー部が花園ラグビー場でキャンプを実施し、トップ施設を活用した活動機会が実現した。
・3プロスポーツクラブという豊富な資源を持ちながら、正式な制度化は令和8年度の改革実施期間に向けて準備段階にある。
・プロクラブとの連携には三者協定とインセンティブ設計が不可欠で、「資源があれば移行できる」という前提は成立しない。

自治体名 大阪府東大阪市
人口規模 約49万1千人(令和5年国勢調査)
中学校数 約30校(市立)
運営形態 大阪府方針に基づく計画策定中(令和8年度以降の本格移行を視野)
対象競技 全種目(ラグビー・サッカー・野球は既存プロチームとの連携を検討)
保護者負担額 方針策定後に決定予定(調査時点で未公表)

取り組みの概要

東大阪市は日本最大級のラグビー専用スタジアム「東大阪市花園ラグビー場」を擁し、リーグワン「花園近鉄ライナーズ」・J2「FC大阪」・プロ野球「大阪006ブルース」の3つのプロスポーツクラブが拠点を置く「スポーツのまち」です。学校部活動の地域移行については、大阪府の「部活動等の在り方に関する方針」に基づき、令和8年度以降の「改革実施期間」に向けた準備を進めています。市は「東大阪市立学校に係る部活動の方針」を策定し、スポーツ庁・文化庁のガイドラインと大阪府の方針を踏まえた地域展開の方向性を検討しています。

特徴的な取り組み

  • 3プロスポーツクラブとの連携ポテンシャル: 花園近鉄ライナーズ(ラグビー)・FC大阪(サッカー)・大阪006ブルース(野球)の3チームが地域に密着して活動しており、部活動地域展開の受け皿として高いポテンシャルを持つ。令和6年度には中高校生のラグビー部が花園ラグビー場でトレーニングキャンプを実施。
  • 花園ラグビー場の通年活用: 「マスターズ花園」等のイベント開催で施設の通年活用を推進。ラグビー部活動の地域移行と花園ラグビー場の活用増進を組み合わせるモデルが構想されている。
  • スクールサポーター制度との連携: 令和7年度も「スクールサポーター」の募集を継続しており、地域人材を学校教育に取り込む基盤が整っている。この仕組みを部活動地域展開の指導者確保に活用する余地がある。

課題と解決策

課題 解決策
約30校・50万人規模での体制構築の複雑さ 大阪府の方針・ガイドラインに沿った計画策定を進め、令和8年度の「改革実施期間」に向けて準備体制を整備
プロクラブとの連携における対価・権利関係の整理 市・プロクラブ・学校の三者協定の枠組みを設計し、指導者派遣・施設利用・費用分担を明確化
ラグビー以外の競技の受け皿団体の確保 既存の地域スポーツ協会・総合型クラブ・民間スポーツ施設との連携を整理し、全競技をカバーする多主体体制を構築

成果・効果

東大阪市は「スポーツのまち」としての認知度と施設・クラブ資源において、部活動地域展開の条件が整った自治体の一つです。令和6年度には中高校生のラグビー部が花園ラグビー場でのトレーニングキャンプを実施し、トップレベルの施設を活用した活動機会の提供が実現しています。令和8年度から始まる「改革実施期間」に向けて、豊富なスポーツ資源を地域クラブ活動の受け皿として制度化できるかが今後の焦点です。

出典

→ 原文: ラグビーのまち東大阪(東大阪市公式ホームページ)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

東大阪市は日本最大級のラグビー専用スタジアム「花園ラグビー場」を擁し、リーグワン「花園近鉄ライナーズ」・J2「FC大阪」・プロ野球「大阪006ブルース」の3つのプロスポーツクラブが拠点を置く。大阪府の「部活動等の在り方に関する方針」に基づき、令和8年度からの「改革実施期間」に向けた計画策定を進めている段階だ。令和6年度には中高校生のラグビー部が花園ラグビー場でトレーニングキャンプを実施しており、トップレベルの施設を活用した活動機会の提供が実現している。令和7年度もスクールサポーターの募集を継続しており、地域人材を学校教育に取り込む基盤が整いつつある。こうした資源と基盤を持ちながら、部活動地域展開の正式な枠組みへの接続はまだ準備段階にある。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

東大阪市が直面する課題は、豊富なスポーツ資源を部活動地域展開の正式な枠組みへと結びつける制度設計が遅れている点にある。約30校・約49万人規模での体制構築は複雑であり、大阪府の方針に沿った計画を着実に整備することが求められる。プロスポーツクラブとの連携においては、指導者派遣・施設利用・費用分担を定める三者協定の枠組み設計が不可欠となる。また、プロクラブが継続的に参画するためには、契約・報酬・ブランディング機会の提供といったインセンティブ設計を制度化の段階から組み込む必要がある。ラグビー以外の競技については、既存の地域スポーツ協会や総合型クラブ・民間スポーツ施設との役割分担を整理し、全競技をカバーする多主体体制の構築が今後の焦点となる。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

東大阪市の事例は、スポーツ資源が豊富であっても制度設計が伴わなければ地域移行は進まないことを示している。プロスポーツクラブを活用した地域移行を検討する場合、まずクラブのホームタウン活動としての教育連携実績を確認することが重要だ。連携実績があるクラブは指導者派遣や施設利用の調整に慣れており、協議が進みやすい傾向がある。全競技をプロクラブで賄おうとせず、特定競技をプロクラブが担い、その他を地域スポーツ協会が担う役割分担を最初から明確にすることで、制度設計の複雑さを管理可能な水準に保てる。

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →