トップ 事例を探す 宮崎県 【事例】宮崎県宮崎市の部活動地域展開 ─ 7エリア制と拠点校部活動による段階移行
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【事例】宮崎県宮崎市の部活動地域展開 ─ 7エリア制と拠点校部活動による段階移行

公開:2026.04.03 更新:2026.05.27
この記事でわかること

・令和5年度に赤江中・赤江東をモデルエリアに指定し、拠点校部活動6部・指導員9名体制を構築した。
・市内25校を7エリアに区分し、送迎負担を抑えながら各エリアで地域クラブを段階的に整備する方式を採用している。
・佐土原エリアでは3校33人がサッカーの合同練習会に参加し、複数校合同での大会出場も可能となった。

自治体名 宮崎県宮崎市
人口規模 約39.7万人(2024年時点)
中学校数 25校(市立中学校)
運営形態 教育委員会主導(拠点校部活動方式+地域部活動指導員配置)
対象競技 複数種目(令和5年度モデル実施では拠点校部活動6部を設置。競技名は非公表)
保護者負担額 調査時点で未公表

取り組みの概要

宮崎市は少子化による部員不足と教員の長時間労働を背景に、令和5年度(2023年度)より「部活動地域連携・移行」を推進しています。令和5年度は赤江中学校・赤江東中学校を「推進モデルエリア」に指定し、拠点校部活動6部の設置と地域部活動指導員9名の配置を実現しました。令和6〜7年度は市内25校を7つのエリアに分けて段階的に地域クラブを立ち上げる計画で、令和8年度秋の休日移行完了・2030年度の平日含む完全移行を目指しています。

特徴的な取り組み

  • 7エリア制による段階的整備: 市内を7エリアに区分し、各エリアで地域クラブを段階的に立ち上げることで、大都市特有の地理的分散に対応しています。エリア単位で生徒の送迎負担を抑えながら効率的な指導者配置を実現しています。
  • 拠点校部活動の導入: 単独校では維持困難な部活動を近隣複数校が合同で活動する「拠点校部活動」を採用し、部員不足と指導者不足を同時に解消しています。
  • 地域部活動指導員の人材バンク登録制度: コーチやOBなど地域の人材を「地域部活動指導員」として登録する制度を設け、市公式サイト上で随時募集を行っています。

課題と解決策

課題 解決策
活動場所の変更に伴う保護者の送迎負担の増加 活動エリアをできる限り居住地近くに設定する7エリア制を採用。引き続き検討課題として明示。
部活動が学校外に切り離されることで生徒の様子が見えにくくなるという教員の懸念 地域部活動指導員と学校教員の情報共有の仕組みづくりを検討中。

成果・効果

令和5年度モデル事業において拠点校部活動6部・地域指導員9名体制を構築しました。佐土原エリアでは3校33人がサッカーの合同練習会に参加するなど、エリア合同の活動が始動しています。大会出場時のチーム編成も複数校合同が可能となり、部員不足による活動制限が解消されつつあります。

出典

→ 原文: 宮崎市「市立中学校の『部活動地域連携・移行』について」

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

宮崎市は、少子化による部員不足と教員の長時間労働という二つの課題を背景に、令和5年度(2023年度)から「部活動地域連携・移行」を段階的に推進している。初年度は赤江中学校と赤江東中学校を「推進モデルエリア」に指定し、拠点校部活動6部を設置するとともに地域部活動指導員9名を配置した。この実績をもとに、令和6〜7年度は市内25校を7つのエリアに区分し、各エリアで地域クラブを段階的に立ち上げる計画を進めている。最終的には令和8年度秋の休日移行完了、2030年度の平日を含む完全移行を目指しており、教育委員会が主導する多年度計画として体系的な工程が組まれている。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは、大都市特有の地理的分散に対応するため、市内を7エリアに区分するという手法が採用されている。エリア単位での活動により、生徒の送迎負担を居住地に近い範囲に抑えながら効率的な指導者配置を目指している。また、単独校では維持困難な部活動を近隣複数校が合同で行う「拠点校部活動」方式を導入しており、部員不足と指導者不足の両課題を同時に解消する仕組みとなっている。さらに、コーチやOBなど地域の人材を「地域部活動指導員」として登録する制度を設け、市公式サイト上で随時募集することで、継続的な人材確保の基盤を整えている。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

宮崎市の取り組みでは、段階的な移行ロードマップが明確に設定されている一方、活動場所の変更に伴う保護者の送迎負担や、学校外での活動に対する教員の懸念が残存している。送迎問題には7エリア制による居住地近接化で対応しているが引き続き検討課題として明示されており、地域部活動指導員と学校教員の情報共有の仕組みも構築途上にある。佐土原エリアでの合同練習や複数校合同での大会出場が実現するなど部員不足解消の成果も現れ始めており、モデル事業の知見を全エリアへ展開する過程が今後の焦点となる。

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