トップ 事例を探す 愛知県 【事例】愛知県春日井市の部活動地域展開 ─ 令和5年10月に全147クラブを一斉移行・教委直営でダンスクラブ新設
全種目 👥 30万人以上 🏫 大規模校(300人以上) 📍 愛知県

【事例】愛知県春日井市の部活動地域展開 ─ 令和5年10月に全147クラブを一斉移行・教委直営でダンスクラブ新設

公開:2026.05.03 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・令和5年10月に全147クラブを一斉移行し、同年度の参加者は延べ3,605名に達した。
・教育委員会が352名の指導者を一括管理し、総括コーディネーターが各クラブの運営を調整する。
・生徒アンケートに基づきダンスクラブを新設し、参加費無料で35名が活動している。

自治体名 愛知県春日井市
人口規模 約31万人
中学校数 16校(生徒数8,303名)
運営形態 春日井市教育委員会(自治体・運営団体として機能)
対象競技 ダンス、野球、陸上、ハンドボール、バスケットボール等(全189部・147クラブに移行)
保護者負担額 ダンスクラブは無料(各クラブの設定による)

取り組みの概要

春日井市は愛知県北部に位置する人口約31万人の市で、公立中学校16校に8,303名の生徒が在籍しています。少子化にともない各校での部活動種目の存続が困難になる中、春日井市では令和5年10月に休日の部活動をすべて地域クラブ活動に一斉移行するという大胆な決断を下しました。移行した部活動数は147クラブ(全189部のうち147部活)に上り、令和5年度の参加者数は延べ3,605名に達しています。

運営主体は春日井市教育委員会で、352名の指導者(兼職兼業教職員+外部指導者)を配置。地域クラブの運営状態を把握しながら適切に指導者を配置する体制を整備し、「総括コーディネーター」が調整役を担っています。令和6年度は学校枠を超えた他校活動への参加を制度化するとともに、生徒のニーズに応えて「春日井市ダンスクラブ」を新設しました。

将来的な受益者負担を見据えながらも、コンクール・発表会参加の整備、地域との展開の違い調整など、全市一斉移行後に生じた課題への対応を続けています。

特徴的な取り組み

  • 令和5年10月の全部活一斉地域移行(147クラブ・3,605名):段階的ではなく全部活を一度に休日地域クラブへ移行するという全国屈指の大規模かつ速やかな移行を実現。352名の指導者体制を整備し、教育委員会が運営主体として全クラブを一元管理しています。
  • 生徒のニーズに応えた「春日井市ダンスクラブ」の新設:令和6年度、生徒のニーズに基づいてダンスクラブを新設。アンケートで確認した生徒の希望を反映した種目の追加により、参加者の満足度向上と新たな活動機会の創出を図りました。ダンスクラブの参加費は無料で設定されています。
  • 学校枠を超えた他校参加制度の整備:自校に希望する活動がなければ、近隣の別の中学校の地域クラブ活動に参加できる制度を整備。同一市内で全クラブを教育委員会が一元管理しているからこそ実現できる横断的な参加の仕組みです。
  • 教職員の兼職兼業を活用した指導者確保:352名の指導者のうち、兼職兼業希望の教職員も地域クラブ指導者として活用。学校の枠を超えて他校の地域クラブを指導することで、専門的な指導が可能な教職員の知識・技術を地域全体で共有する仕組みを構築しています。

課題と解決策

課題 解決策
コンクール・発表会への参加整備(文化部系の発表の場の確保) 令和6年度に整備を進め、学校枠を超えた合同参加の機会を検討・実施中
地域や学校によって地域クラブ展開の状況に差がある 総括コーディネーターが各クラブの運営状況を把握し、課題のある地域・種目へ重点的に支援を実施
将来的な受益者負担の公平性(現在は無料または低負担) 令和6年度は継続実施しながら、適正な受益者負担のあり方を検討。参加状況に応じた統合も推進
指導者352名の質の担保と継続確保 ICTを活用した指導者間の連絡・活動計画の打ち合わせをスムーズに実施。高等学校や競技協会との連携強化

成果・効果

令和5年10月の一斉移行以降、147クラブが稼働し、令和5年度に3,605名が参加するという大規模な成果を達成しました。352名の指導者を確保し、ICTを活用した連絡体制の整備により地域ブロック部活動の運営が円滑に進んでいます。外部講師7名の活用により専門的な指導体制も実現しています。

令和6年度に新設したダンスクラブには3年5名・2年18名・1年12名の計35名が参加し、生徒のニーズに応えた新種目立ち上げに成功。高等学校や競技協会との連携も強化され、地域ブロック部活動実施に向けた協力体制が整いつつあります。令和7年度夏の全部活動の地域ブロック部活動への完全移行を目指して取り組みを加速しています。

出典

→ 原文: 令和6年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業 実証事業報告書(愛知県)|スポーツ庁

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

春日井市は令和5年10月、公立中学校16校の休日部活動を全147クラブへ一斉移行した。全189部活のうち147部を同時に地域クラブ化するという大規模かつ速やかな転換で、令和5年度の参加者数は延べ3,605名に達した。この移行を可能にした基盤は、春日井市教育委員会が運営主体として352名の指導者配置を一括設計し、総括コーディネーターが各クラブの運営状況を把握しながら課題のある地域・種目へ重点支援を行う体制にある。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

この取り組みでは令和6年度、学校枠を超えた他校参加制度を整備した。自校に希望する種目がない生徒が近隣の別の中学校の地域クラブへ参加できる仕組みで、教育委員会が全クラブを一元管理しているからこそ実現できる制度である。また、生徒アンケートで確認したニーズをもとに「春日井市ダンスクラブ」を新設し、3年生5名・2年生18名・1年生12名の計35名が参加した。参加費は無料で設定されており、学校にない種目を地域クラブで実現するという地域移行の利点を具体的に示している。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

一斉移行後に顕在化した主な課題は、文化部系のコンクール・発表会への参加機会の整備と、地域・学校間でのクラブ運営状況の差異への対応、将来的な受益者負担の公平性の確立である。同じく愛知県内で実証事業を進める一宮市豊橋市とは愛知県教育委員会を通じた情報共有の機会があり、令和7年度夏の全部活動の完全移行を目標に取り組みが続いている。

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