トップ 事例を探す 愛知県 【事例】愛知県東郷町の部活動地域展開 ─ 全15種目24クラブを民間一括委託、月3,000円・拠点校方式で令和8年9月始動
全種目 👥 1~5万人 🏫 小規模校(〜150人) 📍 愛知県

【事例】愛知県東郷町の部活動地域展開 ─ 全15種目24クラブを民間一括委託、月3,000円・拠点校方式で令和8年9月始動

公開:2026.07.27 更新:2026.07.27
この記事でわかること

・東郷町が全15種目24クラブの指導・運営を株式会社アーシャルデザインに一括委託し令和8年9月に始動すること
・拠点校方式の合同運営で単独校では組めなかった生徒の出場機会を確保する設計
・月会費3,000円・運営アプリb+・保険の運営事業者移管まで開始前に固めた運営像

自治体名 愛知県愛知郡東郷町
人口規模 約4.4万人(令和8年時点)
中学校数 町立中学校3校(東郷・春木・諸輪)
運営形態 町が指導と管理運営を株式会社アーシャルデザインに一括委託(公募型プロポーザルで選定)。平日は学校部活動、休日中心に地域クラブ「地域展開部活動」
対象競技 全15種目・24クラブ(軟式野球・ソフトボール・サッカー・ソフトテニス・陸上・バレーボール・バスケットボール・卓球・剣道・バドミントン・吹奏楽ほか)
保護者負担額 月会費3,000円(指導者謝金・保険料・事務局運営費に充当。b+アプリまたはコンビニ払い)

取り組みの概要

愛知県東郷町(人口約4.4万人)は、令和8年9月1日から休日を中心とした地域クラブ活動「地域展開部活動」を開始します。少子化による部員・部活動数の減少と、教員不足・働き方改革を背景に、令和6年4月に「東郷町中学校部活動地域展開検討委員会」を設置しました。有識者・公募委員・スポーツ協会・文化協会・保護者・校長・部活動顧問・外部指導者・行政職員で構成する委員会が、児童生徒・保護者・教職員へのアンケートや先進事例調査を重ね、「指導と管理運営を一括して民間に委託する」方針を決めました。委託先は公募型プロポーザルで株式会社アーシャルデザインを選定。町立3中学校の全15種目・24クラブを対象に、平日は従来どおり学校で、休日は地域クラブで活動する形に切り替えます。令和8年9月から翌3月までで計119時間(月4〜5回ペース)の活動を予定しています。

特徴的な取り組み

  • 全種目を民間事業者に一括委託: 指導と管理運営(指導者確保・スケジュール管理・安全管理・会費徴収)を株式会社アーシャルデザインに一括委託。指導者は技術指導の経験者を採用し、委託事業者が事前研修を行います。
  • 拠点校方式による合同運営: 自校にクラブがない種目は拠点校へ移動し、他校の生徒と合同で活動します(3校合同7クラブ・2校合同7クラブ・単独校クラブ)。単独校では組めなかった生徒も出場機会を得られる設計です。
  • 運営DXアプリ「b+」の導入: 日程確認・出欠回答・月会費決済・連絡を一元管理します。事務局ヘルプデスクは平日9〜18時・土日祝8〜17時で稼働。保険も学校(スポーツ振興センター)から運営事業者加入(スポーツ安全保険)へ移行します。

課題と解決策

課題 解決策
1校1クラブに絞られ、試合の出場機会が減る恐れ 10人以上集まれば全クラブ設置を原則とし、拠点校方式の合同化で単独校では出場できなかった生徒の機会を確保する
他校の同種目クラブへの参加が当面できないという制約 段階的な連携で持続可能な運営体制を目指す方針とし、寄せられた意見を踏まえ令和8年6月頃の検討委員会で再検討する

成果・効果

活動開始が令和8年9月のため、東郷町固有の成果数値はまだありません。準備段階では、検討委員会でのアンケートや先進事例調査を経て、月会費・活動時間・拠点校の配置などの運営設計が具体化されています。開始前から会費や運営体制を明示している点が、この事例の特徴です。

出典

→ 原文: 東郷町「中学校部活動の『地域移行』について」(東郷町教育委員会 生涯学習課)

→ 参考: スポーツ庁「令和6年度 地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業 愛知県」(PDF)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

東郷町の事例は「全種目を一つの民間事業者に一括委託する」割り切りが最大の特徴です。種目ごとに受け皿団体を探す方式に比べ、指導者確保・会費徴収・安全管理・運営DXを事業者側にまとめて任せられるため、受け皿団体が乏しい小規模自治体でも一気に全種目を移行できます。月3,000円・b+アプリ決済まで含めて制度を先に固めた点が、開始前から運営像を明確にしています。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

一括委託はコスト(委託費)と事業者依存のリスクを伴います。委託費の原資と受益者負担の配分、事業者が撤退した場合の継続策を契約段階で詰めておく必要があります。拠点校方式は移動を伴うため、送迎や集合場所の設計が保護者の納得感を左右します。プロポーザルでは、指導者の採用・研修計画と安全管理体制を評価軸に据えると、質の担保につながります。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

検討委員会に有識者・保護者・競技/文化団体・現場教員を幅広く入れ、公募型プロポーザルで委託先を選定したプロセスは透明性が高いといえます。会費・活動時間・保険移管まで開始前に明示している点も評価できます。一方で運営の実務が単一事業者に集中するため、持続性は委託費の継続確保と事業者の運営品質に依存します。

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