トップ 事例を探す 千葉県 【事例】千葉県佐倉市の部活動地域展開 ─ オークスベストフィットネス委託×AI面談指導員選考×ICT3点運営の民間事業者モデル
全種目 👥 10~30万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 千葉県

【事例】千葉県佐倉市の部活動地域展開 ─ オークスベストフィットネス委託×AI面談指導員選考×ICT3点運営の民間事業者モデル

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・佐倉市が令和8年8月から休日部活動を「休日地域クラブSAKURA」に完全移行する11中学校・11クラブの先行実証
・株式会社オークスベストフィットネスへの民間委託で実現する7職種運営事務局+専用ICT3点セット
・AI面談スキームによる指導員選考と巡回スタッフによる現場品質管理の二重チェック体制

自治体名 千葉県佐倉市
人口規模 約16.4万人(2024年時点)
中学校数 11校(井野中・志津中・西志津中・上志津中・臼井西中・臼井中・臼井南中・佐倉中・佐倉東中・根郷中・南部中)
運営形態 株式会社オークスベストフィットネス(民間事業者運営型)への業務委託・市教委指導課所管
対象競技 サッカー・男子バレーボール・女子バレーボール・女子ソフトテニス・陸上・卓球(11クラブ)
保護者負担額 受益者負担調査中(令和8年8月本格移行に向け検討)

取り組みの概要

千葉県佐倉市は、令和8年8月から休日部活動を「休日地域クラブSAKURA」として地域クラブ活動に完全移行する。令和7年度(2025年4月〜2026年3月)には民間事業者である株式会社オークスベストフィットネス(千葉県柏市の柔道整復・スポーツ事業会社)に運営を業務委託し、11拠点校・11クラブ(サッカー2・男子バレー2・女子バレー4・女子ソフトテニス2・陸上1・卓球1)で先行実施中。参加生徒は2025年5月時点で289名、11月時点で213名規模。単独校(井野中・志津中サッカー)と複数校合同のエリアクラブ(9クラブ)の2方式を併用している。

特徴的な取り組み

  • 民間運営事務局による7職種体制: オークスベストフィットネスが統括責任者・アドバイザー(OAKS/KSCA)・サブ責任者・システム運用・巡回スタッフ・24時間対応コールセンターの7職種体制を構築。学校・行政が抱える運営負担をワンストップで請け負う。
  • 専用ICTシステム3点セット: 生徒管理・連絡・決済アプリ「スグラム」、指導員勤怠・労務・給与システム「クラジョブ」、人材バンク「地域クラブジャパン」の3つのプラットフォームを統合運用。各クラブの活動を一元管理。
  • AI面談スキームによる指導員選考: エントリー → AI面談(10項目で資質・行動特性・人間性を分析)→ 電子業務委託契約 → 必須研修 → 就業開始の5ステップで指導員を選考。AI面談で性格と資質を読み解き、クラブとマッチング。
  • 巡回スタッフによる現場品質管理: 巡回スタッフが各クラブを定期訪問。指導者と保護者・顧問・学校からヒアリングし、問題があれば速やかに指導員の入れ替えを実施。アプリで保護者にも連絡。
  • 単独校+エリア合同部活の2方式併用: 部員数が確保できる学校は単独校方式(井野中・志津中サッカー)、不足する学校は複数校合同のエリアクラブ方式(9クラブ)で運営。中学校合同部活動の事実上の制度化。

課題と解決策

課題 解決策
学校・行政だけでは運営事務局を構築できない(人員・専門性不足) 株式会社オークスベストフィットネスへの業務委託で、7職種・24時間体制の運営事務局を立ち上げ
指導員の資質・適性のばらつき AI面談スキーム+5ステップ選考フローと必須研修・レポート提出制度で指導員の質を担保
生徒数の少ない部活動の活動継続 エリア合同部活方式で複数校から生徒を集約(女子バレー4クラブ・男子バレー2クラブが該当)
大会並行運用での顧問との連携不足 大会帯同は部活と併用の場合、顧問と地域指導員が連携。日報管理と巡回スタッフ経由の情報共有でカバー

成果・効果

令和7年度実証では、11クラブ合計で月30〜41日の練習・大会日数を確保。陸上(臼井・臼井南合同)は27の大会出場、井野中サッカーが18大会、佐倉東女子ソフトテニス10大会など、地域クラブ移行後も継続的に大会機会を確保している。スイミング教室イベント(8月)・傷害予防オンラインセミナー(6月)・地域婦人バレーメンバーとの交流練習など、学校部活動では実現しにくい多様な活動機会も創出。令和8年8月の本格移行に向け、参加生徒・保護者・指導員への満足度調査、教師の働き方改革調査、受益者負担の影響調査、産官学連携調査の4テーマで検証を進めている。

出典

→ 原文: 佐倉市公式サイト「佐倉市部活動地域展開」

→ 第2回協議会資料: 令和7年度第2回佐倉市地域クラブ協議会資料(PDF・株式会社オークスベストフィットネス作成)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

佐倉市の最大の特徴は、運営の専門性を民間事業者にフル委託する設計。オークスベストフィットネスが7職種体制と専用ICT3点セット(スグラム・クラジョブ・地域クラブジャパン)で運営事務局機能を提供することで、学校と行政は意思決定と監督に専念できる構造になっている。AI面談による指導員選考は人口10万人超の自治体では人材確保とミスマッチ防止の両立に有効で、巡回スタッフによる現場品質管理とセットで「やってみてダメなら入れ替える」運用責任を民間が引き受けている点は、行政が単独運営する場合よりリスクが小さい。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

民間委託方式は委託費用が課題で、人口5〜10万人規模の自治体では業務委託のスケールメリットが効きにくい場合がある。佐倉市は11拠点校・11クラブ規模で委託しているが、より小規模な場合は近隣自治体との共同委託やオークスのような専業事業者が運営する複数自治体プラットフォーム参加(成田市と同じ事業者)も検討余地がある。また、参加者数が5月289名から11月213名に減少している点は、退部・退会の自然減も含めて要因分析が必要。受益者負担導入後の継続率の変化に注目したい。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

市指導課が事業者を監督し、事業者が運営事務局として機能する2層構造は、責任所在が明確で持続可能性は高い。指導員選考にAIと専門研修を組み込むことで質を担保し、24時間コールセンターで保護者からのクレームに即応する体制も整っている。一方で民間事業者依存のリスク(事業者撤退・倒産時の継続性)への備えとして、シスチョン運用(スグラム・クラジョブ・地域クラブジャパン)の所有権・データポータビリティの確保が課題となる。

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