【事例】大阪府茨木市の部活動地域展開 ─ 検討協議会と4層アンケートで進める段階移行、大学連携クラブも始動
・茨木市が全7回の検討協議会と4層アンケートで休日部活動の段階移行を設計していること
・立命館大学バドミントン部など大学・地域団体と連携した実証クラブを複数競技で始動すること
・保護者の認知不足・活動場所の不安に対し、発信強化と拠点校方式で対応する方針であること
| 自治体名 | 大阪府茨木市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約28万人(令和8年時点) |
| 中学校数 | 市立中学校14校 |
| 運営形態 | 教育委員会主導・地域団体/大学と連携した実証事業(地域クラブ活動) |
| 対象競技 | サッカー、バドミントン、水泳ほか(実証事業) |
| 保護者負担額 | 調査時点で未公表(方針で「生徒・保護者の負担に十分配慮」と明記) |
取り組みの概要
大阪府茨木市(人口約28万人)は、国が令和4年12月に策定した「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」と、大阪府が令和5年8月に改定した府方針を受け、令和6年4月に「茨木市部活動の在り方に関する方針」を再改訂しました。市内では部活動に加入する生徒が減少傾向にあり、専門的な技術指導ができる教員の確保も難しくなっていたことに加え、教員の働き方改革の観点から、休日の学校部活動を段階的に地域へ移行する方針を掲げています。市教育委員会は令和6年7月から令和8年2月にかけて「中学校部活動の地域移行検討協議会」を全7回開催し、あわせて児童・生徒・保護者・教職員の4つの対象に大規模なアンケートを実施して、ニーズと不安を可視化しながら移行を設計しています。令和7年度からは複数競技で実証事業(地域クラブ活動)を開始する予定です。
特徴的な取り組み
- 大学連携型のモデルクラブ: 立命館大学バドミントン部が発起人の「いばりつバドミントンクラブ」をはじめ、安威川FC(サッカー)、茨木アクアクラブ(水泳)など、地域団体・大学と連携した実証事業を複数競技で展開する計画です。
- 検討協議会+4層アンケートによる合意形成: 全7回の検討協議会に加え、児童・生徒・保護者・教職員の4対象にアンケートを実施。保護者向けは有効回答1,995件を得て、認知度や不安項目を数値で把握しました。
- 大会参加資格の見直し方針: 地域クラブ活動や複数校合同チームの会員も大会に参加できるよう、主催者に参加資格の拡大を検討するよう求めると方針に明記しています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 地域移行の認知不足(保護者調査で「まったく知らない」が44%) | アンケート分析で発信強化の必要性を明記し、生徒・保護者への情報発信に注力する方針を示した |
| 活動場所が遠くなる不安(不安項目トップ「活動場所」42%) | 当面は拠点校方式の合同部活動や部活動指導員の配置で活動環境を確保し、負担に配慮した設計を進める |
成果・効果
移行前の準備・実証段階のため、移行による定量的な成果は未公表です。一方でアンケートでは、地域移行に「参加してみたい」が37%、指導者について「専門的な指導ができるコーチ」を希望する声と「自校の顧問」を希望する声がほぼ同数となりました。また、自転車で20分以内であれば約75%の生徒が参加可能と回答するなど、移行設計に必要なニーズが数値で把握されています。
出典
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