トップ 事例を探す 愛知県 【事例】愛知県阿久比町の部活動地域展開 ─ R8.10「あぐい地域クラブ」9種目一斉立ち上げ×指導者時給1,600円明示×町教委直営型運営
全種目 👥 1~5万人 🏫 小規模校(〜150人) 📍 愛知県

【事例】愛知県阿久比町の部活動地域展開 ─ R8.10「あぐい地域クラブ」9種目一斉立ち上げ×指導者時給1,600円明示×町教委直営型運営

公開:2026.05.22 更新:2026.05.22
この記事でわかること

・「あぐい地域クラブ」9種目(運動部7+文化部2)一斉立ち上げの仕組み
・指導者時給1,600円・月3〜4回・週8時間以内の明確な活動条件設計
・人口2.9万人・1中学校の小規模町に最適化された町教委直営型運営

自治体名 愛知県阿久比町
人口規模 約2.9万人(2024年時点)
中学校数 町立中学校1校(阿久比中学校)
運営形態 阿久比町教育委員会社会教育課スポーツ係が事務局として直営管理する「あぐい地域クラブ」
対象競技 9種目:ソフトボール(女子)・陸上競技・新体操(男子)・バレーボール男子・卓球(男子/女子)・吹奏楽・造形・書道
保護者負担額 非公開(指導者報酬は時給1,600円)

取り組みの概要

愛知県阿久比町(人口約2.9万人)は、令和8年10月から休日の学校部活動を地域に展開する「あぐい地域クラブ」を設立する明確な方針を打ち出した自治体です。最大の特徴は、町立中学校1校(阿久比中学校)の体制で、運動部7種目+文化部2種目の計9種目を「あぐい地域クラブ」として一斉に立ち上げる小規模町モデルです。「あぐい地域クラブ」は阿久比町教育委員会社会教育課スポーツ係が事務局として直営管理する形態を採用し、指導者報酬を時給1,600円と明示することで指導者確保の透明性を確保。土日基本・月3〜4回・1回3時間程度(週8時間以内)という明確な活動条件を公開し、地域指導者の応募ハードルを下げる工夫が特徴です。

特徴的な取り組み

  • 「あぐい地域クラブ」9種目一斉立ち上げ: 令和8年10月の本格運用に向け、ソフトボール(女子)・陸上競技・新体操(男子)・バレーボール男子・卓球(男女)・吹奏楽・造形・書道の9種目を同時立ち上げ。運動部7・文化部2の構成。
  • 町教委直営型運営+指導者時給1,600円の明示: 阿久比町教育委員会社会教育課スポーツ係が直営管理し、指導者報酬を時給1,600円と明示。指導者募集の透明性と財政基盤の明確化を実現。
  • 「文化部(造形・書道)」を運動部と同時に立ち上げ: 9種目中2種目が文化部(造形・書道)。多くの自治体が文化部地域移行を後回しにする中、阿久比町は同時立ち上げで文化部空洞化を予防。
  • 新体操(男子)・バレーボール男子など男子種目の充実: 新体操(男子)・バレーボール男子・卓球男子と男子種目を多く設定。男子の文化系・少数派競技の継承を意識した種目構成。
  • 1中学校・人口2.9万人規模のミニマム実装: 中学校1校・人口2.9万人という小規模町に最適化されたミニマム設計。直営管理で運営事務を集約し、複雑な調整を回避。
  • 活動条件の明確化(月3〜4回・1回3時間・週8時間以内): 土日基本・月3〜4回・1回3時間程度・週8時間以内という明確な活動条件を公開。指導者の負担を予測可能にする設計。
  • 平日午後7時まで活動可能の柔軟性: 「平日活動希望時は午後7時まで可能」とし、平日地域クラブ活動への将来的拡張に道を開く柔軟設計。

課題と解決策

課題 解決策
中学校1校・人口2.9万人での運営事務の効率化 町教委直営型で運営事務を集約し、複雑な調整を回避
9種目の指導者確保 時給1,600円・月3〜4回・週8時間以内という明確な活動条件で応募ハードルを下げる
文化部の継承 運動部7種目と同時に造形・書道の2文化部を立ち上げ
男子の少数派種目(新体操男子・バレー男子)の継承 男子種目を明示的に設定し、生徒の競技選択肢を確保
令和8年10月本格運用前の準備期間 指導者募集を先行実施し、運営体制を事前に整備

成果・効果

阿久比町は人口2.9万人・中学校1校という小規模町ながら、運動部7+文化部2の9種目を「あぐい地域クラブ」として一斉立ち上げする実装力の高さが評価される事例です。町教委直営型運営と時給1,600円という指導者報酬の明示は、運営の透明性と財政基盤の明確化を両立する好設計で、新体操(男子)・バレーボール男子など男子の少数派種目も含めた幅広い種目構成は、生徒の競技選択肢を最大化する設計です。土日基本・週8時間以内という明確な活動条件は、地域指導者の応募ハードルを下げる工夫として、小規模町モデルの参考事例となります。

出典

→ 原文: あぐい地域クラブ設立向け指導者募集について(阿久比町公式)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

阿久比町モデルの突出点は「指導者時給1,600円の明示」と「9種目一斉立ち上げ」の組み合わせです。多くの自治体が指導者報酬を非公開とする中、阿久比町は時給1,600円・月3〜4回・週8時間以内という明確な活動条件を公開することで、指導者の応募ハードルを下げる設計を実現。9種目同時立ち上げは小規模町としては野心的ですが、文化部(造形・書道)まで含めた幅広い種目構成は、生徒の競技選択肢を最大化する好設計です。新体操男子・バレー男子など少数派種目を意識した点も評価できます。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

9種目一斉立ち上げの最大のハードルは、各種目の指導者確保と運営事務の負荷です。阿久比町は教委直営型で事務局を集約し、時給1,600円の明示で指導者応募の透明性を確保することで、この課題に対応しています。他地域導入時は、9種目同時立ち上げを目指すなら、最低でも各種目1名以上の指導者候補を事前確保することが必須です。時給1,600円・月3〜4回という条件は地域人材のセカンドキャリアとして魅力的で、退職教員・地域おこし協力隊・スポーツ協会会員との連携が成功の鍵となります。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

町教委直営型は運営責任と意思決定スピードを担保する優れた設計で、人口2.9万人規模ではガバナンス強度が高く持続可能性も高い構造です。時給1,600円の明示は財政基盤の明確化と指導者の権利確保を両立する好事例。一方、9種目同時運営は指導者確保が長期持続の鍵で、指導者バンクの継続的拡張と複数指導者によるリスク分散が重要です。「平日午後7時まで活動可能」とする柔軟性は、平日地域クラブ活動への将来的拡張に道を開く拡張性の高い設計です。

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