トップ 事例を探す 愛媛県 【事例】愛媛県大洲市の部活動地域展開 ─ 中学生人口12年半減見込み×6年中期推進計画(R8〜R13)×4セクター協議会の地方中規模都市モデル
全種目 👥 1~5万人 🏫 小規模校(〜150人) 📍 愛媛県

【事例】愛媛県大洲市の部活動地域展開 ─ 中学生人口12年半減見込み×6年中期推進計画(R8〜R13)×4セクター協議会の地方中規模都市モデル

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・大洲市の6年中期推進計画(R8〜R13年度)と愛媛県目標との連動設計
・中学生人口12年半減見込みに対する地域クラブ化の抜本的解決策位置付け
・4セクター協議会(学識・地域スポーツ団体・学校・保護者)による熟議プロセス

自治体名 愛媛県大洲市
人口規模 約3.9万人(2025年時点・愛媛県南予地域)
中学校数 市立中学校(13種目の運動部・現中学生数は12年で半減見込み)
運営形態 市スポーツ振興課所管・「大洲市地域部活動推進協議会」(学識経験者・地域スポーツ団体・学校・保護者代表で構成)/「大洲市部活動地域展開推進計画(R8〜R13)」
対象競技 市内中学校で活動する13種目の運動部(一部競技は単独校でチーム編成困難で合同チーム編成中)
保護者負担額 受益者負担を含む費用設計を推進計画に基づき検討中

取り組みの概要

愛媛県大洲市は愛媛県南予地域の中心都市(人口約3.9万人)として、深刻な少子化(中学生数が12年で半減見込み)に対応するため、令和8年3月に「大洲市部活動地域展開推進計画(令和8〜13年度)」を策定しました。この計画は「改革推進期間」である令和5〜7年度の実証成果を引き継いだもので、「学校と地域が連携・協働の下」で進める総合的な取組です。愛媛県が「令和10年度末までに全ての中学校部活動で休日の地域展開を実現」する目標を掲げる中、大洲市は自治体主導で令和8〜13年度中に「休日の地域展開を確実に実施する」予定です。令和5年6月に「大洲市地域部活動推進協議会」を設置し、令和8年2月の提言書提出を経て、令和8年3月の推進計画策定に至りました。

特徴的な取り組み

  • 6年間の中期推進計画(R8〜R13): 令和8年3月策定の「大洲市部活動地域展開推進計画」は令和8〜13年度の6年間を計画期間とし、人口減少が進む地方中規模都市として長期的視野での体制構築を志向。
  • 深刻な少子化への正面対応: 現在13種目の運動部が市内中学校で活動するも、中学生人口は12年で半減見込み。単独校でチーム編成できない競技は既に合同チームで対応している現実を踏まえ、地域クラブ化を抜本的解決策として位置付け。
  • 多様な構成委員による推進協議会: 令和5年6月設置の「大洲市地域部活動推進協議会」は学識経験者・地域スポーツ団体・学校・保護者代表の4セクターで構成。令和8年2月に市教育委員会へ提言書を提出し、その提言を踏まえて推進計画を策定する熟議プロセスを採用。
  • 愛媛県目標との連動: 愛媛県の「令和10年度末までに全中学校部活動で休日の地域展開を実現」という県目標と、大洲市の「令和8〜13年度で休日の地域展開を確実に実施」という市計画を整合させる広域連携設計。
  • 愛媛県の地域クラブ活動協力人材発掘事前調査フォーム活用: 県の「地域クラブ活動協力人材発掘事前調査フォーム」を活用して、専門的指導者と見守り・サポート人材を県広域で募集し、市内人材だけに頼らない指導者確保の仕組みを構築。

課題と解決策

課題 解決策
中学生人口の12年で半減見込みによる単独校での部活動維持困難 「大洲市部活動地域展開推進計画(R8〜R13)」で6年間の中期計画を策定し、地域クラブ化を抜本的解決策として位置付け
地方中規模都市の指導者確保困難 愛媛県の「地域クラブ活動協力人材発掘事前調査フォーム」を活用し、専門指導者と見守り・サポート人材を県広域で募集
合同チーム編成の常態化 既に複数校合同で対応している実態を踏まえ、地域クラブとして体系化することで持続可能な枠組みに転換
多様な関係者の合意形成 学識経験者・地域スポーツ団体・学校・保護者代表の4セクターで構成する推進協議会で熟議し、提言書経由で推進計画策定

成果・効果

大洲市は人口3.9万人の地方中規模都市として、深刻な少子化と単独校での部活動維持困難という現実を直視し、令和5年6月の推進協議会設置→令和8年2月提言書→令和8年3月推進計画策定という丁寧な合意形成プロセスを経て地域展開を進めています。13種目の運動部が活動するも一部は既に合同チーム編成という実態を踏まえると、地域クラブ化は単なる選択肢ではなく持続可能な部活動維持の必須要件であり、市が6年間の中期計画で位置付けた点は地方都市のベンチマークとなります。愛媛県の県目標(令和10年度末までに全市町村で休日地域展開)と整合した市計画(令和8〜13年度)の設計は、県市連動型の広域モデルとして他県の自治体にも示唆を与えるアプローチです。

出典

→ 原文: 中学校部活動の地域展開への取組み(大洲市スポーツ振興課)学校部活動の地域展開に伴う指導者募集(大洲市スポーツ振興課)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

大洲市の事例の最大の特徴は、「中学生人口が12年で半減見込み」という深刻な少子化を正面から受け止め、6年間(令和8〜13年度)の中期推進計画として地域展開を位置付けた点です。多くの地方都市が「県の方針を待つ」姿勢にとどまるなか、大洲市は愛媛県の「令和10年度末全市町村休日地域展開」目標と整合させながら、自治体独自の6年計画を策定しました。地方中規模都市3.9万人がこのレベルの中期計画を持てた背景には、学識経験者・地域スポーツ団体・学校・保護者代表の4セクター協議会による熟議プロセスがあり、同規模自治体の参考になります。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

大洲市方式を他の地方中規模都市が導入する際の最大のハードルは、地方都市単独での指導者確保の困難さです。大洲市は愛媛県の「地域クラブ活動協力人材発掘事前調査フォーム」を活用することで、市内人材だけに頼らず県広域から指導者を募る仕組みを採用しています。他都道府県でも県教育委員会・県スポーツ協会と連携した指導者プール構築が不可欠で、市町村単独での指導者バンク構築は人口5万人未満では現実的でないことが多いです。また、「合同チーム編成が既に常態化」という地方の実態を、後ろ向きにとらえず「地域クラブ化への自然な発展経路」として再定義する政策フレーミングが、住民の合意形成に重要です。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

大洲市の制度は6年間の中期推進計画+4セクター協議会+県連動という3層構造でガバナンスを確保しています。一方、人口3.9万人の地方都市で受益者負担と財源確保の両立は容易でなく、令和8年度以降の実証フェーズで具体的な参加費水準と県補助・市単独事業の組合せを定める必要があります。中学生人口半減という現実を踏まえると、令和13年度時点で「地域クラブ活動が部活動の主要形態となっている」という長期ゴール設定が、計画の持続可能性を左右する分水嶺となります。

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