トップ 事例を探す 大阪府 【事例】大阪府守口市の部活動地域展開 ─ リトルFC×守口市スポーツ協会×コスモの3団体分散委託で5中学校11部活動を地域移行
全種目 👥 10~30万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 大阪府

【事例】大阪府守口市の部活動地域展開 ─ リトルFC×守口市スポーツ協会×コスモの3団体分散委託で5中学校11部活動を地域移行

公開:2026.05.21 更新:2026.05.21
この記事でわかること

・守口市が5中学校11部活動を「リトルFC・守口市スポーツ協会・コスモスポーツクラブ」の3団体に分散委託する運営モデル
・1987年スポーツ少年団創部のリトルFC、21競技団体4千名のスポーツ協会、1972年設立コスモの既存リソース活用
・市部活動検討委員会(2022年〜継続)による学校施設利用→地域部活動運営費還元の財源還流検討

自治体名 大阪府守口市
人口規模 約14.0万人(2024年時点)
中学校数 5校(八雲中・第一中・さつき学園(義務教育学校)・錦中・樟風中)+ 11部活動を地域移行
運営形態 守口市部活動検討委員会(2022年〜設置)×リトルFC+特定非営利活動法人守口市スポーツ協会×幼児活動研究会株式会社コスモスポーツクラブの民間連携モデル
対象競技 サッカー(リトルFC)・ソフトテニス・バスケットボール(コスモ)・卓球(守口市スポーツ協会)
保護者負担額 受益者負担検討中(大阪府実証事業の継続市として運営)

取り組みの概要

大阪府守口市は、大阪府の地域スポーツクラブ活動体制整備事業の継続実施市として、令和6年度に5中学校・11部活動の休日地域移行を実施している。サッカー部については八雲中・第一中の生徒を、令和5年度から「リトルFC(八雲中をホームグラウンドとする1987年スポーツ少年団創部)」が受け皿団体として継続活動。ソフトテニス・バスケットボール部については、さつき学園・第一中・錦中・樟風中の4校から、特定非営利活動法人守口市スポーツ協会と幼児活動研究会株式会社「コスモスポーツクラブ」へ移行。卓球部は守口市スポーツ協会に拡充移行。守口市地域運動部活動推進事業の市部活動検討委員会(2022年設置)が地域部活動の円滑な運営に向けた体制整備・学校×運営団体間の連携調整・地域部活動の方針策定を統括している。

特徴的な取り組み

  • 3団体連携のハイブリッド運営: リトルFC(サッカー)・守口市スポーツ協会(卓球・ソフトテニス・バスケ)・コスモスポーツクラブ(ソフトテニス・バスケットボール)の3団体が並行運営。種目とエリアごとに最適な団体に委託する分散型モデル。
  • リトルFC(JFA公認ライセンス指導者)のサッカー部受け皿: 守口市で活動する幼児・小学生対象のサッカーチーム「リトルFC」(1987年スポーツ少年団創部)が八雲中・第一中のサッカー部の受け皿。指導者はJFA公認ライセンス等を保有。市内幼稚園・保育園へのサッカー巡回指導も実施する小中接続モデル。
  • コスモスポーツクラブの全国ネットワーク活用: 「幼児活動研究会株式会社コスモスポーツクラブ」は全国の幼児幼稚園・保育園とそこに通う児童を対象とする仕事を主幹事業とする会社で、保育時間内の体育指導のほか、サッカー・新体操などの課外指導も実施。1972年設立の老舗事業者が中学生地域クラブにも参画。
  • 守口市スポーツ協会の21競技団体活用: 特定非営利活動法人守口市スポーツ協会は約4千名の会員・21競技団体で構成。本事業の拡大にあたり参加団体の協力等を打診し、軟式野球・ソフトボール・バドミントン・バレーボール・サッカー・テニス・ソフトテニス・卓球・インディアカ・グラウンドゴルフ・太極拳・剣道・トランポリン・相撲・柔道・少林寺・フルコンタクト空手・バスケットボール・セーフティ空手道・ウォータースポーツの広範な種目から指導者派遣を実施。
  • 市部活動検討委員会の継続運営: 2022年に設置された「市部活動検討委員会」が継続的に運営。学校施設の地域部活動運営費への還元検討、教員兼職兼業の検討、地域人材確保のマッチング仕組み構築を担当。

課題と解決策

課題 解決策
地域人材の確保とマッチング 市部活動検討委員会が地域人材を確保しマッチングする仕組みを構築。リトルFC・守口市スポーツ協会・コスモスポーツクラブと連携
生徒・教師にとって望ましい持続可能な運営団体の確保 3団体並行運営により単独団体依存リスクを分散。各団体の専門性を活かした種目別委託
全校で複数部活動において指導可能教員の確保困難・教員時間外勤務の多くが週末部活動 休日活動を地域団体に移行。八雲中などは部活動の数や種目を縮小していた状況から地域クラブで補完
さつき学園は部活動指導を理由に後期課程の校内人事がしづらい状況 義務教育学校特有の校内人事課題を、地域クラブへの移行で解消

成果・効果

令和5年度から開始したサッカー部の地域移行(リトルFC受け皿)が継続。令和6年度はソフトテニス・バスケットボール部を守口市スポーツ協会+コスモスポーツクラブで継続&拡充。卓球部は守口市スポーツ協会に拡充展開し、5中学校で計11部活動を地域移行している。教員の兼職兼業先として地域クラブを位置付け、学校施設の利用を地域部活動の運営費に還元する取組も検討中。守口市スポーツ協会・コスモスポーツクラブの既存リソースを最大限活用することで、新組織立ち上げのコストを回避しながら専門指導体制を整備することに成功している。市部活動検討委員会では引き続き地域人材確保・教員兼職兼業・運営費還元の検討を進めている。

出典

→ 大阪府実証事業資料: 大阪府「令和6年度スポーツ庁・文化庁委託事業について」資料(地域クラブ大阪府ポータル)

→ 守口市公式: 守口市公式サイト

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

守口市の特徴は、サッカー・ソフトテニス・バスケ・卓球の各種目で異なる3つの運営団体(リトルFC・守口市スポーツ協会・コスモスポーツクラブ)に委託している分散モデル。単一団体依存リスクを避けつつ、各団体の専門性を活かす設計は、地域に複数の有力スポーツ団体がある都市部・近郊都市に向いている。特にコスモスポーツクラブのような全国ネットワークを持つ事業者を参画させることで、自治体単独では確保できない指導者プールを得られている点は、参考になる。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

3団体並行運営は管理コストが高く、種目間・団体間の調整負担が市部活動検討委員会に集中する。守口市は2022年から継続的に検討委員会を運営しているため安定運営できているが、新規導入する自治体では検討委員会の事務局体制(専任職員・コーディネーター)の確保が前提となる。さらに守口市スポーツ協会のような大規模スポーツ協会(21競技団体・4千名会員)が存在しない自治体では、地域団体の組織力不足が課題となる。さつき学園のような義務教育学校での適用は、後期課程の校内人事問題と並行検討する必要がある。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

市部活動検討委員会(2022年〜継続)が継続運営している点は、ガバナンスの安定性に大きく寄与している。3団体(リトルFC・守口市スポーツ協会・コスモスポーツクラブ)はいずれも長期実績のある組織(リトルFCは1987年創部、コスモスポーツクラブは1972年設立)で、運営継続性のリスクは低い。学校施設利用の地域部活動運営費への還元検討は、財源確保の新しい発想で、施設使用料が地域クラブに循環する仕組みが実現すれば持続可能性は飛躍的に高まる。

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →