トップ 事例を探す 福井県 【事例】福井県小浜市の部活動地域展開 ─ 毎年月1回ずつ段階削減・令和8年度に休日0回目標
全種目 👥 1~5万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 福井県

【事例】福井県小浜市の部活動地域展開 ─ 毎年月1回ずつ段階削減・令和8年度に休日0回目標

公開:2026.05.20 更新:2026.05.20
この記事でわかること

・小浜市が令和5年度から年1回ずつ休日部活動を削減し令和8年度に0回とする段階削減モデル
・スポーツ協会・文化協会と連携した9種目9団体の受け皿確保プロセス
・人口3万人未満の地方都市で部活動地域移行を進めるための合意形成手法

自治体名 福井県小浜市
人口規模 約2.7万人(2025年4月時点)
中学校数 2校(小浜中学校・小浜第二中学校)
運営形態 スポーツ協会・文化協会と連携した競技団体・地域クラブ受け皿型
対象競技 ソフトボール、柔道、卓球、バスケットボール(男女)、軟式野球、バレーボール、陸上、吹奏楽の9種目
保護者負担額 月額500〜2,000円、年額1,000〜3,000円(受け皿団体ごとに設定)

取り組みの概要

福井県小浜市(人口約2.7万人)は、令和4年度に「小浜市部活動の地域移行に関する検討委員会」を設置し、中学校休日部活動の地域移行を段階的に進めています。市内には小浜中学校・小浜第二中学校の2校があり、少子化に伴う部員減少・廃部の懸念と教員の負担軽減を背景に、市教育委員会が小浜市スポーツ協会・文化協会と協議しながら、9種目について地域クラブを受け皿として整備しました。令和5年度から休日部活動を毎年月1回ずつ削減し、令和8年度に休日学校部活動を0回とすることを目標としています。

特徴的な取り組み

  • 毎年月1回ずつ段階削減型のロードマップ: 令和5年度から休日学校部活動を年1回ずつ削減し、令和8年度に休日0回を達成する直線的な目標設定。地域クラブの整備が進めば前倒しでの終了も可能。
  • 9種目9団体の受け皿確保: 小浜ジュニアソフトボールクラブ、若狭柔道クラブ、TRICKIES U-15、B-GARNET、若狭小浜DEAR BOYS、OJACプラスなど、競技別に9つの地域クラブ・競技団体を受け皿として確保。
  • 選択の自由を保障: 休日部活動のない日には、生徒は地域クラブ活動への参加だけでなく、学校部活動として提供されていない別のスポーツや活動を選ぶことも自由とした。
  • 多段階の協議プロセス: 検討委員会(令和4年度)→スポーツ協会・文化協会との説明会→各中学校での保護者説明会と段階的に合意形成を実施。

課題と解決策

課題 解決策
少子化による部員数減少と廃部リスク 競技団体・地域クラブを受け皿として複数確保し、合同・広域での活動継続を可能にした
教員の休日部活動指導による負担 休日活動を年単位で月1回ずつ削減する明示的なロードマップを策定し、教員と地域指導者の役割分担を段階的に整理
受け皿団体ごとに費用が異なる不公平感 市公式サイトで各団体の参加費(月500〜2,000円・年1,000〜3,000円)を公開し、保護者が事前に比較・選択できる仕組みに
校内に存在しない種目への希望 休日部活動のない日に学校部活動以外の活動を選ぶ自由を明文化し、選択肢の幅を確保

成果・効果

令和4年7月に実施した保護者・生徒アンケートをもとに、9種目9団体の受け皿整備が完了。検討委員会の設置から3年間で、休日学校部活動の段階的削減を実施しながら、地域クラブとの併存運営を継続しています。教員の休日業務軽減と、生徒のスポーツ・文化活動の継続を両立させるモデルとして、人口3万人未満の地方都市における地域移行の典型例となっています。

出典

→ 原文: 小浜市中学校休日部活動の地域移行 | 小浜市公式ホームページ

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

小浜市の最大の特徴は「毎年月1回ずつ削減し令和8年度に0回」という、シンプルかつ後戻りできない時間軸を最初に明示した点です。一気に全廃を宣言するのではなく、年単位で1回ずつ確実に減らすという段階的アプローチは、教員・保護者・受け皿団体それぞれが心理的に準備する時間を確保できます。中学校2校・人口2.7万人という小規模都市だからこそ、検討委員会→協会説明会→保護者説明会と短期間で関係者の顔が見える合意形成が可能でした。受け皿9団体の費用が異なる点を「公開」して保護者の選択に委ねる姿勢も、画一化を避ける柔軟な姿勢として評価できます。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

人口数万人規模の中山間・地方都市では、9種目9団体という受け皿数の確保が最大の難所です。小浜市は既存スポーツ協会傘下の競技団体ネットワークを活用しましたが、競技団体の組織力が弱い地域ではこの方法は使えません。その場合、(1)複数競技を統合する総合型地域スポーツクラブの設立、(2)拠点校方式での合同部活動、(3)隣接市町村との広域連携が現実的な代替案となります。また「月1回ずつ削減」のスケジュールは指導者確保のスピードに依存するため、ロードマップは年度ごとの達成可能性を毎年見直す柔軟性が必須です。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

検討委員会設置→協会説明会→保護者説明会→アンケートと多段階の合意形成を経ている点は透明性が高く、教育委員会・スポーツ協会・文化協会の3者が役割を分担する構造はガバナンスとして堅実です。一方で財源は明示されておらず、受け皿団体ごとに費用が異なるため、低所得世帯への支援制度(就学援助連動や減免措置)の整備は今後の課題です。9団体の運営が長期的に安定するかは、指導者の世代交代と団体運営費の持続性次第となります。

CONSULTING / 専門家に相談

受け皿団体の組織整備・経営について
専門家に相談しませんか?

設立手続きの進め方・行政との調整・資金計画など、
総合型地域スポーツクラブ特化のコンサルティングをご提供しています。

🏢 クラブ立ち上げ
🤝 行政調整・仲介
📊 事業計画策定

HOW TO START

3ステップで
相談を始められます

  • 01フォームから状況を送信
  • 02オンラインで初回ヒアリング
  • 03最適な支援プランを提示
専門家に相談する →