【事例】埼玉県の部活動地域展開 ─ プロクラブ・JTB連携の多様運営モデルと高校入試制度見直しで地域移行を後押し
この記事でわかること
・プロクラブ・JTB等の大企業が地域クラブ運営に参画する多様な官民連携モデルを実証
・高校入試を「課外活動自己評価面接」に転換予定(令和9年度)。地域クラブ活動も評価対象となる
・6市町村・19校で複数の運営形態モデルを並行実証し、地域ごとの選択肢を比較・評価
| 自治体名 | 埼玉県 |
|---|---|
| 人口規模 | 約733万人(2020年国勢調査) |
| 中学校数 | 356校 |
| 運営形態 | プロスポーツクラブ・旅行会社・NPO等多様な民間主体が参画する複数モデルを並行実証 |
| 対象競技 | 全種目(実証により異なる) |
| 保護者負担額 | 運営主体により異なる |
取り組みの概要
埼玉県では多様な運営形態モデルの実証と、地域移行を後押しする高校入試制度の見直しという二つの柱で部活動改革を推進しています。JTB(旅行大手)とCOEDO KAWAGOE F.C等のプロスポーツクラブが参画する官民連携モデルを実証し、大企業・プロチームが地域クラブに関わる新しい形を模索。さらに高校入試で「部活動・資格等の実績」を評価してきた制度を「課外活動自己評価面接」へ変更(令和9年度実施予定)し、地域クラブ活動も高校入試に適切に反映される制度設計を進めています。令和5年度時点で6市町村・19校が実証に参加しています。
特徴的な取り組み
- プロスポーツクラブ・大企業との連携モデル実証: COEDO KAWAGOE F.C等の地域プロスポーツクラブと、JTBのような大企業が地域クラブ運営に関わる新しい運営形態を実証。プロクラブの指導ノウハウ・ブランド力と、大企業の組織力・資金力を地域クラブに活かす取り組みです。
- 高校入試制度の「課外活動自己評価面接」への転換(令和9年度予定): これまで学校の部活動実績として評価されてきた「部活動・資格等の実績」を「課外活動自己評価面接」という形式に変更し、地域クラブ活動も含めた多様な課外活動を入試に適切に反映できる制度に改革。地域移行後も中学生が安心して地域クラブに取り組める環境づくりの観点から、制度面での大きな改革です。
- 多様な運営形態の並行実証: 6市町村・19校という実証規模で、複数の運営形態モデルを同時に試行。民間委託・プロクラブ連携・地域NPO等の多様な選択肢を実証データに基づいて比較・評価し、埼玉県全体の移行モデル選定に活かしています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 地域クラブへの移行により、中学生の高校入試における部活動評価が不利になる懸念 | 「課外活動自己評価面接」への入試制度改革(令和9年度予定)で、地域クラブ活動も含めた課外活動全般を適切に評価できる仕組みに転換 |
| 地域クラブの持続可能な運営主体・財源の確保 | JTB・プロスポーツクラブ等の民間大手を運営に巻き込む連携モデルを実証。民間の経営ノウハウ・資本力を活用して財源・運営の安定化を図る |
| 一律の移行モデルが多様な市町村の実情に合わない | 複数の運営形態モデルを6市町村・19校で並行実証し、地域ごとに適した選択肢を提示できる根拠データを蓄積 |
成果・効果
令和5年度時点で6市町村・19校が実証に参加し、プロクラブ連携・JTB連携等の多様な運営形態の試行が進んでいます。高校入試制度の「課外活動自己評価面接」への転換は令和9年度実施予定で、制度設計の議論が進んでいます。これにより、地域クラブ活動を選んだ生徒が入試で不利にならない環境の整備が、埼玉県という大規模県で前進しています。
出典
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