【事例】北海道北見市の部活動地域展開 ─ 認定クラブ制度と就学援助支援で安全・安心な移行を実現
・令和4年度から検討会議を重ね、令和5年3月に地域移行方針を策定して認定制度の準備を本格化
・就学援助世帯に年30,150円を上限として月会費・用具購入費等を支給し、参加機会の格差解消を図る
・認定制度の開放によりトランポリン・ラグビーなど部活動にはない種目のクラブが新たに創設された
| 自治体名 | 北海道北見市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約11万人(令和6年度時点) |
| 中学校数 | 14校(義務教育学校1校含む) |
| 運営形態 | 北見市地域クラブ活動認定制度(北見市教育委員会・市スポーツ協会が共催) |
| 対象競技 | バレーボール、剣道、サッカー、トランポリン、ラグビーなど(令和7年6月時点でスポーツ16団体・文化1団体の計17団体が認定) |
| 保護者負担額 | 就学援助世帯は月会費・用具購入費等を年30,150円を上限として支給 |
取り組みの概要
北海道北見市では、部活動改革後の新たな地域スポーツ・文化活動として、地域のスポーツ団体等を認定する「北見市地域クラブ活動認定制度」を令和6年度から開始しました。令和4年度に「部活動の地域移行検討プロジェクトチーム」を設置して年4回の検討会議を重ね、令和5年3月に「北見市立学校における部活動の地域移行に関する方針」を策定。この方針の中で地域クラブ認定制度の必要性が明文化され、制度化の準備が本格化しました。令和6年度から認定制度を開始し、初年度は13団体を認定(令和7年6月時点では17団体)。認定クラブへの財政的支援と指導者研修を通じて、安全・安心で持続可能な地域クラブ活動の実現を目指しています。
特徴的な取り組み
- 7つの認定要件による質の保証: 地域クラブを認定する際に7つの要件(専門的指導を目的とすること・市の方針への沿合・公共施設を活動拠点とすること・自由加入・規約・年間収支予算・役員名簿の整備・会費徴収・非営利・大会への地域クラブとしての参加)を設けており、認定団体のみが財政支援と広報支援を受けられます。
- 就学援助世帯への参加費支援: 就学援助世帯に対し、認定地域クラブ活動に必要な月会費と用具購入費等を年30,150円を上限として支給。経済的格差を問わず子どもたちが参加できる環境を整備しています。
- 大会参加費補助: 認定地域クラブが大会に参加する際の参加費・交通費等を補助。参加者10人以上で1人引率者の交通費を補助し、10人未満でも1人は補助対象としています。
- 市スポーツ協会との連携による指導者研修: 北見市スポーツ協会と連携し、指導者研修を開催。暴力やハラスメント等が起きた場合に認定を取り消す仕組みも導入し、安全な活動環境を確保しています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 財政支援・施設無償貸与を行うにあたり、対象団体の適正性・継続性の確認が必要 | 7つの認定要件を設けた認定制度を導入。申請時に現地確認(ヒアリング・書類確認・活動確認等)を実施し、透明性を確保 |
| 就学援助世帯が参加費負担を理由に地域クラブ活動に参加できない懸念 | 就学援助世帯を対象とした月会費・用具購入費等の支給制度を創設(上限年30,150円) |
| 指導者の質の確保と安全管理体制の整備 | 市スポーツ協会と連携した指導者研修の実施と、問題発生時の認定取消制度の導入 |
| 部活動にない種目の提供機会の拡大 | 認定制度の開放により、トランポリン・ラグビーなど学校部活動にない新たな種目のクラブが創設 |
成果・効果
令和7年6月時点でスポーツ16団体・文化関係1団体の計17団体が認定され、バレーボール・剣道・サッカーなどの従来の部活動種目に加え、トランポリン・ラグビーなど部活動にはなかった新たな選択肢も生まれました。認定地域クラブ活動に関する情報を市のホームページや広報紙等でも発信し、部活動改革に対する市民の関心が高まっています。また、「平日の短時間エンジョイ型活動」の導入も令和8年度に向けて準備が進んでいます。
出典
→ 原文: 令和6年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業(地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業)事例集 pp.46-47(スポーツ庁、令和7年)
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