【事例】愛知県東海市の部活動地域展開 ─ 令和7年9月に休日部活動を廃止・スポーツ/文化/ボランティア3団体分担の「新たな地域クラブ」を同時始動
・令和7年9月に休日部活動廃止と「新たな地域クラブ」始動を同時実施した東海市の段取り
・スポーツクラブ東海・文化協会・社会福祉協議会がスポーツ/文化/ボランティアを分担する受け皿設計
・推進委員会2年間の段階的準備と動画・意見フォームを使った保護者への広報手法
| 自治体名 | 愛知県東海市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約11.4万人(2024年時点) |
| 中学校数 | 市内全中学校が対象(校数は出典資料に記載なし) |
| 運営形態 | 一般社団法人スポーツクラブ東海(スポーツ活動)・東海市文化協会(文化芸術活動)・東海市社会福祉協議会(ボランティア活動)の3団体分担/市教育委員会が主導 |
| 対象競技 | スポーツ全般(ジュニアクラブ)、吹奏楽(吹奏楽地域クラブ)、ボランティア活動 |
| 保護者負担額 | 参加料は可能な限り低価にする方針(具体額は調査時点で未公表) |
取り組みの概要
東海市は令和7年9月に市内中学校の休日部活動を廃止し、受け皿となる「新たな地域クラブ」を同時に始動させました。平日は学校部活動を継続し、休日は地域クラブ・民間活動を生徒が自由に選択する二層構造です。特徴は受け皿の分担設計にあり、スポーツ活動は一般社団法人スポーツクラブ東海が「ジュニアクラブ」として、文化芸術活動は東海市文化協会が「吹奏楽地域クラブ」として、ボランティア活動は東海市社会福祉協議会ボランティアセンターが、それぞれ担います。制度設計は令和5年6月に設置した「東海市中学校部活動の地域移行推進委員会」で進められ、令和5年度に全体ビジョンとスケジュール案を提示、令和6年度には保護者・生徒向けの説明動画を作成し、令和7年9月の移行に至りました。
特徴的な取り組み
- スポーツ・文化・ボランティアの3領域分担: 受け皿を1団体に集約せず、スポーツクラブ東海・文化協会・社会福祉協議会という既存3団体が領域ごとに分担。ボランティア活動まで「休日の選択肢」に位置づけた点は全国的にも珍しい設計です。
- 休日廃止と受け皿始動の同時実施: 令和7年9月に休日部活動廃止と「新たな地域クラブ」開始を同時に行い、生徒の活動が途切れる空白期間を作らない段取りとしています。平日は学校部活動として継続します。
- 推進委員会の継続開催: 令和5年6月1日の第1回から令和7年1月まで年3〜4回のペースで推進委員会を開催し、会議の開催実績をページで公開。指導者の確保と計画的な研修体制づくり、参加料を可能な限り低価にする対応などを協議しています。
- 動画と意見聴取フォームによる広報: 制度説明の動画を作成して市公式YouTubeやケーブルテレビ(知多メディアス)で発信し、保護者の意見聴取フォームも設置。説明会資料や募集案内もPDFで公開しています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 休日部活動廃止後の生徒の活動機会の確保 | スポーツ・文化芸術・ボランティアの3領域で受け皿を同時始動し、休日は自由選択制として多様な活動を保障 |
| 信頼できる指導者の確保と質の担保 | 推進委員会で指導者確保と計画的な研修体制づくりを協議し、既存団体(スポーツクラブ東海・文化協会)の指導資源を活用 |
| 保護者の費用負担への不安 | 参加料を可能な限り低価にする方向で市が対応を検討(推進委員会で委員から意見) |
| 制度変更の周知不足 | 説明動画・説明会・募集案内PDF・意見聴取フォームを組み合わせ、生徒・保護者への情報提供を多チャネル化 |
成果・効果
令和7年9月に休日部活動の廃止と新たな地域クラブの始動を予定どおり実施し、令和8年度も継続しています。令和5年度の推進委員会設置から約2年間で全体ビジョン提示→説明動画作成→受け皿始動と段階を踏んだスケジュール管理が機能した事例であり、市公式ページでは推進委員会の開催履歴と資料が公開され、経過を追跡できます。吹奏楽志向の生徒に特化した「吹奏楽地域クラブ」を文化協会が受け持つなど、運動部に偏らない移行が実現しています。
出典
→ 原文: 東海市公式サイト「中学校部活動の地域展開」
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