トップ 事例を探す 福井県 【事例】福井県鯖江市の部活動地域展開 ─ スマートロックで学校施設開放をデジタル化
全種目 👥 5~10万人 🏫 中規模校(150〜300人) 📍 福井県

【事例】福井県鯖江市の部活動地域展開 ─ スマートロックで学校施設開放をデジタル化

公開:2026.04.29 更新:2026.05.17
この記事でわかること

・スマートロック導入で指導者の鍵受け渡し負担と職員の貸出業務を同時に解消した
・15校の初期費用約500万円、1台月2,200円のランニングコストで低コスト運用を実現
・スポーツ課と学校教育課の連携が部署横断の課題解決モデルとして機能した

自治体名 福井県鯖江市
人口規模 約6.8万人(令和6年度時点)
中学校数 3校
運営形態 地域クラブ活動(学校体育施設スマートロック導入)
対象競技 全種目
保護者負担額 調査時点で未公表

取り組みの概要

福井県鯖江市では、学校体育施設の管理をデジタル化し、地域クラブ活動での施設利用を効率化しました。令和5年度に市内全ての学校体育施設にスマートロックを導入し、鍵の貸し借りをクラウド管理システムで一元管理する体制を整えました。これにより、従来は施設利用のたびに鍵を借りに行く必要があった地域クラブ活動の指導者の負担が大幅に軽減されました。令和6年度には、令和8年度の地域クラブ活動完全実施を見据え、学校管理規則の改定検討を開始しています。

特徴的な取り組み

  • スマートロックとクラウド管理の一体化: 利用団体に個別の暗証番号を発行し、体育館等に設置したキーボックスを暗証番号で開錠して鍵を取り出す仕組み。利用履歴はクラウドでリアルタイムに管理でき、QRコードで活動日誌を送信することも可能。
  • 学校Wi-Fiを活用したオンライン開閉: 各学校体育施設でドアの形状が異なるため、オンラインで開閉するキーボックスを採用。運用に必要なWi-Fiは学校の校舎の電波を活用し、校舎の玄関の防犯カメラも併用して防犯性を高めた。
  • 統計データの自動集計による業務効率化: 貸出日や時間帯等の記録がすべてデータ化され、体育施設の稼働率等の統計データを短時間で作成できるようになった。施設利用の透明性向上にも寄与している。

課題と解決策

課題 解決策
地域クラブ活動の指導者が施設利用のたびに鍵を借りに行く必要があり、負担が大きい スマートロック導入により、暗証番号入力だけで施設を開錠できる仕組みを整備
鍵の貸出業務を担う学校職員の事務負担が大きい クラウド管理システムによる無人貸出で職員の業務負担を解消
学校開放事業と地域クラブ活動で管轄部署が異なり連携が難しい スポーツ課と学校教育課が連携し、利用者の負担軽減という共通課題に取り組んだ
鍵の不正複製・不正利用のリスク コピー防止の鍵とシリンダーへの交換と、クラウドでの利用履歴管理で不正利用を抑止

成果・効果

スマートロック導入後、地域クラブ活動の指導者による鍵の受け渡し負担が大幅に軽減され、指導者が本来の指導業務に専念できるようになりました。鍵の貸出業務を担う職員の業務負担も軽減し、施設稼働率等の統計データ作成業務を短時間で行えるようになりました。イニシャルコストは15校で約500万円、ランニングコストは1台約2,200円/月です。

出典

→ 原文: 令和6年度 地域スポーツクラブ活動体制整備事業(地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業)事例集(スポーツ庁, 令和7年)

監修・執筆:部活動地域展開ナビ
部活動の地域移行・総合型地域スポーツクラブの設立支援を専門とするメディア。全国の自治体・スポーツ協会・学校関係者を対象に、制度設計から運営実務まで実践的な情報を発信。文部科学省・スポーツ庁の公式資料および自治体の一次情報をもとに記事を作成しています。

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

鯖江市は令和5年度、市内全学校体育施設にスマートロックを導入し、地域クラブ活動における施設管理のデジタル化を実現した。従来、指導者は施設利用のたびに鍵を借りに行く必要があり、学校職員も鍵の貸出業務に追われる状況が続いていた。この取り組みでは、利用団体ごとに個別の暗証番号を発行し、キーボックスを通じた無人貸出体制を整備することで、指導者と職員双方の負担を同時に解消した。令和8年度の地域クラブ活動完全実施に向け、令和6年度には学校管理規則の改定検討も開始している。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

鯖江市の取り組みの特徴は、施設管理の煩雑さというオペレーション上の課題をDXで根本解決した点にある。スマートロックと学校Wi-Fiを組み合わせたオンライン開閉、コピー防止シリンダーへの交換と防犯カメラの併用による不正利用抑止、利用履歴のクラウド自動集計による統計作成の効率化など、複数の効果を一つのシステムで実現している。導入に際しては、スポーツ課と学校教育課が連携して共通課題に取り組み、部署をまたいだ調整モデルも示した。イニシャルコストは15校で約500万円、ランニングコストは1台約2,200円/月である。

📊 ガバナンスと持続可能性の評価

県内に先行事例がなかったため、学校長・教職員への丁寧な説明が必要だったとされる。他自治体が同様の取り組みを検討する際は、コピー防止シリンダー・防犯カメラ・利用履歴管理の組み合わせによって従来の鍵管理より透明性が高まることを具体的に示すことが、学校現場の理解を得るうえで有効となる。学校開放事業と地域クラブ活動の担当部署が異なる場合は、両部署が課題を共有する体制づくりが導入成功の前提となる。

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