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【事例】佐賀県佐賀市の部活動地域展開 ─ 「佐賀モデル」認定制度で体系的移行

公開:2026.04.28 更新:2026.04.28
この記事でわかること

・佐賀市「地域クラブ活動認定制度」の仕組みと中体連参加資格との連動
・部活動地域展開会議・中学生アンケートによる多層的な合意形成プロセス
・「佐賀モデル」を他地域が参考にする際のポイントと留意点

自治体名 佐賀県佐賀市
人口規模 約23万人(2024年時点)
中学校数 不明(調査時点で未確認)
運営形態 地域クラブ活動認定制度(認定団体が運営)
対象競技 全種目
保護者負担額 調査時点で未公表(クラブにより異なる)

取り組みの概要

佐賀市は「佐賀モデル」として知られる独自の部活動地域展開を推進しています。令和5年(2023年)度から地域展開を開始し、「佐賀市部活動地域展開会議」を年3回開催(学識者・保護者代表・地域クラブ・学校関係者・中体連等が参画)して多様なステークホルダーの合意形成を進めてきました。令和5年9月には中学生アンケートを実施して生徒ニーズを把握し、それを踏まえて令和8年(2026年)4月1日から新たな基本方針と「地域クラブ活動認定制度」がスタートしました。佐賀大学附属中学校が2025年度末で部活動を廃止して社会体育に移行した先行事例も地域全体の後押しになっています。

特徴的な取り組み

  • 「地域クラブ活動認定制度」の創設:令和8年4月1日から、一定の要件を満たす地域クラブを市が「認定」する制度をスタート。認定されたクラブは中体連の大会に出場できる資格が得られます。
  • 部活動地域展開会議による合意形成:学識者・保護者・地域クラブ・学校・中体連等が参画する「佐賀市部活動地域展開会議」を年3回開催し、幅広い関係者の合意のもとで政策を進めています。
  • 中学生アンケートによるニーズ把握:令和5年9月に市内中学生を対象にアンケートを実施し、生徒の活動希望・移行への意識を把握した上で施策に反映しています。
  • 大学附属校の先行事例の活用:佐賀大学附属中学校が2025年度末で部活動を廃止し社会体育に移行した事例を、地域全体への先行モデルとして位置付けています。

課題と解決策

課題 解決策
多様なステークホルダーの合意形成の困難さ 年3回の地域展開会議で継続的な対話の場を設け、学識者・保護者・学校・中体連が同席して議論
中体連大会への参加資格問題 地域クラブ活動認定制度を創設し、認定クラブが大会参加できる仕組みを整備
生徒のニーズと実際の受け皿のミスマッチ 中学生アンケートで活動希望を把握し、受け皿整備の優先度設定に活用

成果・効果

令和8年4月1日からの新基本方針・認定制度のスタートにより、佐賀市内での地域クラブ活動の制度的基盤が整備されました。佐賀大学附属中学校の先行事例で社会体育への移行が現実のものとして認知され、他の学校・保護者の理解促進につながっています。部活動地域展開会議での継続的な合意形成により、地域スポーツ団体・保護者・学校の三者が共通の方向性を持つことができています。

出典

→ 原文: 佐賀市 部活動の地域展開について

💡 部活動地域展開ナビの視点:ここがポイント

佐賀市の「佐賀モデル」で特筆すべきは、「地域クラブ活動認定制度」という制度的枠組みを市が主体的に設けた点です。単に部活動を地域に任せるのではなく、一定基準を満たすクラブを「認定」することで質の担保と中体連への参加権を確保しています。この認定制度は、保護者が「どのクラブを選べばよいか分からない」という不安を軽減し、地域クラブの乱立・質のばらつきを防ぐ効果も期待できます。

また中学生アンケートを実施してニーズを把握した上で制度設計に反映している点は、「当事者である生徒の声」を政策に組み込んだ先進的な取り組みです。部活動地域展開は教員・保護者・行政の議論になりがちですが、主役である生徒のニーズを可視化することで、より実態に即したクラブ活動の設計が可能になります。

📋 他地域が導入する際の想定ハードルと解決策

認定制度を導入する場合、認定基準の設定と審査プロセスの透明性確保が課題です。基準が厳しすぎると受け皿が増えず、緩すぎると質の担保ができません。佐賀市のように会議体で多様な関係者が基準設定に関わることで、現場感覚に即した基準と社会的な正当性を同時に確保できます。また大会参加資格との連動は中体連との協議が必須であり、早期から中体連を会議に巻き込むことが重要です。