【事例】鳥取県鳥取市の部活動地域展開 ─ 全17校にコーディネーターを配置し地域連携型から地域移行型へ二段階で進める
・改革委員会11回を経て第一次方針(R5.3)・第二次方針(R7.3)を策定した二段階の進め方
・全17校にコーディネーター1名+統括2名を配置した推進体制の作り方
・指導者バンクと学校体育館スマート予約で「人」と「場所」を先に整える順序
| 自治体名 | 鳥取県鳥取市 |
|---|---|
| 人口規模 | 約18万人(2026年時点) |
| 中学校数 | 中学校・義務教育学校 計17校(コーディネーター配置校数) |
| 運営形態 | 市教育委員会(学校教育課・生涯学習スポーツ課)主管。第1段階=地域連携型、第2段階=地域移行型の準備という段階設計 |
| 対象競技 | 令和7年7月時点で種目別の限定は公表されていない |
| 保護者負担額 | 令和7年7月時点で未公表 |
取り組みの概要
鳥取市は令和3年2月に「鳥取市部活動改革委員会」を設置し、令和7年7月時点で通算11回の委員会を開催しています。改革委員会は「鳥取市部活動の地域移行の在り方に関する第一次提言」を踏まえて第一次方針を令和5年3月に、「第二次提言」を踏まえて第二次方針を令和7年3月に策定するという二段階の方針づくりを行ってきました。
体制面では、令和7年4月に学校教育課と生涯学習・スポーツ課の兼務者を配置し、教育委員会事務局内に推進体制を整備しています。あわせて部活動地域移行統括コーディネーターを令和5年度に1名、令和6年度から2名配置し、さらに中学校・義務教育学校17校へコーディネーターを1名ずつ配置。各校で部活動改革協議会を開催するとともに、コーディネーター連絡協議会を開いて情報交換を行う体制をつくりました。
受け皿づくりでは、令和5年11月に「鳥取市スポーツ指導者バンク」を開設。活動場所の確保としては、鳥取市立学校体育施設のスマート予約システムを利用した学校体育館の開放を開始しています。情報発信では令和6年9月に市教育委員会ポータルサイトへ「鳥取市の部活動改革」の項目を設置し、中学校部活動改革に関する情報を公開しています。
特徴的な取り組み
- 「地域連携型」→「地域移行型」の2段階設計: 令和7年度の方向性として、第1段階を部活動指導員・外部指導者による休日の指導の推進(地域連携型)、第2段階を休日の部活動の地域移行が可能なクラブの検討(地域移行型の準備)と明示しています。いきなり地域移行を目指すのではなく、指導者派遣による負担軽減を先に進める順序です。
- 全17校へのコーディネーター配置と統括2名体制: 中学校・義務教育学校17校それぞれに1名ずつコーディネーターを置き、その上に統括コーディネーター2名を配置しています。各校で部活動改革協議会を開催し、コーディネーター連絡協議会で横断的に情報交換する二層構造です。
- 認定に向けた要件整備とガイドライン策定: 令和7年度の目標として、地域移行が可能なクラブの認定要件等の整備、認定を受けた地域クラブを対象とするガイドラインの策定、認定クラブへの支援策の検討、そして令和8年度認定分としてのクラブの推薦・認定を掲げています。
- スポーツ指導者バンクと学校施設のスマート予約: 令和5年11月に指導者バンクを開設して人材を確保する一方、学校体育施設のスマート予約システムで体育館開放を進め、指導者と場所の両面から受け皿の条件を整えています。
課題と解決策
| 課題 | 解決策 |
|---|---|
| 令和7年7月時点で市町認定クラブが0団体で、休日活動を担う受け皿が制度上まだ存在しない | 地域移行が可能なクラブの認定要件等を整備し、令和8年度認定分としてクラブの推薦・認定を進める |
| 17校それぞれで事情が異なり、市全体の一律移行が難しい | 各校にコーディネーターを1名ずつ配置して学校ごとに部活動改革協議会を開催し、統括コーディネーター2名が横断調整する |
| 指導者の確保 | 令和5年11月に鳥取市スポーツ指導者バンクを開設し、登録指導者を確保する |
| 活動場所の確保 | 鳥取市立学校体育施設のスマート予約システムを利用した学校体育館の開放を開始する |
成果・効果
令和7年7月時点で確認できる実績は、①部活動改革委員会を通算11回開催し、第一次方針(令和5年3月)・第二次方針(令和7年3月)を策定したこと、②統括コーディネーター2名と全17校へのコーディネーター1名ずつの配置を完了したこと、③令和5年11月にスポーツ指導者バンクを開設したこと、④学校体育館のスマート予約による開放と市教委ポータルサイトでの情報公開(令和6年9月)を開始したことです。
一方、市町認定クラブ数は令和7年7月時点で0団体です。同時点の鳥取県教育委員会の一覧では、米子市・倉吉市も0団体で、県内で認定クラブを有するのは境港市(7団体)のみとなっています。鳥取市は令和8年度認定分としてクラブの推薦・認定を目標に掲げており、制度整備から実際の認定へ移る段階にあります。
出典
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