トップ 事例を探す 千葉県 【事例】千葉県柏市の部活動地域展開 ─ 一般社団法人KSCAによる全市150クラブ一括運営モデル
全種目 30万人以上 千葉県

【事例】千葉県柏市の部活動地域展開 ─ 一般社団法人KSCAによる全市150クラブ一括運営モデル

📅 公開:2026.04.05 🔄 更新:2026.04.10

自治体名 千葉県柏市
人口規模 約43万人(2023年時点)
中学校数 21校
運営形態 一般社団法人(統括団体KSCAによる全市一括運営)
対象競技 陸上・吹奏楽を除く休日活動のある全競技(約150クラブ)
保護者負担額 月額約2,000円(別途年額5,000円の参加費)

取り組みの概要

千葉県柏市は、2017年度から独自のガイドライン策定に着手し、全国の大規模自治体に先駆けて部活動の地域展開を準備してきました。2023年9月、国の「改革推進期間」の開始に合わせ、市立全21校を対象に休日の部活動地域クラブへの移行を一斉に開始しました。統括団体として設立された一般社団法人柏スポーツ文化推進協会(KSCA)が全市約150クラブを束ね、活動方針・参加費の統一管理から大会運営まで一元的に担っています。移行対象部員の約7割にあたる2,600名がKSCAへの登録を完了しており、大規模自治体における先行モデルとして全国から注目を集めています。

特徴的な取り組み

  • 早期からの独自ガイドライン策定: 2017年度に市独自のガイドラインを策定し、6年以上かけて関係者との合意形成と制度設計を積み重ねてきました。国の方針が確定する以前から準備を進めていたことが、2023年の一斉移行を可能にしました。
  • KSCAによる全市一括統括: 参加費・活動方針をKSCAが全クラブで統一することで、学校間・クラブ間の格差を防いでいます。また、KSCAが主催する全参加者対象の大会を定期開催し、部活動単位でなくなっても生徒全員の試合出場機会を確保しています。
  • 受益者負担による持続可能な財政モデル: 市はイニシャルコスト(立ち上げ費用)を補助金で支援する一方、ランニングコストは参加費による受益者負担を基本とする財政設計を採用しました。補助金依存によらない自立した運営体制の構築を当初から志向しています。

課題と解決策

課題 解決策
登録・連絡・出退勤管理の各システムが分散しており、事務負担が大きい 統合的な管理システムの導入を検討中。KSCAが窓口を一元化し、指導者・保護者双方の負荷軽減を図る
移行対象部員の約3割が未登録のまま残存している プロコーチによる無料体験教室やダンス教室など、地域クラブならではのメリット提供により参加意欲を喚起する方策を検討
教員の兼職兼業への理解促進と指導者確保 教員が希望する場合は兼職兼業届出を提出することで地域クラブの指導者として参加できる制度を整備し、専門性を持つ教員の継続関与を可能にしている

成果・効果

2023年9月の一斉移行以降、教員の休日出勤が大幅に減少し、超過勤務削減効果が数値として現れています。教員からも肯定的な評価が得られており、「部活動顧問としての負担なく、本来の教育業務に集中できる」という声が聞かれます。また、KSCAが主催する全参加者対象の大会では、学校の垣根を越えた交流が生まれ、異学年・異校との切磋琢磨という新たな教育効果も確認されています。人口密度が比較的均等な市域特性を活かし、指導者確保・練習場所確保の両面で他都市より有利な条件のもと移行が進んでいます。

出典

→ 原文: スポーツ庁 Web広報マガジン|部活動の地域クラブ活動移行事例紹介〜大規模自治体による部活動改革(千葉県柏市)

→ 参考: 柏市の部活動の地域展開 | 柏市公式ホームページ